Appleの新型M4 MacBook Airは、ベースモデルで10コアCPUを搭載しながらも、GPUコア数が削減されていることが判明した。これは、Appleが採用する「チップビニング」という手法によるもので、製造過程でGPUコア数の少ないチップを再利用することで価格を抑えている。
M4チップは昨年登場したiPad Proにも採用されており、当時は10コアGPUを搭載していたが、今回の13インチMacBook Airでは2コア削減されている。これにより、グラフィック性能に一定の影響が出る可能性があるが、過去のベンチマーク結果では5%程度の差に留まるとの情報もある。
一方で、Appleは100ドルの追加料金でフルスペックの10コアGPUモデルを提供しており、性能を重視するユーザーには選択肢が用意されている。また、据え置き用途ならM4 Mac miniがAmazonで低価格で販売されており、コストパフォーマンスを重視するならそちらも有力な選択肢となる。
M4 MacBook AirのGPUコア数削減はチップビニングによる影響

Appleの新型M4 MacBook Airは、10コアCPUを標準搭載する一方で、GPUコア数が削減されている。これは「チップビニング」と呼ばれる手法によるもので、製造過程で本来は不良品となる可能性のあるチップを再利用することでコストを抑える技術だ。
M4チップは昨年のiPad Proにも搭載され、10コアGPUを備えていたが、今回のMacBook Airでは13インチモデルのGPUコア数が2つ減らされている。Appleは、M4チップを複数のバージョンで展開しており、MacBook Airのベースモデルにはコスト削減のためにGPUコア数が調整されたバージョンが採用された。
この仕様変更により、グラフィック処理の負荷が高い作業においてパフォーマンスの違いが生じる可能性があるが、過去のベンチマークではその影響は5%程度とされている。この仕様変更は、MacBook Airを購入するユーザーの多くがグラフィック性能よりもバッテリー持続時間や軽量性を重視している点を考慮したものとも考えられる。
GPUコア数の削減により消費電力が抑えられ、結果的にバッテリー駆動時間が向上する可能性もある。より高いGPU性能を求める場合、100ドルを追加すれば10コアGPUモデルが手に入るため、用途に応じた選択が求められる。
M4 MacBook AirのGPU性能差はどこまで影響するのか
GPUコア数が削減されたM4 MacBook Airだが、その影響はどこまで及ぶのか。ゲームやクリエイティブ用途でのパフォーマンスが気になるところだ。Appleシリコンの特性として、GPUのコア数はレンダリングや機械学習タスクに大きく関与するため、M4 MacBook Airのグラフィック処理能力はフルスペックのM4搭載モデルと比較して若干劣る可能性がある。
実際、過去のMシリーズでも同様のチップビニングが行われてきたが、その影響は用途によって異なる。例えば、M4チップを搭載したMac miniでは、AAAタイトルの『デス・ストランディング』をVery High設定で60FPS以上で動作させることができた。
GPUコア数が2つ削減されたM4 MacBook Airでは、これより若干フレームレートが下がる可能性があるが、ゲームプレイが不可能なレベルにはならないだろう。
また、動画編集や3Dレンダリングなどの用途では、GPUコア数の差がレンダリング時間に影響するかもしれないが、日常の使用では大きな違いを感じることは少ないかもしれない。M4 MacBook Airは、持ち運びや軽作業に最適化されたモデルであり、ハイエンドなグラフィック作業を求めるユーザーはMacBook ProやMac Studioを選択するのが賢明だろう。
コストを抑えるならMacBook AirかMac miniか
M4 MacBook Airの価格設定は魅力的だが、よりコストを抑えたいならM4 Mac miniも有力な選択肢となる。Mac miniのベースモデルはAmazonで529ドルという破格の価格で販売されており、据え置き用途でのコストパフォーマンスは非常に高い。
さらに、16GBユニファイドメモリと512GBストレージを備えたモデルが699ドルに値下げされており、性能と価格のバランスを考えると非常に魅力的だ。
Mac miniはデスクトップ機であり、持ち運びはできないが、GPUコア数を削減していないM4チップを搭載しているため、性能面ではMacBook Airより優位に立つ可能性がある。外部ディスプレイや周辺機器を自由に組み合わせることができるため、デスクワークやクリエイティブ用途にも適している。
一方で、MacBook Airは薄型軽量で、どこでも使える利便性が最大の魅力だ。GPU性能が多少削減されているとはいえ、日常的な作業やエンターテインメント用途には十分なパワーを備えている。最終的には、持ち運びのしやすさを取るか、性能とコストのバランスを取るかで選択が分かれるだろう。
Source:Wccftech