Windows 11の最新アップデートKB5044384がリリースされたが、インストールの失敗やTask Managerでのプロセス表示の不具合が相次いで報告されている。多くのユーザーがインストール中にエラーコードを示す問題に直面しており、Microsoftもこれを把握している模様だ。
アップデートKB5044384におけるインストールエラーと原因
Windows 11の新たなアップデートKB5044384は、多くのユーザーにとってインストールが困難な問題を抱えている。このアップデートでは、インストール中に「0x800f0922」「0x800736b3」「0x800f081f」などのエラーコードが頻発しており、特にインストール進行が30%や40%で止まってしまうケースが報告されている。エラーメッセージも具体的な解決策を示しておらず、結果的にインストールが中断されるため、ユーザーには大きな不便が生じている。
特筆すべきは、最新のハードウェアを使用しているユーザーも影響を受けていることである。Ryzen 5 3600Xプロセッサを搭載するユーザーの一例では、インストール進行が90〜95%で停滞し、再試行を促されるも最終的に同じエラーコードで失敗する事態が繰り返されている。これは一部の新しいデバイスのみに限られた問題ではなく、広範囲の環境で発生していることが確認されている。
また、KB5044384のインストールが成功しない場合、前提となる「サービススタック」の更新KB5044284が失敗している可能性がある。この更新に失敗すると、最新アップデートの適用にも影響を与えるため、修正が必要となる。なお、インストールの失敗を回避するために、Microsoft Update Catalogからの手動ダウンロードも推奨されている。
Task Managerでのプロセス表示バグが発生
KB5044384アップデート後、Windows 11のTask Managerにおいて新たな問題が発生している。Task Manager上でのプロセス数が「0」と表示されるケースが多発しており、通常のプロセス管理が困難になっている。これは、Task Managerが正常に稼働しているにもかかわらず、プロセスのカウント機能が不具合を起こしているためである。
Task Managerのプロセス表示は、システムの状態をリアルタイムで監視する上で不可欠な機能である。ユーザーからはプロセス数の表示が「0」になったとの報告が寄せられており、これは正確なシステムの動作把握に支障をきたす状況を生んでいる。実際にTask Managerが起動中にもかかわらず、稼働プロセスが表示されないことから、Microsoftもこの不具合を把握している模様だ。
現在、Microsoftはこの問題が報告に過ぎないとして、実際のシステムパフォーマンスには影響しないと説明しているが、タスク管理の機能が制限される状況はユーザーにとって不便であり、早急な修正が求められている。今後のアップデートで修正が期待されるが、それまでは一時的な代替策が必要とされる。
マイクロソフトが認識する既知の問題と解決策
Microsoftは、KB5044384アップデートによるインストールの失敗やTask Managerの不具合を認識しており、これらの問題に対していくつかの暫定的な解決策を提示している。まず、インストールエラーに対しては、Microsoft Update Catalogからの手動ダウンロードが有効であるとしている。この方法により、通常の更新プロセスでのエラーを回避し、アップデートを成功させることができる可能性がある。
加えて、Task Managerのプロセス表示に関する問題については、Microsoftは既に修正に取り組んでいるとされる。この不具合はシステムのパフォーマンスには直接影響しないものの、ユーザーの操作性に大きな影響を与えるため、次回のアップデートでの修正が期待されている。さらに、一部の不具合は、Media Creation Toolを使用してシステムを再インストールすることで改善されるとされるが、この方法には再設定が必要な点もあるため注意が必要だ。
Microsoftはこれらの問題を解決するために、今後の更新で一部のバグ修正を急いでリリースする可能性も示唆している。正式な修正が待たれる中、ユーザーは最新の推奨手順に従って問題の回避を図ることが重要である。
ユーザーへの推奨対応と今後の見通し
現時点での推奨対応として、KB5044384のアップデートに失敗した場合、Microsoft Update Catalogからの手動インストールや、次回の正式リリースを待つことが考えられる。特に、問題が多発しているオプションのプレビュー更新であるため、システムの安定性を重視するユーザーにはインストールを見送る選択肢も有効である。
また、Task Managerの不具合についてはMicrosoftも認識しており、これを解消するパッチが近日中に提供される可能性がある。Microsoftは既に一部のユーザーからのフィードバックを元に、必要な修正に取り組んでいるとされるため、正式なパッチがリリースされるまでの一時的な不具合であると見られる。
今後の見通しとしては、Microsoftは2024年11月12日のPatch Tuesdayでさらなるバグ修正と安定性の向上を予定している。この時点でより多くの改善が期待されているため、現状の不具合が気になるユーザーはそれまで待つことも一案である。