Galaxy S25 Ultraは、サムスンのフラッグシップモデルとして最高の性能を持つが、必ずしも満足できるデバイスとは限らない。それにもかかわらず、購入後しばらく経っても手放せないのはなぜなのか。
最大の要因は、圧倒的なディスプレイ性能にある。他のハイエンド機種も優れた画面を備えるが、S25 UltraのGorilla Armorによるアンチグレア加工は唯一無二の存在であり、目の疲れを軽減しつつ視認性を向上させる。加えて、パームリジェクションの精度が高く、大画面での操作性も快適だ。
Galaxy S25 Ultraのディスプレイは他と何が違うのか

Galaxy S25 Ultraのディスプレイは、他のフラッグシップスマートフォンと比べても際立つ特徴を持つ。特に、サムスン独自の「Gorilla Armor」によるアンチグレア加工が大きなポイントだ。この加工により、反射を抑えつつ視認性を向上させ、長時間の使用でも目の疲れを軽減する。明るさや色の再現性も高く、直射日光下でも画面の視認性が確保されている。
対抗馬となるPixel 9 ProやOnePlus 13、iPhone 16 Pro Maxも優れたディスプレイを持つが、アンチグレア性能に関してはS25 Ultraが一歩先を行く。特に、屋外での使用が多いユーザーにとって、この違いは大きい。また、6.9インチの大型ディスプレイながら、パームリジェクション機能の精度が高いため、誤タッチを防ぎながら快適な操作が可能だ。
一方で、ベゼルの細さや重量に関しては賛否が分かれる。iPhone 16 Pro Maxは極細ベゼルを採用し、持ちやすさに貢献しているが、S25 Ultraはこれまでのデザインを維持している。軽量化はされているものの、ポケットに入れると存在感があるのも事実だ。それでも、ディスプレイの品質が他を凌駕することは、多くのユーザーにとって納得できる理由となるだろう。
S Penとカメラの進化は十分だったのか
S25 Ultraにはこれまで通りS Penが搭載されているが、必ずしも全てのユーザーにとって必要な機能とは言えない。手書き入力やスケッチを活用する人にとっては便利なツールだが、普段あまりメモを取らない人にとってはオーバースペックになりがちだ。特に、ディスプレイ上での手書きよりも紙とペンを好むユーザーにとっては、S Penの存在が活かしきれないこともある。
カメラについても、期待された進化が見られなかった点は指摘されている。特に、これまで多くのユーザーが望んでいた1インチセンサーの採用は見送られ、ハードウェア面での大きな変更は超広角カメラのアップデートにとどまった。そのため、写真の画質自体は優れているものの、革新的な進化を求めていた層にとっては物足りなさが残る。
サムスンのカメラソフトウェアは強力であるが、PixelシリーズがAI補正によって自然な仕上がりを実現しているのに対し、S25 Ultraの画像処理はやや人工的に感じられることがある。特に、夜景撮影やHDR処理の場面では、その違いが顕著に表れる。S Penやカメラの改善は見られるものの、次世代モデルにはさらなる進化を求めたくなるのは当然のことだろう。
2026年モデルに求める革新とは
S25 Ultraは確かに優れたスマートフォンではあるが、サムスンの製品開発に対する期待値は年々高まっている。2026年モデルでは、より革新的な進化が求められるだろう。特に、AI機能の強化、カメラセンサーの刷新、デザインの見直しなどは、多くのユーザーが期待するポイントだ。
AI技術の活用はスマートフォンの進化に不可欠な要素となっているが、Galaxy AIの現状を見る限り、他社と比較しても大きな差別化要素にはなっていない。GoogleのGeminiやAppleのAI機能が進化を続ける中で、サムスンがどのようにAIを活かした体験を提供するのかが今後の焦点となる。また、カメラについても1インチセンサーの導入や新たな画像処理技術の開発が期待される。
デザイン面では、現行モデルの重量やサイズ感が課題となる可能性がある。軽量化やベゼルの削減、さらには新たな素材の採用など、持ちやすさを向上させる要素が求められるだろう。現時点でS25 Ultraは完成度の高いデバイスだが、サムスンが次世代モデルでどのような変革をもたらすかが、2026年の注目ポイントになることは間違いない。
Source:Android Police