GMKTecの最新ミニPC「K10」が登場し、驚異的な性能を誇る仕様が話題となっている。搭載するIntel Core i9-13900HKは、14コア20スレッド構成で最大5.4GHz動作を実現。さらに、最大96GBのDDR5メモリに加え、M.2 NVMe SSDを3基搭載でき、合計24TBのストレージ構成が可能だ。映像出力はHDMI 2.0、DisplayPort 1.4を備え、最大4台の8Kディスプレイを同時駆動できる。

さらに、Wi-Fi 6やBluetooth 5.2などの最新通信技術を搭載しながら、金属製筐体による放熱対策も施されている。加えて、40年前のレガシーポート「COMポート」を搭載するという意外性も。本機は中国市場向けに発表されたが、グローバル展開や価格についての詳細は未発表。今後の展開が注目される。

圧倒的な処理能力とストレージ拡張性が魅力のGMKTec K10

GMKTec K10は、IntelのCore i9-13900HKを搭載し、驚異的な性能を実現している。このプロセッサは、Raptor Lake世代の14コア20スレッド構成で、最大5.4GHzの高クロック動作が可能だ。加えて、96実行ユニットを持つIntel Iris Xeグラフィックスを内蔵し、外部GPUを必要としない環境でも快適なグラフィック処理を提供する。

このK10の大きな特徴は、ストレージの拡張性にもある。M.2 2280 NVMe PCIe Gen4 x4スロットを3基搭載し、最大24TBのSSDストレージを構築できる。これにより、大容量データを扱うクリエイティブ用途や、データベース処理にも対応可能だ。さらに、DDR5-5200のSODIMMスロットを2基備え、最大96GBのメモリを搭載できる点も特筆すべきポイントである。

これほどの拡張性を備えたミニPCは市場でも珍しく、性能面で妥協したくないユーザーにとって魅力的な選択肢となる。ハイスペックな構成ながらもコンパクトな筐体に収められており、省スペースで高性能な環境を求めるユーザーにとって理想的な1台だ。

4台の8Kディスプレイを駆動可能 豊富なポート構成が強み

GMKTec K10は、多様な接続オプションを備えており、映像出力の柔軟性も大きな魅力となっている。HDMI 2.0とDisplayPort 1.4を搭載し、最大4台の8Kディスプレイを同時駆動可能だ。これにより、マルチディスプレイ環境を必要とするクリエイターやトレーダー、エンジニアにも適した仕様となっている。

前面にはUSB 3.2 Type-A×2、USB 3.2 Type-C(DisplayPort出力対応)×1、USB 2.0 Type-A×2、3.5mmコンボジャックを配置。背面にはUSB 3.2 Type-A×2、USB 2.0 Type-A×2、HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.4×1、2.5ギガビットイーサネットポート、さらにはKensington Lockポートまで揃えており、拡張性は申し分ない。

注目すべきは、40年以上前から存在する「COMポート」が搭載されている点だ。これは工業用機器やレガシーシステムとの接続を意識した設計と考えられ、最新技術と古い技術の共存を実現している。これにより、特定の業務用途にも適応できる柔軟性を備えたミニPCとなっている。

中国市場限定の発表 今後のグローバル展開に期待

GMKTecは現時点でK10を中国市場向けに発表したが、国際市場での販売については明らかにしていない。スペックから考えれば、海外市場でも大きな需要が見込める製品であり、今後の展開が注目される。

特に、コンパクトながらもデスクトップ並みの性能を誇るミニPC市場は、近年急成長を遂げている。GMKTec K10のような高性能モデルは、クリエイターやエンジニア、ゲーマー層を中心に強い関心を集める可能性がある。特に、メモリやストレージの拡張性が求められる分野では、競合製品と比較しても優れた選択肢となるだろう。

グローバル市場での展開が期待されるが、価格帯がどの程度になるかも重要なポイントだ。競争が激しいミニPC市場において、GMKTec K10がどのような戦略で展開されるのか、今後の情報が待たれる。

Source:TechRadar