Samsung Galaxy S25 Plusのベンチマークデータが新たにGeekbench 6でリークされた。今回明らかになったのは、欧州版に搭載されるExynos 2500チップセットのパフォーマンスである。これまでに公開されたQualcomm Snapdragon 8 Elite搭載版と比較すると、その性能差は予想以上に大きいことが判明した。
さらに、AppleのiPhone 16 Pro Maxに搭載されたA18 Proチップとの比較でも、Samsungの新モデルがいかに苦戦しているかが浮き彫りになっている。この結果はSamsungの戦略や市場動向にも大きな影響を与える可能性がある。
Exynos 2500とSnapdragon 8 Eliteの性能差
Galaxy S25+に搭載されるチップセットは、地域ごとに異なる構成が採用されている。欧州版にはSamsungの独自設計であるExynos 2500が搭載されており、米国版にはQualcommのSnapdragon 8 Eliteが採用される見込みだ。
Jukanlosreve が X でリークした今回のGeekbench 6のベンチマーク結果によれば、この2つのチップセット間には明確な性能差が存在することが確認された。
【リークされたベンチマーク比較】
機種 | シングルコア | マルチコア |
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Samsung Galaxy S25 Plus (Exynos 2500) | 2,358 | 8,211 |
Samsung Galaxy S25 Plus (Snapdragon 8 Elite) | 3,160 | 9,941 |
Apple iPhone 16 Pro Max (A18 Pro) | 3,400 | 8,341 |
シングルコアスコアでは、Exynos 2500が2,358点で、Snapdragon 8 Eliteの3,160点に大きく後れを取っている。また、マルチコアスコアにおいてもExynos 2500は8,211点にとどまり、Snapdragon版の9,941点には及ばない。この結果から、米国版が性能面で圧倒的に優位であることが示されている。
Exynos 2500は10コア構成を採用しており、省電力性能を考慮した設計が特徴である。
一方で、Snapdragon 8 Eliteは単純な性能面だけでなく、高速処理やグラフィック性能においても優位性が高いとされる。この違いは、地域ごとの市場ニーズやコスト構造の違いによるものと考えられる。
Samsungが独自開発のExynosを採用し続ける理由には、コスト削減や供給リスクの低減といった背景があると考えられる。ただし、性能差がここまで顕著である場合、欧州市場での受け入れに影響が出る可能性があるだろう。この性能差は、Galaxy S25+を選ぶ消費者にとって重要な判断材料となるだろう。
ベンチマークスコアが示すiPhone 16 Proとの比較
Galaxy S25+の性能を競合製品であるAppleのiPhone 16 Proシリーズとも比較すると、Geekbench 6のシングルコアテストでは、iPhone 16 Pro Maxが3,400点を記録し、Exynos版Galaxy S25+の2,358点を大きく引き離した。Snapdragon版のGalaxy S25+もiPhoneのスコアにはわずかに届かず、Appleの圧倒的な処理性能が示された形である。
一方で、マルチコアスコアでは、状況がやや異なる結果となっている。Snapdragon版は9,941点と、iPhone 16 Pro Maxの8,341点を上回る性能を見せている。これにより、Samsungのデバイスが特定のシナリオで競合製品に勝る点も明らかになった。
AppleのA18 Proチップは、処理効率の高さと省電力性能に定評がある。これに対して、SamsungのSnapdragon版は、マルチタスクや高負荷の作業において強みを発揮する構造である。ただし、Exynos版ではこの競争力が発揮されず、製品間での性能差が課題として浮き彫りになった。
消費者がデバイスを選ぶ際、こうしたベンチマークスコアが一つの指標となることは間違いない。Samsungにとっては、性能以外の部分で付加価値をどう提供するかが鍵となる。Appleとの比較で明らかになった点を踏まえ、Galaxy S25+の競争力がどう展開されるか注目したい。