サムスンは2025年のテレビモデルから新しいユーザーインターフェース「One UI」を導入することを発表した。これにより、同社のスマートフォンやタブレットと一貫した操作体験が提供される見込みである。一方、従来のTizen OSは完全に廃止されるわけではなく、引き続きテレビの基盤として機能する。
サムスンのテレビに新しいOS「One UI」導入発表
サムスンは2025年に発売されるテレビモデルにおいて、新たに「One UI」を導入すると発表した。これにより、スマートフォンやタブレット、さらにはスマートウォッチといった同社の他のデバイスとの連携がよりシームレスになるとされている。
One UIは、従来サムスンのモバイルデバイスで採用されていたインターフェースであり、今回の導入で視覚的にも操作性の面でも統一感が生まれる。また、サムスンはこれを機に、テレビとモバイル、さらにはスマートホームデバイスとの連携をさらに強化する意向を示している。
テレビがより中心的な役割を果たす家庭内のハブとして機能するよう、様々な機能を提供していく予定である。これにより、サムスンのエコシステム全体が一体化し、ユーザー体験がより直感的かつ効率的になるだろう。One UIの導入により、サムスンのテレビは他社製品との差別化を一層図ることができる。CES 2025での詳細発表が待たれるところだ。
Tizen OSの役割は継続、スマートホームデバイスへの影響
One UIの導入が発表されたものの、Tizen OSは完全に廃止されるわけではない。サムスンは明確に、Tizen OSは引き続き同社の多くのスマートホームデバイスで使用されることを確認している。これは、テレビを含む一部のデバイスでも同様であり、One UIが上位のインターフェースとして動作する形で、Tizen OSがその土台を支えることになる。
Tizen OSはこれまで、サムスンのスマートテレビや冷蔵庫、洗濯機など、家庭内のスマートデバイスに広く採用されてきた。そのため、既存のTizenデバイスとOne UIのテレビとの間での互換性や連携に問題が生じることはないとされている。
特に、スマートホームエコシステムの中核として機能するデバイスが、引き続きTizen OSによって運用されるため、安定性と一貫性が保たれる。こうしたアプローチにより、サムスンは既存ユーザーにも新規ユーザーにも安心感を提供しているといえる。
One UIの新機能とAIの進化
新たに導入されるOne UIには、多くの新機能が搭載される予定である。特に注目されるのが、AI技術を駆使したさまざまな機能の追加だ。サムスンは、AI生成によるスクリーンセーバー画像の提供や、スマートアシスタント「Bixby」のさらなる進化を予告している。
また、テレビでのビデオ通話中にリアルタイムで字幕を生成する機能も搭載される見込みである。One UIの7.0バージョンでは、全く新しいユーザー体験を提供する「UXデザイン」が採用される。これにより、視覚的な刷新とともに、より直感的な操作が可能になるだろう。
また、テレビ向けの「ゲームバー」や「フォー・ユー」タブなど、エンターテインメント性を強化する要素も追加されており、家庭内のテレビが単なる視聴デバイスに留まらず、より包括的なデジタルエンターテインメントの中核となることを目指している。このAIの進化により、テレビ体験は大きく変わることが期待される。
CES 2025で新しいインターフェースのお披露目予想
サムスンはこれまで、主要な新製品や技術をCESで発表してきた。2025年のCESでも、新しいOne UIを搭載したテレビが初めて公開されることが予想されている。特に、サムスンは今後7年間にわたって、テレビを含むデバイスに対して継続的なOSアップデートを提供することを約束しており、これに基づいて、次世代のテレビにどのような新機能が追加されるかが注目されている。
One UIを搭載したテレビの具体的な機能やデザインがどのように進化するかは、まだ多くの点で未知数である。しかし、CES 2025では、視覚的な刷新だけでなく、AI技術を活用した新たな操作性や、スマートホームデバイスとの高度な連携が紹介されることが予想される。
特に、エンターテインメント体験の強化や、モバイルデバイスとの統合が大きな焦点となるだろう。サムスンがどのようにしてテレビの未来を描いていくのか、世界中の注目が集まる場になることは間違いない。