ASUSは、AMD EPYC 9005シリーズプロセッサを搭載した最新サーバー群を発表し、AIを活用したデータセンター向けに新たなパフォーマンスと密度の基準を打ち立てた。
ESC A8A-E12UやESC8000A-E13Pを含むこのラインナップは、最大8つのGPUを搭載可能で、大規模なAIモデルのトレーニングに必要な並列計算力を提供する。
これにより、企業や研究機関がAIとHPC(高性能コンピューティング)の負荷を効率的に処理できるインフラを構築できるようになった。

AIサーバーの革新:ESC A8A-E12UとESC8000A-E13P

ASUSが発表したESC A8A-E12UとESC8000A-E13Pは、AIインフラにおける革新の象徴である。これらのサーバーは最大8つのGPUを搭載できるため、大規模なAIモデルのトレーニングや推論に最適な環境を提供する。ESC A8A-E12Uは、7Uのラックマウントフォームファクタを採用し、2基のAMD EPYC 9005シリーズプロセッサを備えている。

さらに、AMD Instinct MI325Xアクセラレータをサポートしており、GPU間の直接接続により最大6TB/sの帯域幅を実現する。この高い帯域幅は、AIモデルや高性能コンピューティング(HPC)の負荷を効率的に処理するためのスケーリングに貢献する。また、ESC8000A-E13PはNVIDIAのMGXアーキテクチャに完全対応しており、NVIDIA OVEやNIMプロジェクトに最適なインフラを提供する。

これにより、AIとHPCの複雑なプロジェクトのサポートが大幅に強化され、リアルタイムのコラボレーションやシミュレーションが可能となる。ESC A8A-E12UとESC8000A-E13Pは、次世代のAIインフラを牽引する重要な役割を果たしている。

多目的サーバーの最前線:RS520QA-E13の拡張性

RS520QA-E13は、ASUSが提供するスケーラブルなマルチノードサーバーであり、電子設計自動化(EDA)やクラウドコンピューティングアプリケーション向けに最適化されている。このサーバーは、12+8のDIMM構成に対応しており、1DPCでは6000MTS、2DPCでは4400MTSという高速なメモリ速度を実現する。これにより、データ集約型のワークロードを高速かつ効率的に処理できる。

さらに、RS520QA-E13はフロントアクセスデザインを採用しており、メンテナンスが容易である。エルゴノミクスに基づいたハンドルと工具不要のブラケット設計により、簡単な操作での取り扱いが可能だ。また、優れた熱性能を備えており、最大400Wのプロセッサを空冷でサポートする。この空冷ソリューションにより、熱管理が求められる高負荷ワークロードでも安定したパフォーマンスが維持される。

これにより、RS520QA-E13は、柔軟性と拡張性を両立したサーバーとして、次世代データセンターのニーズに応えるものとなっている。

汎用サーバーの進化:RS720A-E13などのパフォーマンス

ASUSのRS720A-E13やRS700A-E13は、汎用サーバーとしての性能をさらに進化させている。これらのサーバーは、192コアを備えたAMD EPYC 9005シリーズプロセッサを搭載し、最大で24枚のDIMMと500WのCPU TDPをサポートする。特に、RS720A-E13はAIワークロードやHPCに最適化された設計となっており、24枚のオールフラッシュPCIe 5.0 NVMeドライブや3つのデュアルスロットGPUを搭載可能である。

RS700A-E13も同様に、12枚のオールフラッシュNVMeドライブに対応し、幅広いワークロードにおいて高いパフォーマンスを発揮する。これにより、ライブデータの効率的な処理が可能となり、トレーニングされたAIモデルを通じて正確な予測が行える。また、これらのサーバーは、企業のクラウドからオンプレミスまで、様々な環境において高い柔軟性を持って活躍する。

これにより、RS720A-E13とRS700A-E13は、AIとHPCの最前線で活躍するデータセンター向けの理想的な選択肢となっている。

5世代目AMD EPYCプロセッサでAIインフラを強化

ASUSのサーバーソリューションは、第5世代AMD EPYCプロセッサを活用し、ジェネレーティブAIやLLM(大規模言語モデル)ワークロードに対応する。この新世代プロセッサは、最大192コアと384スレッド、最大5GHzの動作周波数を誇り、AIインフラにおける卓越したパフォーマンスを提供する。

EPYC 9005シリーズプロセッサは、仮想CPU(vCPU)の密度が業界トップクラスであり、AI推論の処理においても優れた計算能力を発揮する。これにより、複雑なAIモデルのトレーニングや実行が効率化され、特に機械学習やデータ検索、分析などの用途において性能が飛躍的に向上する。

ASUSが提供するサーバー群は、金融計算や機械学習、コンピュテーショナルストレージ、データ分析など多岐にわたる用途に対応し、次世代AIインフラの強力な基盤を構築することが可能となる。