Samsungは最新のミッドレンジスマートフォン「Galaxy A36」と「Galaxy A56」を発表し、これらが10ビットHDRビデオ撮影に対応することを明らかにした。これにより、従来フラッグシップモデルに限定されていた高品質な映像表現が、より手に届きやすい価格帯にも拡大されることになる。
A36とA56には、OIS搭載の50MPメインカメラと12MPフロントカメラが搭載され、4K・30fpsの10ビットHDR撮影が可能。色の表現力やダイナミックレンジが向上し、GoogleのUltra HDRをベースにしたSuper HDRフォーマットでの共有も可能となる。
Galaxy A36とA56のカメラ性能 10ビットHDRの実力とは

Galaxy A36とA56は、ミッドレンジながら10ビットHDRビデオ録画に対応し、映像の色彩表現が格段に向上している。両機種のメインカメラは50MPの高解像度センサーを搭載し、OIS(光学式手ブレ補正)によって安定した撮影が可能。さらに、12MPのフロントカメラも10ビットHDRに対応し、セルフィー動画でも豊かな色彩と広いダイナミックレンジを実現する。
10ビットHDRは、従来の8ビットと比べて表現できる色の数が大幅に増え、より滑らかなグラデーションを描き出す。この機能により、特に明暗差の大きいシーンでも白飛びや黒つぶれが少なく、肉眼で見たような自然な映像を記録できる。また、4K・30fpsでの撮影に対応しており、動きの激しいシーンでも高精細な映像を残すことが可能だ。
これまで、このクラスのスマートフォンではHDR撮影は対応していても8ビットが一般的だった。しかし、Galaxy A36とA56が10ビットHDRを導入したことで、映像のクオリティは一段と向上。特にSNSやYouTubeに動画を投稿するユーザーにとって、手軽にプロ仕様の画質を実現できる点は大きな魅力となるだろう。
進化するミッドレンジスマホ 10ビットHDRの普及は加速するか
Galaxy A36とA56の登場により、10ビットHDRビデオ録画はフラッグシップモデルの特権ではなくなりつつある。これまではGalaxy Sシリーズのようなハイエンドモデルでしか実装されていなかったが、今回のAシリーズへの採用は、より広範な市場への展開を示唆している。
10ビットHDRは、Samsung独自のSuper HDRフォーマットを採用しており、GoogleのUltra HDRをベースにしている。このため、InstagramやYouTubeといった主要なプラットフォームで高品質な映像をそのまま活用できる。特に、スマホでの動画撮影・共有が一般的になった今、画質の向上は多くのユーザーにとって歓迎すべき進化といえる。
今後、Samsungだけでなく他のメーカーもミッドレンジモデルへの10ビットHDR採用を進める可能性がある。動画撮影がスマホの重要な機能のひとつとなっている現在、より多くのモデルでこの機能が搭載されることで、スマホ業界全体の映像クオリティが底上げされることが期待される。
Source:SamMobile