Samsungの次期折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold 7」が、現行モデルよりも大幅に薄くなる可能性がある。リーク情報によれば、展開時の厚みは4.5mmで、Z Fold 6の5.6mmと比較して約20%のスリム化が実現される見込みだ。

本体サイズは展開時158.4×143.1×4.5mm、折りたたみ時はカメラ部分を含めて約9.5mmになるとされる。ディスプレイも進化し、内側が8.2インチ、外側が6.5インチへと拡大。Snapdragon 8 Elite搭載の可能性がある一方、バッテリーは4,400mAhと変化が少ないかもしれない。

発表時期は2025年6月から8月と予想されるが、正式発表前のリーク情報であり、仕様が変更される可能性もある。Samsungの次世代折りたたみスマートフォンは、デザインと性能の両面でどのような進化を遂げるのか、今後の発表に注目が集まる。

Galaxy Z Fold 7の薄型化がもたらす実際の影響

Z Fold 7の厚みが20%削減されることで、実際の使用感には大きな変化が生まれる可能性がある。まず、これまで折りたたみスマートフォンの課題とされてきた「携帯性」の向上が期待される。Z Fold 6は折りたたみ時の厚みが10mmを超えていたため、ポケットやカバンに入れるとどうしてもかさばる印象があった。今回のモデルでは、9.5mmというサイズになり、これまで以上に持ち運びがしやすくなる。

さらに、展開時の4.5mmという薄さは、タブレットモードでの操作性にも影響を与える。厚みが減少することで、手に持ったときのフィット感が向上し、長時間の使用でも疲れにくくなる可能性がある。特に、電子書籍やウェブ閲覧の際には、より快適な使用感が得られるだろう。一方で、薄型化による剛性の低下や耐久性の問題が生じる懸念もある。折りたたみスマートフォンはヒンジ部分が可動式であるため、薄型化による構造的な変更がどのような影響をもたらすのか、実際の製品を手に取るまで慎重に見極める必要がある。

また、スマートフォンの薄型化は放熱設計にも影響を及ぼす可能性がある。特に、Z Fold 7が採用すると噂されているSnapdragon 8 Eliteは、ハイパフォーマンスなチップセットであるため、発熱量が増加する可能性がある。薄型化により放熱スペースが減少すれば、長時間の使用時に発熱が顕著になるかもしれない。この点がどのように解決されるのか、Samsungの設計に注目が集まる。

ディスプレイサイズの拡大とデザインの進化

Z Fold 7はディスプレイサイズの拡大が予想されており、内側のメインディスプレイは8.2インチ、外側のカバーディスプレイは6.5インチになるとされている。これにより、従来モデルと比較して視認性や操作性が向上する可能性が高い。特に、メインディスプレイのサイズが大きくなることで、動画視聴やゲームプレイの没入感が向上すると考えられる。

また、本体デザインにも変化が加えられるとの情報があり、全体的に丸みを帯びたフォルムが採用される可能性がある。これにより、持ちやすさや操作のしやすさが向上することが期待される。従来の折りたたみスマートフォンはエッジが直線的なデザインのものが多く、長時間使用すると手に圧迫感を感じることがあった。より滑らかなデザインになれば、長時間の操作でもストレスを感じにくくなるだろう。

ただし、ディスプレイの大型化に伴い、耐久性の問題が懸念される。特に、折りたたみディスプレイは従来のスマートフォンと比較して耐衝撃性が低いため、サイズ拡大がどのような影響を及ぼすのかは不透明だ。また、ヒンジ部分の強度がどの程度確保されるのかも重要なポイントとなる。過去のモデルでは、ヒンジ部分のホコリの侵入や摩耗によるトラブルが報告されていたため、Samsungがこれらの課題をどのように改善してくるのかが注目される。

スペック向上とバッテリーの課題

Z Fold 7にはSnapdragon 8 Eliteが採用される可能性があり、前モデルよりも処理能力が大幅に向上することが期待される。Qualcommの最新チップセットはAI処理や電力効率の最適化に重点を置いており、特にマルチタスクやゲーミング性能の向上が見込まれる。折りたたみスマートフォンはその形状を活かし、マルチウィンドウ機能を活用するユーザーも多いため、チップセットの性能向上が実使用に与える影響は大きい。

一方で、バッテリーに関してはやや不安な点が残る。現時点でのリーク情報によれば、バッテリー容量は4,400mAhとなる可能性があり、これはZ Fold 6と変わらない数値だ。ディスプレイサイズの拡大や、処理能力の向上に伴い消費電力が増加することを考えると、バッテリー持続時間の最適化が課題となるかもしれない。特に、折りたたみスマートフォンは2つのディスプレイを搭載しているため、バッテリー消費の管理が重要になる。

加えて、充電速度の向上やワイヤレス充電の強化が求められる。現行モデルでは最大25Wの急速充電が可能だが、競合モデルの中にはより高速な充電を実現しているものもある。SamsungがZ Fold 7でどのような電力管理の工夫を施すのか、公式発表を待ちたいところだ。バッテリー性能が向上しなければ、薄型化やスペック向上の恩恵を十分に活かしきれない可能性もあり、Samsungの戦略が試される部分といえる。

Source:ExtremeTech