Googleが店頭のPixelデモ機で、Proモデル以外のリフレッシュレートを制限している可能性が指摘されている。YouTubeに投稿された動画では、Pixel 9とPixel 9 Proの両方で「スムーズディスプレイ」機能がオンになっているにもかかわらず、Pixel 9の画面が明らかに滑らかさに欠ける様子が確認された。

Redditでは、Best BuyやVerizonの店舗で同様の現象を目撃したとの報告が相次いでいる。これが意図的な仕様であれば、GoogleがProモデルを売り込むために非Proモデルのデモ機のパフォーマンスを制限している可能性がある。ただし、現時点でGoogleからの正式な声明はなく、Android Policeは回答を待っているという。

Pixel 9のデモ機でリフレッシュレートが制限されている可能性

Pixel 8シリーズ以降、GoogleはすべてのPixelスマートフォンに120Hzのリフレッシュレートを搭載している。しかし、店頭のデモ機では非ProモデルのPixel 9が明らかに滑らかさに欠ける状態で動作していることが確認され、これが意図的なものではないかとの疑念が浮上している。

YouTubeに投稿された動画では、Pixel 9とPixel 9 Proの両方で「スムーズディスプレイ」機能がオンになっているにもかかわらず、Pixel 9のスクロールがぎこちなく見える様子が映し出されていた。同様の報告は、Reddit上でも多数寄せられており、Best BuyやVerizonといった実店舗のデモ機で確認されたとの声が多い。

通常であれば、設定メニューからリフレッシュレートを調整できるが、店頭のPixel 9デモ機ではそのオプションが制限されている可能性も指摘されている。

この現象が発生している背景として、ハードウェアの問題よりもソフトウェア側の制御が疑われている。デモ機のソフトウェアが通常の製品版と異なる仕様になっている可能性があるが、現時点ではGoogleからの正式な回答は得られておらず、ユーザーの間で憶測が飛び交っている状況だ。


GoogleはProモデルを優遇?非Proモデルとの差別化戦略の可能性

もしGoogleが意図的に非Proモデルのリフレッシュレートを制限しているとすれば、それはProモデルをより魅力的に見せるための販売戦略の一環と考えられる。Pixelシリーズでは、Proモデルが上位機種として位置づけられており、価格差を正当化するためにカメラ性能やディスプレイ品質などに差別化が施されている。

リフレッシュレートは、画面の滑らかさを大きく左右する要素であり、特にスクロール時の体感に直結する。店頭でのデモ機の動作がProモデルの方が明らかに滑らかであれば、消費者がより高価なProモデルを選びたくなる心理が働く可能性がある。

これは、他のスマートフォンメーカーでも見られる手法であり、特定の機能を意図的に制限することで上位モデルの優位性を強調する動きは珍しくない。ただし、店頭のデモ機と実際の製品版で仕様が異なる場合、購入後に期待したパフォーマンスが得られず、ユーザーの不満につながるリスクもある。

特に、GoogleのPixelシリーズはシンプルで素直な体験を提供することが強みとされているだけに、デモ機と実機で違いがあることが判明すれば、ブランドの信頼性にも影響を与える可能性がある。この点について、Googleがどのように対応するかが今後の焦点となる。


Googleの対応次第でユーザーの信頼に影響か

現在のところ、Googleから公式なコメントはなく、Android Policeも回答を待っている段階だ。しかし、この問題が広く認識されるようになれば、Googleが何らかの説明を行う可能性は高い。これまでGoogleはPixelシリーズに関する問題が指摘された際、ソフトウェアアップデートで対応することが多かったが、今回の件が意図的な仕様であるならば、単なるアップデートでは解決しない問題となる。

仮にデモ機のみの制限であり、実際の製品には影響がないとすれば、Googleがその事実を明確に説明すれば済む話だ。しかし、もし販売戦略の一環としてリフレッシュレートを制限していた場合、消費者の信頼を損なうリスクがある。特に、Pixelシリーズはユーザーからの支持が高いブランドだけに、透明性のある対応が求められる。

また、今後の新機種で同様の手法が取られるかどうかも注目されるポイントだ。もしこの戦略が意図的に採用されたものであれば、今後のPixelシリーズの差別化方針にも影響を与えるかもしれない。Googleがどのような声明を発表し、どのように問題を解決するかが、今後のPixelブランドの信頼性を左右することになりそうだ。

Source:Android Police