NVIDIAのボードパートナーであるZOTACが、GeForce RTX 5070、RTX 5060 Ti、RTX 5060、RTX 5050をEEC（ユーラシア経済委員会）に登録した。これにより、これまでモバイル版のみと考えられていたRTX 5050のデスクトップ版の存在が明らかになった。

この登録は2025年2月12日に行われており、RTX 5050の正式発表と発売はRTX 5060シリーズの後になると予測される。過去のRTX 4050がデスクトップ市場に投入されなかったことを考えると、NVIDIAが今回エントリーモデルを用意するのは注目に値する。

現在、200ドル以下のGPUが不足しており、手頃な価格の製品を求める層にとってRTX 5050は期待の一台となる可能性がある。価格は250ドル以下になると見られ、VRAMは8GB、GDDR6メモリを搭載するとの噂もある。正式な仕様と発売時期については、今後の発表を待つ必要がある。

RTX 5050のデスクトップ版が確認された背景とその影響

ZOTACがEECに登録したことで、GeForce RTX 5050のデスクトップ版の存在が明らかになった。これまでのRTX 40シリーズでは、デスクトップ向けのRTX 4050が登場せず、モバイル版のみが市場に投入されていた。今回の登録情報は、エントリーレベルのデスクトップGPUが再びラインナップに加わる可能性を示唆している。

この背景には、低価格帯のGPU市場の動向が関係している。近年、ミドルレンジ以上のモデルが充実する一方で、手頃な価格のエントリーモデルの選択肢が限られていた。特に、200ドル以下の新世代GPUはほとんど存在せず、多くのユーザーが中古市場や旧世代の製品を選ぶ状況が続いている。

NVIDIAがRTX 5050のデスクトップ版を投入することで、この価格帯の需要を満たす狙いがあると考えられる。しかし、スペックの詳細はまだ不明であり、どの程度の性能向上が期待できるかは未知数である。

一部では8GBのVRAMを搭載すると噂されているが、GDDR6なのか、それともモバイル版の情報を踏まえたGDDR7になるのかは明らかになっていない。RTX 5050が市場に投入されることで、競争が活発になり、低価格帯のGPU市場に新たな変化が生じる可能性がある。

RTX 5050の価格帯とターゲット層 ゲーム用途に最適なのか

RTX 5050の価格は300ドル未満、場合によっては250ドル以下になる可能性が指摘されている。しかし、200ドル以下での販売は考えにくく、エントリークラスながらも一定の性能を持つモデルとしての位置付けとなるだろう。この価格帯のGPUは、ライトゲーマーやエントリーレベルのクリエイター向けに需要が高い。

近年、AAAタイトルの要求スペックが上昇し、フルHD環境でも安定したフレームレートを維持するには、それなりの性能が求められる。RTX 5050がどのアーキテクチャを採用するかによって、どの程度のゲームパフォーマンスを提供できるかが変わるが、RTX 4060の下位モデルとしては、フルHDでの60fps維持が一つの基準となるかもしれない。

また、動画編集やストリーミング用途を考慮した際、NVIDIAのエンコード技術であるNVENCの最新バージョンが搭載されるかも注目ポイントである。もしRTX 5050が最新のエンコーダーを採用すれば、コストパフォーマンスに優れたクリエイティブ向けの選択肢としても注目されるだろう。

今後、具体的なスペックやベンチマークが公開されることで、実際の用途がより明確になっていくはずだ。

RTX 5050の発売時期と今後のGPU市場の展望

現在、NVIDIAはRTX 50シリーズのリリーススケジュールを順次発表しており、最も直近ではRTX 5070 Tiが2月20日に登場予定だ。その後、RTX 5070が3月5日、RTX 5060 TiとRTX 5060が4月に投入される見込みとなっている。一方、RTX 5050のリリース時期は明確になっていないが、RTX 5060シリーズの発売後、数か月以内に登場する可能性がある。

このタイミングを考えると、RTX 5050は2025年後半に市場に投入されることが予測される。ただし、過去の事例を見ても、NVIDIAはエントリーレベルのモデルに関してはリリースタイミングを慎重に決める傾向があるため、確定的なものではない。特に、ライバルであるAMDがどのようなGPUを展開するかによって、スケジュールが変動する可能性もある。

現在のGPU市場では、価格高騰が続き、エントリーモデルの需要が高まっている。RTX 5050が適正な価格で提供されれば、コストを抑えつつも最新の機能を利用したいユーザーにとって魅力的な選択肢となるだろう。今後の正式発表やリーク情報に注目しながら、新たなGPUの動向を追っていく必要がある。

Source：Wccftech