OnePlusが2025年に新たな折りたたみスマホを投入しないと発表した。これにより、期待されていた「OnePlus Open 2」の発売は中止となる。初代OnePlus Openが高評価を受けたことで、その後継機に対する関心は高まっていたが、その期待は打ち砕かれた。

特に米国市場において、この決定は大きな影響を与える。2025年の折りたたみスマホ市場は、SamsungとGoogleが中心となるが、革新的な選択肢が減少することで競争が鈍化する可能性が高い。OnePlusの参入が市場の活性化に貢献していたため、今回の動きはユーザーにとっても痛手となる。

OnePlusは折りたたみスマホ市場からの撤退を否定しているが、2026年以降の展開は不透明だ。2025年の市場が停滞する中、OnePlusが次にどのような戦略を取るのかが注目される。

OnePlus Open 2が持つはずだった進化とその影響

OnePlus Open 2は、Oppo Find N5をベースとする予定だった。このFind N5は、業界で最も薄いブックスタイルの折りたたみスマホとして開発されており、その設計がOnePlus Open 2にも採用される可能性が高かった。特に、折り目（クリース）がほぼ見えないレベルにまで改善されたディスプレイは、折りたたみスマホの弱点を大きく克服するものだった。また、Snapdragon 8 Eliteチップの搭載や50Wの高速充電といったハードウェアの強化が期待されていた。

これらの技術進化が実現していれば、OnePlus Open 2は折りたたみスマホ市場での新たな基準を作り出していたかもしれない。特に、米国市場においてはGalaxy Z Foldシリーズに対抗できる貴重な選択肢となるはずだった。Samsungの折りたたみスマホは完成度が高いものの、価格が高いため、よりコストパフォーマンスに優れたOnePlusの製品は市場にとって重要な存在だった。しかし、OnePlus Open 2の発売中止によって、その選択肢は失われた。

もしOnePlus Open 2が登場していれば、2025年の折りたたみスマホ市場はさらに活気づいていた可能性がある。特にFind N5が示した薄型設計とディスプレイの改良は、今後の折りたたみスマホの進化に影響を与えただろう。だが、今回の発売中止により、これらの技術革新がどのメーカーによって主導されるのか、不透明な状況となっている。

米国市場におけるOnePlus Open 2の不在が意味するもの

米国市場では、折りたたみスマホの選択肢が限られており、SamsungとGoogleが事実上の独占状態となっている。その中で、OnePlus Openはコストパフォーマンスに優れた代替機として注目を集めていた。特に価格面で競争力を持ち、折りたたみスマホの普及を後押しする存在だった。しかし、OnePlus Open 2が登場しないことで、2025年の市場はSamsungとGoogleに依存する状況が続くことになる。

Samsungの次期モデルであるGalaxy Z Fold 7は、初期の情報ではカバーディスプレイのサイズ変更が予定されているが、Sペンの互換性が失われる可能性があるとされている。一方、GoogleのPixel 10 Pro Foldも市場に登場する見込みだが、デザインや仕様の大幅な進化は期待しにくいとされている。こうした状況下で、OnePlus Open 2が登場すれば市場に新たな選択肢を提供し、競争を活性化させる役割を担えた可能性が高い。

特に、折りたたみスマホ市場が成熟しつつある中で、OnePlusの存在は革新的なデザインやユーザー体験を求める層にとって貴重な選択肢だった。しかし、2025年に新モデルが投入されないことで、米国市場の折りたたみスマホは停滞する可能性がある。OnePlusが今後どのような展開を見せるのかが注目されるが、少なくとも2025年に関しては、ユーザーにとって新たな魅力的な選択肢が減ることは避けられないだろう。

OnePlusの折りたたみスマホ市場での未来

OnePlusは、今回の決定について「折りたたみスマホ市場からの撤退ではない」と明言している。しかし、2025年の新機種が見送られたことで、同ブランドの折りたたみスマホが今後どのような形で復活するのかは不透明なままだ。折りたたみスマホ市場は急速に変化しており、1年の空白が競争力にどのような影響を及ぼすかは未知数である。

一方で、OnePlusが次に折りたたみスマホを投入する場合、現在の技術トレンドをどのように取り入れるかが重要になる。特に、薄型化、折り目の改善、バッテリー効率の向上などが求められるだろう。また、SamsungやGoogleとの差別化を図るために、より使いやすいインターフェースや独自のソフトウェア機能が導入される可能性もある。

2025年にOnePlus Open 2が発売されないことは残念だが、同ブランドの折りたたみスマホが完全に消えるわけではない。むしろ、次に登場するモデルがどのような技術革新をもたらすのかに期待が集まる。2026年以降、OnePlusが再び折りたたみスマホ市場で存在感を示せるのか、その動向が注目される。

Source：Android Authority