MicrosoftがIntelの最新プロセッサ「Lunar Lake」を搭載したSurface Laptop 7とSurface Pro 11を発表した。両モデルはCopilot+ PCに分類され、AI機能を活用できるが、価格は1,499ドルからと、従来のSnapdragon X搭載モデルより高額な設定となっている。

Surface Laptop 7は13.8インチと15インチの2サイズ展開で、Intel Core Ultra 5またはUltra 7プロセッサを搭載。メモリは最大32GB、バッテリー駆動時間は最大14時間とされている。一方、Surface Pro 11は13インチのLCDまたはOLEDディスプレイを備え、最大1TBのストレージを選択可能。NFCにも対応し、ビジネス向け機能を強化している。

Microsoftは、年内に5G対応のSurface Laptop 7を投入予定で、Lunar Lakeモデルの予約は本日開始、出荷は2月18日から開始される。価格面がネックとなる可能性もあるが、最新のAI機能とハードウェアの進化により、パフォーマンスを求めるユーザーには魅力的な選択肢となるだろう。

Lunar Lake搭載のSurfaceがもたらす新たなAI体験とは

Microsoftの新型Surface Laptop 7とSurface Pro 11は、Intelの最新プロセッサ「Lunar Lake」を採用することで、従来のSurfaceシリーズとは一線を画す進化を遂げている。この新プロセッサはAI機能に特化した設計が特徴であり、特にWindows 11のAI機能との連携が強化されている。

具体的には、「Recall」機能によって過去の作業履歴をAIが記憶し、迅速に検索可能となるほか、「AI強化Windows検索」では、自然言語を用いた検索がさらに精度を増している。また、「Cocreator」機能により、AIを活用した創造的な作業が可能となるため、クリエイティブな用途にも適している。

これらのAI機能は、Microsoftが展開するCopilot+ PCの一環として設計されており、ハードウェアとソフトウェアの最適化が進められている。ただし、AI機能を活かすためには十分なメモリとストレージが求められ、最大32GBのメモリや1TBのSSDを搭載可能な点がその要件を満たす。

従来のSurfaceシリーズに比べて価格が上昇した背景には、こうした新技術の組み込みが大きく影響していると考えられる。

Snapdragon X搭載モデルとの差は価格だけではないのか

今回のSurface Laptop 7とSurface Pro 11は、IntelのLunar Lakeを搭載することで大幅な性能向上を果たしているが、同時にSnapdragon X搭載のモデルと比べて価格が500ドル以上高い点がユーザーにとっての大きな判断材料となる。

Snapdragon X Eliteを採用したモデルはArmアーキテクチャの利点を活かし、特に電力効率とバッテリー持続時間の面で優れているとされている。一方、Lunar Lakeモデルは従来のx86環境との互換性を維持しながら、AI処理の向上とグラフィック性能の強化を実現しており、特にクリエイティブな作業や高負荷なタスクに適している。

また、ビジネス用途に最適化されたLunar LakeモデルはNFCを搭載し、セキュリティ機能が強化されている点も注目すべきポイントである。特に企業向けの導入を前提とした設計となっており、これが一般消費者向けのSnapdragon X搭載モデルとの差別化要因となる。

ただし、一般的な利用ではSnapdragon Xモデルの方がコストパフォーマンスに優れると考えられ、価格と性能のバランスが購入の決め手となるだろう。

5G対応のSurface Laptop 7が示す今後の展開

Microsoftは、年内に5G対応のSurface Laptop 7を投入予定としており、これはLunar Lake搭載モデルとは別の展開となる可能性がある。これまでSurfaceシリーズは5G対応モデルが限られていたが、5G通信が標準機能として搭載されることで、モバイル環境での利便性が向上することが期待される。

特にビジネス用途では、クラウドベースの作業やリモートワークが増加しており、5Gによる高速通信が業務の効率化につながる。現行のLunar LakeモデルがWi-Fi環境を前提としているのに対し、5G対応モデルは外出先でも安定した通信を可能にするため、用途に応じた選択肢が増えることになる。一方で、5G対応モデルがどのプロセッサを採用するのかは明らかになっていない。

もしLunar Lakeモデルが5Gに対応するのであれば、価格がさらに上昇する可能性もある。逆に、Snapdragon X搭載モデルの5G対応版が登場すれば、電力効率の良さと通信性能の両立を期待する声も出てくるだろう。Microsoftがどのような形で5G対応モデルを展開するのか、今後の動向が注目される。

Source:Beebom