Googleが次期Android 16でクイック設定タイルの展開方法を再び変更する可能性が浮上した。現在、Wi-FiやBluetoothのタイルをタップするとフローティングパネルが開く仕様だが、これを過去のAndroid 5.1~8.1のような「クイック設定パネル内で展開する」方式に戻す計画が進められている。
この変更により、従来のように画面上に浮かぶポップアップではなく、クイック設定パネルそのものが拡張される形になる。これにより、操作の一貫性が向上すると考えられる一方、現行のフローティングパネルに慣れたユーザーにとっては戸惑いを生む可能性もある。
現時点ではAndroid 16 Beta 1のコード内に「詳細ビュー(detailed view)」という新機能が発見されているが、まだ開発途中で不完全な部分も多い。正式リリース予定の2025年第2四半期には間に合わない可能性があり、導入時期はマイナーアップデートや次期Android 17まで持ち越される可能性もある。
Android 16のクイック設定変更がもたらす操作性の変化
Android 16では、クイック設定タイルの展開方法が再び見直される見込みだ。GoogleはインターネットおよびBluetoothのタイルに対して、過去のAndroid 5.1〜8.1で採用されていた「パネル内展開」方式を復活させる可能性を検討している。この変更は、クイック設定パネルをより統一感のあるUIにする狙いがあると考えられるが、現在のフローティングパネル形式に慣れたユーザーにとっては新たな操作感に適応する必要がある。
従来のAndroid 12以降の仕様では、Wi-Fiとモバイルデータを統合した「インターネット」タイルをタップすると、画面上に独立したパネルが開く形だった。一方で、新たに発見された「詳細ビュー(detailed view)」が実装されれば、クイック設定パネルそのものが拡張される形になり、より一体化した操作が可能になる。ただし、この仕様が最終的にどのような形で採用されるかは不透明であり、今後のベータ版でさらに調整が進められる可能性がある。
また、Googleはクイック設定パネルと通知パネルを2つの独立したページに分ける計画も進めている。これにより、通知パネルにはより多くの通知を表示し、クイック設定パネルにはより多くのタイルやボタンを配置することが可能となる。だが、こうした変更が導入されることで、現在のスワイプ操作との整合性がどのように保たれるのかも注目すべきポイントだ。
クイック設定の過去と未来 変更の歴史から見える傾向
Androidのクイック設定は、リリースのたびに変化を続けてきた。例えば、Android 9以前は、Wi-FiやBluetoothのタイルを直接展開する機能はなく、設定アプリへのショートカットの役割が大きかった。その後、Android 12では「インターネット」タイルが導入され、Wi-Fiとモバイルデータが統合されることで操作性が向上した。一方、Android 14 QPR2ではBluetoothタイルが展開可能となり、専用のパネルが追加されるなど、細かな調整が続いてきた。
今回のAndroid 16の変更は、Android 5.1〜8.1の仕様に回帰する形となる。これは、一見すると過去に戻るようにも思えるが、現在のAndroidに最適化された形で再設計される可能性がある。特に、過去の方式は「矢印ボタンをタップしてパネル内に展開する」形だったが、Android 16ではタイルを直接タップすることで、より直感的な操作が可能になるかもしれない。
ただし、過去に行われた変更の中には、ユーザーの評価が分かれたものも少なくない。例えば、Android 12のインターネットタイル統合は、Wi-Fiとモバイルデータの切り替えが分かりにくくなったという意見もあった。今回の仕様変更も、実際の使用感によっては評価が分かれる可能性があるため、ベータ版のフィードバックがどのように反映されるのか注視する必要がある。
正式導入はいつ?今後のアップデートと影響
現時点で発見されている「詳細ビュー」機能は、まだ開発途中であり、Android 16の正式リリースに間に合わない可能性がある。Googleは通常、大きなUI変更を正式リリースのかなり前に確定させるため、この新仕様は2025年第2四半期に予定されているAndroid 16ではなく、その後のマイナーアップデート(QPR: Quarterly Platform Release)や、さらには次期Android 17で導入される可能性も考えられる。
現在のベータ版では、詳細ビューの展開時にテキストが重複したり、タイル内のデータが正しく表示されないなどの不具合が確認されている。また、ライトモード時のコントラスト問題や、通知パネルとクイック設定パネルの切り替えに関する仕様も未調整の部分が多い。このため、Googleが十分な最適化を行った上で正式に実装するまでには、一定の時間が必要だろう。
一方で、クイック設定パネルの変更は、今後のAndroidのUI設計全体にも影響を与える可能性がある。例えば、通知パネルとクイック設定を完全に分離することで、各パネルのカスタマイズ性を高める動きも考えられる。また、タイルのレイアウトや操作方法にさらなる変更が加わることで、より柔軟な設定が可能になるかもしれない。
今後のAndroidベータ版では、新仕様のさらなる調整や新機能の追加が行われる可能性が高い。正式リリースに向けて、どのような改善が施されるのか、引き続き注目する必要がある。
Source:Android Authority