サムスンの最新モデルGalaxy S25+が、Exynos 2500チップセットを搭載してGeekbenchに登場した。シングルコアで2359、マルチコアで8141というスコアが記録されており、Snapdragon 8 Eliteを搭載したモデルに対して性能面でどのような差があるかが注目される。

Geekbenchでのテスト結果によれば、Snapdragon 8 Eliteはシングルコアで3033、マルチコアで9271と、全体的に高いスコアをマークしており、サムスンのExynosチップは依然としてクアルコムのチップに追いつく課題を抱えているようだ。

Galaxy S25+は、Galaxy S25とGalaxy S25 Ultraの中間モデルとして、異なる市場でExynosとSnapdragonの2バリエーション展開が予想される。サムスンは、特に市場ごとの需要に応じてこの二種のプロセッサを使い分ける戦略を採用する可能性が高いが、実際の販売戦略には注目が集まる。

Galaxy S25+の搭載チップ、Exynos 2500とSnapdragon 8 Eliteの性能差に迫る

Samsung Galaxy S25+は、Exynos 2500とSnapdragon 8 Eliteの2つのプロセッサによって異なる性能が期待されている。Exynos 2500は最大3.3GHzで動作する10コア構成で、特にグラフィック性能にはAMDのRDNAアーキテクチャに基づくXclipse 950 GPUを採用している点が特徴だ。

一方、Snapdragon 8 Eliteも高い処理能力を持ち、シングルコアとマルチコアスコアでExynosを上回る結果が示されている。Geekbenchのテストデータによると、Exynos 2500のシングルコアスコアが2359、マルチコアスコアが8141に対し、Snapdragon 8 Eliteはそれぞれ3033と9271と高い数値を記録している。

この性能差は、単なるスコアの違いにとどまらず、実際の動作体験にも影響を与える可能性がある。特に処理負荷が高いゲームやマルチタスクの場面では、Snapdragon搭載モデルの方が滑らかな動作を見せることが考えられる。

サムスンがモデルごとに異なるチップを採用する背景には、各市場のニーズに応じた柔軟な戦略があると推測される。クアルコム製チップを採用したモデルは、性能を重視する市場での人気を狙う意図があるのかもしれない。

サムスンのExynos戦略とクアルコムへの挑戦

サムスンのExynosシリーズは、自社独自のSoC開発を目指してきたが、クアルコムのSnapdragonに対して一歩遅れをとっているとの評価が多い。Galaxy S25+やS25 Ultraといった新モデルにおいても、特に性能重視の市場向けにSnapdragonを搭載する可能性が高まっている点が注目される。

今回のExynos 2500は、CPUとGPUの両方で改良が図られており、AMDとの協力によるXclipse 950 GPUの搭載は大きな進展だとされている。しかし、Snapdragon 8 EliteがGeekbenchで記録したスコアからも分かる通り、性能面で完全に並ぶには至っていないのが現状だ。

一部の専門家は、サムスンがExynosシリーズの採用を地域によって限定する動きにシフトする可能性を指摘している。グローバル市場での競争力を保つためには、Exynosのさらなる改良やコスト面でのアプローチが求められると考えられる。

今後、サムスンがどのようにしてExynosのブランド価値を維持し、クアルコムに挑戦し続けるのか、その戦略が注目される。

今後の市場展開とGalaxy S25+の立ち位置

サムスンがGalaxy S25+でExynos 2500とSnapdragon 8 Eliteの両方を採用する動きは、性能とコストのバランスを考えた柔軟な市場戦略を示しているといえる。特に、Exynos搭載モデルはコストパフォーマンス重視の市場で展開される可能性が高い一方で、Snapdragon搭載モデルはハイエンド市場でのシェア拡大を目指す狙いがあるとみられる。

こうした二重戦略は、他の競合メーカーにはないサムスン独自のアプローチである。また、2025年に登場予定とされるGalaxy S25 Ultraも注目されており、このモデルにはSnapdragon 8 Eliteが採用される可能性が高い。

サムスンは、モデルや市場に応じたチップの使い分けによって、多様なユーザー層にアプローチすることを試みている。この戦略が成功すれば、サムスンは市場の多様なニーズに対応しつつ、高性能モデルと中価格帯モデルの両方で確固たるシェアを確保することが期待される。