Intelの最新CPU「Core Ultra 245K」は、6つのパフォーマンスコア(Pコア)と8つの効率コア(Eコア)を組み合わせた14スレッド構成で、消費電力の低減とパフォーマンスの向上を追求した製品である。価格は310ドルで、主にゲーミング用途をターゲットにしたこのCPUは、AMDの5700X3Dや9600Xと直接比較される存在となっている。

効率テストでは、7-Zip圧縮で1130.6 MIPS/Wを記録し、以前の世代より改善が見られたものの、AMD製品が依然としてリーダーの座を維持していることが確認された。ゲーム性能では「Dragon’s Dogma 2」や「Final Fantasy 14」などのテストで他のCPUと比較され、総合的なパフォーマンスは競合に対して明確な優位性が確認できなかった。

Intel Core Ultra 245Kの設計と価格の特徴

Intel Core Ultra 245Kは、6つのパフォーマンスコア(Pコア)と8つの効率コア(Eコア)を搭載し、総スレッド数は14に及ぶ。この設計は、特にゲーミングのためにパフォーマンス向上を図りつつ、消費電力の抑制に重点を置いたものである。

このPコアとEコアの組み合わせは、日常的な負荷では効率を重視し、高負荷時にはPコアを最大限に活用するアーキテクチャ設計を反映している。価格は310ドルで設定され、同価格帯のAMD製品である5700X3Dや9600Xといった競合モデルが直接的な比較対象となっている。

Gamers Nexusのレポートによると、Intelはこの価格設定で、性能とコストのバランスに対する消費者の期待を狙っている。しかし、価格面での競争は激化しており、AMD製品も価格が下がりつつある。したがって、Intel Core Ultra 245Kは、消費電力や効率面での特徴をアピールする必要があると言えよう。

これにより、消費者が同価格帯でより優れた性能と効率性を求める中、Intelが競争優位をどのように確立するのかが注目される。

効率テスト結果に見るIntelの進化と課題

Intel Core Ultra 245Kは、効率テストにおいて前世代モデルを上回る結果を示している。特に7-Zip圧縮テストでは、245Kが1130.6 MIPS/Wを達成し、Intel 14900Kを上回る効率を記録した。しかし、同価格帯のライバルであるAMDの5700X3Dや7700の方が依然として効率のリーダーとして君臨している。

7-Zipの展開テストでも、245Kは1090 MIPS/Wを記録し、14600Kに対して32.6%の効率改善を実現したものの、5800X3Dには28%差をつけられている。これにより、Intel Core Ultra 245Kは、効率性能を向上させたものの、トップの位置には届かなかった。Intelが今後さらに効率性能を強化し、AMDとの差を埋める取り組みが求められるだろう。

Gamers Nexusによる詳細な効率テストの結果は、Intelが次世代プロセッサで直面する課題を明確にしている。今後、Intelが効率改善を継続し、他社に対抗できるかが重要なポイントとなる。

ゲーム性能の評価と実用性

Intel Core Ultra 245Kは、「Dragon’s Dogma 2」や「F1 24」、「Final Fantasy 14」といったゲームでベンチマークテストが行われ、他のCPUと比較された。Dragon’s Dogma 2では平均95 FPSを記録し、9700Xを僅かに上回るものの、AMDの5700X3Dには8.4%の差をつけられた。また、F1 24では307 FPSと良好な結果を出したが、5700X3Dには16%の差で劣っている。

特にFinal Fantasy 14の1080pテストでは、245Kは220 FPSを記録し、他のCPUに対してのパフォーマンス差が明確に示された。この結果は、Intel Core Ultra 245Kがゲーミング性能において十分な力を持ちながらも、競合製品には一歩及ばない可能性があることを示唆している。

このテスト結果から、Intelはゲーミング向けとしても十分に性能を発揮するが、トップレベルのゲーミング体験を追求するユーザーにとっては、他の選択肢も検討する必要があると言える。