ASUSが誇るROGシリーズから、次世代ハイエンドマザーボード「Crosshair X870E Hero」が登場した。
Ryzen 9000シリーズのプロセッサに対応し、PCIe 5.0やWi-Fi 7、さらにはUSB4まで搭載したその機能は圧巻だ。
しかし、価格は約699ドルと高額であり、購入を検討するユーザーにとってはその価値を見極めることが求められる。

圧倒的な機能とデザインを備えたハイエンドマザーボード

ASUS ROG Crosshair X870E Heroは、ROGシリーズの中でも最高峰の一つであり、圧倒的な機能と洗練されたデザインを兼ね備えている。特に、Ryzen 9000シリーズのCPUに対応し、次世代のパフォーマンスを最大限に引き出すために設計された点が目を引く。メタリックな仕上げが施された外観は、従来のROGマザーボードと同様に高級感があり、ポリモライティング2.0による独自の光学エフェクトが、システム全体にクラス感を加える。

外観だけではなく、機能面でも強力なVRMや複数のM.2スロット、デュアルPCIe 5.0 x16スロットなど、ハイエンドのパーツを最大限活用できる構成となっている。さらに、320MHzのWi-Fi 7やUSB4ポートなど最新の技術が搭載されており、非常に拡張性が高い。これにより、ユーザーは高負荷の作業や最新のゲームに対応するパフォーマンスを確保できる。

このように、X870E Heroは高機能な上にデザイン面でも妥協がなく、DIY市場の中でもトップクラスの存在感を放っている。ハイエンドユーザーにとって、機能とデザインの両立が求められる場面において、このマザーボードは優れた選択肢となるだろう。

PCIe 5.0やWi-Fi 7を搭載した最新技術の数々

X870E Heroは、次世代の技術を数多く搭載したマザーボードであり、特にPCIe 5.0スロットの存在が注目される。この高速な接続は、グラフィックカードやストレージデバイスにおいて圧倒的な速度を実現し、ユーザーは最新のゲームや映像処理など、あらゆるタスクで最適なパフォーマンスを享受できる。また、5つのM.2スロットが用意されており、そのうち3つはPCIe 5.0に対応しているため、最新のストレージデバイスも最大限に活用できる。

加えて、Wi-Fi 7に対応している点も、次世代の無線通信技術を先取りした設計である。320MHzの帯域幅を持つWi-Fi 7は、6.5Gbpsという驚異的な速度を実現し、安定した接続環境を提供する。また、デュアルUSB4ポートや60WのUSB Power Deliveryなど、最新のインターフェースを備えており、将来的な拡張にも十分に対応できる柔軟性を持つ。

これらの最新技術が集約されたX870E Heroは、次世代のPC環境に対応するための理想的なプラットフォームとなっている。高性能を追求するユーザーにとって、これ以上ない選択肢であると言える。

オーバークロック対応の強力なVRMと冷却機能

ASUS ROG Crosshair X870E Heroは、オーバークロックに最適化された強力なVRMを搭載している。18+2+12フェーズのVRM設計により、高負荷の状況でも安定した電力供給を維持し、最大限のパフォーマンスを引き出すことが可能だ。特に、Ryzen 9000シリーズなどのハイエンドCPUをオーバークロックする際には、このVRMの効力が発揮される。エクストリームOCに挑戦するユーザーにとって、信頼できるパワーデリバリーは不可欠な要素である。

冷却性能についても優れており、大型のヒートシンクやヒートパイプがVRM全体を効果的に冷却する。ヒートシンクは基板背面にも取り付けられており、マザーボードの剛性を高めるとともに、VRMの温度を効率よく下げる設計となっている。また、複数のM.2スロットに対しても冷却プレートが装備され、特にPCIe 5.0 SSDの高温を抑えることができる。ただし、GPUの真下にあるスロットは、冷却効果が低下する可能性があるため、適切なエアフローを確保することが重要である。

このように、X870E Heroはオーバークロックに対応した強力なVRMと冷却機能を備えており、安定した高性能を実現するための土台を提供する。

高価だが確かな性能を持つ、次世代対応の一台

ASUS ROG Crosshair X870E Heroは、その高い価格に見合った性能を誇るマザーボードである。699ドルという価格は、市場の他の製品と比べても高額であり、購入には慎重な検討が必要となる。しかし、その価格に見合うだけの機能と性能が詰まっていることも確かである。特に、5G LANや320MHz Wi-Fi 7、USB4対応のインターフェース、さらには60W USB Power Deliveryといった最新技術を搭載しており、将来的な拡張性も含めた長期的な価値が見込める。

オーバークロック機能に優れたVRMや、最新のRyzen 9000シリーズCPUに対応したメモリサポートなど、高性能ユーザーやゲーマーにとっては非常に魅力的な仕様となっている。また、BIOSフラッシュバック機能により、将来のX3DプロセッサやZen 6 CPUへのアップグレードも容易であり、長期にわたって最先端の技術を享受できる点も大きなメリットである。

確かに、高額な投資にはなるが、その性能と耐久性、拡張性を考慮すると、将来的にも十分に価値のある一台であると言える。