Microsoft Edgeに新たなAI履歴検索機能が追加されることが明らかになった。この機能により、過去の閲覧履歴を自然な言葉で検索でき、特定のサイト名や正確なキーワードが不要となる。また、AIを活用した履歴検索はオプション機能として提供され、手動で有効化する必要がある。
さらに、Windows 11におけるセキュリティ強化も進行中だ。Edgeではダウンロードファイルや拡張機能の出所を検証する機能や、クリップボードのプライバシーを保護する機能が導入される可能性がある。また、スリーピングタブの新たな管理機能により、メモリ最適化がさらに強化される見込みだ。
これらの新機能により、Edgeの利便性と安全性が大幅に向上すると期待されている。今後のアップデートでどのように展開されるのか注目したい。
AI履歴検索で過去のサイトが簡単に見つかる仕組み

Microsoft Edgeの新機能として、AIを活用した履歴検索が登場する。この機能では、従来のキーワード検索だけでなく、より自然な言葉での検索が可能になる。たとえば、「先週読んだAIの記事」と入力すると、関連するページが検索結果に表示される。これは、EdgeがAIを用いて履歴を解析し、ユーザーの意図を推測する仕組みだ。
AI履歴検索は手動で有効化する必要があり、デフォルトではオフの状態となる。また、アドレスバーに「@history」と入力することでAI検索が起動する。これにより、従来の履歴管理よりもスムーズに目的のページへアクセスできる。なお、この機能はMicrosoftアカウントへのログインが必要になる可能性があり、すべてのユーザーが利用できるわけではない。
AI履歴検索が提供する利便性は大きいが、プライバシーの懸念もある。ローカルに保存される履歴データをAIが解析する形となるため、セキュリティ対策の強化が求められる。また、履歴の範囲が有効化後のデータに限定される点にも注意が必要だ。とはいえ、Web閲覧の利便性を向上させる革新的な機能であることは間違いない。
Edgeの新たなセキュリティ機能がもたらす変化
Microsoft Edgeでは、セキュリティ面の強化も進んでいる。新たに発見された「msProvenanceValidatorToggleOnByDefault」は、ダウンロードファイルや拡張機能の出所を検証する機能と考えられている。これにより、不正なファイルのインストールを未然に防ぐことが可能になり、安全性が向上するだろう。
また、「msProtectedClipboard」という機能も見つかっており、クリップボードの保護を目的としている可能性がある。これが実装されれば、ウェブサイトが不正なJavaScriptを用いてユーザーのコピー&ペーストしたデータを取得するリスクが低減する。特にパスワードや機密情報を扱う場面では、大きな安心材料となるはずだ。
Edgeはこれまでもスリーピングタブによるメモリ最適化などを実装してきたが、今回の新機能はより実用的なセキュリティ強化といえる。特に、ブラウザを介した情報のやり取りが増えている現代では、ダウンロードやクリップボードの保護は重要なポイントだ。今後のアップデートでどのように進化していくのか注目したい。
スリーピングタブの進化でメモリ最適化が加速
Edgeの「スリーピングタブ」機能に関しても、新たな動きが見られる。発見された「msDiscardExpiredTabsActionThresholdSeconds」という設定は、一定時間非アクティブなタブをより効率的に処理する可能性がある。従来のスリーピングタブはメモリ削減に効果的だったが、さらに進化することでシステム全体の負荷が軽減されると期待されている。
この機能が適用されると、未使用のタブが自動的に破棄され、必要なときに再度読み込む形になるかもしれない。これにより、特に低スペックなPCでもEdgeがより快適に動作する可能性がある。ただし、タブの復元時にページの再読み込みが必要になるため、使用環境によってはストレスを感じる場面もあるかもしれない。
一方で、Microsoft EdgeはChromiumをベースにしており、同様の最適化がChromeにも導入される可能性がある。タブ管理は多くのユーザーにとって重要な機能であり、今後のアップデート次第ではさらに利便性が向上するだろう。スリーピングタブの進化が、PCのパフォーマンス向上にどこまで貢献できるのか、今後の動向を見守りたい。
Source:Windows Latest