Appleが早ければ3月にもM4チップを搭載したMacBook Airを発表する見込みだ。BloombergのMark Gurman氏によると、13インチと15インチの両モデルが同時に登場すると予想され、昨年のM3モデルと同様のスケジュールになる可能性がある。これにより、AppleのM4チップ搭載製品ラインナップがさらに拡充されることになる。
デザインに大きな変更はないと見られるが、注目すべき点として外部ディスプレイの接続が強化される可能性がある。現在のMacBook Airは外部ディスプレイを1台までしかサポートしていないが、新モデルではM4 MacBook Proと同様に最大2台のディスプレイ出力に対応するかもしれない。これは多くのユーザーにとって大きな利便性向上となるだろう。
また、M4チップの投入により、MacBook Airの基本スペックもエントリーレベルのMacBook Proに近づくと考えられる。16GB RAMと10コアCPUを搭載する可能性があり、軽量でありながら高いパフォーマンスを求めるユーザーにとって魅力的な選択肢となるはずだ。Appleの公式発表が待たれる。
M4チップ搭載でMacBook Airの処理性能はどこまで向上するのか

Appleが次期MacBook AirにM4チップを搭載することで、処理性能の向上が期待されている。すでにiMacやMacBook Proに採用されたM4チップは、前世代のM3と比較してクロック速度の向上や効率性の改善が図られている。特に、グラフィック性能の向上により、動画編集や画像処理などの負荷の高い作業においても、よりスムーズな動作が可能になると考えられる。
また、M4チップの搭載により、MacBook Airの基本スペックも底上げされる可能性がある。M3 MacBook Airの最小構成は8GB RAMだったが、新モデルでは16GB RAMが標準になるとの予測もあり、複数のアプリケーションを同時に動かす際のパフォーマンスが向上するだろう。さらに、10コアのCPUを採用することで、負荷のかかる作業にも対応しやすくなると見られる。
しかし、MacBook Airはファンレス設計のため、M4チップの性能をフルに発揮できるかどうかは未知数だ。MacBook Proと異なり、発熱を抑える冷却システムが搭載されていないため、高負荷状態が続くとパフォーマンスの制限がかかる可能性がある。M4チップの改良によって、より効率的な電力管理が行われることに期待したい。
外部ディスプレイの拡張性向上で作業環境はどう変わるのか
MacBook Airの新モデルでは、外部ディスプレイの接続が最大2台まで拡張される可能性がある。現在のMacBook Airは1台の外部ディスプレイにしか対応しておらず、複数のモニターを活用した作業を求めるユーザーにとっては制約のある環境となっていた。この変更が実現すれば、作業効率の向上が期待できる。
例えば、1台のディスプレイをメイン作業用、もう1台をサブディスプレイとして活用すれば、動画編集時にプレビューと編集画面を分けたり、プログラミング作業ではコードとドキュメントを同時に表示したりと、多様な用途での利便性が向上する。また、リモートワークや資料作成など、マルチタスクを求められる場面でも、画面の切り替え頻度が減ることで作業効率が大きく向上するだろう。
ただし、MacBook Airはあくまで軽量モデルであり、MacBook Proのような高性能なGPUを搭載していないため、外部ディスプレイを2台接続した場合のパフォーマンス低下が懸念される。また、ポートの数が限られているため、実際に複数のディスプレイを接続する際には、ドックやアダプタの活用が必要になるかもしれない。これらの点を考慮すると、外部ディスプレイの拡張は確かに大きな進化だが、実際の使用環境によっては追加のアクセサリが求められる可能性がある。
MacBook Air M4の発表時期と今後のAppleの動向
MacBook Air M4の発表は、例年通りであれば3月の第1週に行われる可能性が高い。これは、過去のAppleの発表スケジュールと一致するだけでなく、最近のM3モデルの在庫整理が進んでいることからも、新モデルの投入が近いことを示唆している。Appleは新製品発表の際、旧モデルの在庫を減らす傾向にあるため、M3 MacBook Airの値下げが進んでいる現状は、M4モデルの登場を裏付ける要因の一つと言える。
一方で、Appleは現在、M4チップの展開を段階的に進めており、MacBook AirがM4を搭載することで、M4未搭載のMacはMac StudioとMac Proのみとなる。これらのハイエンドモデルのアップデートは後回しにされる可能性が高く、Gurman氏によるとMac Studioは3月から6月の間、Mac Proは秋頃にアップデートされる見通しだ。
この流れから考えると、Appleはまず消費者向けのMac製品をM4へ移行させた後、プロ向けデバイスのアップグレードを進める計画を立てていると考えられる。MacBook Air M4が発表されれば、Apple Siliconの最新技術がより多くのユーザーに届くことになり、今後のM4シリーズの展開にも注目が集まるだろう。
Source:ZDNET