Samsungの最新フラッグシップモデル、Galaxy S25 UltraおよびS25 Plusのユーザーから、充電に関する不具合が報告されている。主に、45W充電器と5AのUSB-Cケーブルを使用した際に、想定された速度で充電されない、あるいは全く充電されないケースが発生しているという。
この問題はRedditやSamsung公式コミュニティフォーラムで指摘され、Samsungもすでに把握している。現在、ソフトウェアアップデートによる修正が予定されているものの、それまでの間に試せる回避策も存在する。Samsung Italiaによると、デバイスに付属する3AのUSB-Cケーブルを使用することで、一部のユーザーは正常に充電できているとのことだ。
また、すでに配信が開始されたソフトウェアアップデートには充電の最適化が含まれているが、今回の問題が完全に修正されたかどうかは明確ではない。アップデートを適用しても問題が解決しない場合は、3Aケーブルの使用や「超高速充電」機能の無効化、さらにはワイヤレス充電の利用も選択肢として考えられる。なお、標準モデルのGalaxy S25は最大充電速度が25Wに制限されているため、この問題の影響を受けていない。
充電問題の原因と考えられるメカニズム
Samsung Galaxy S25 UltraおよびS25 Plusの充電問題は、主に45W充電器と5AのUSB-Cケーブルを併用した際に発生している。この症状は、充電速度が遅くなるだけでなく、場合によっては全く充電が進まないケースも報告されている。これは、単なるハードウェアの不具合ではなく、デバイスの電力管理や通信制御の仕組みに関連している可能性が高い。
通常、USB-Cケーブルは電流制限が設定されており、デバイスと充電器の間で適切な通信が行われることで、最大の充電速度が確保される。しかし、S25 UltraおよびS25 Plusでは、5A対応のケーブルを使用した場合にこの通信が正常に行われず、電流供給が遮断される現象が生じている可能性がある。
Samsung Italiaが推奨する「3Aケーブルの使用」という対策は、デバイス側の認識問題を回避するための一時的な対応策と考えられる。3Aのケーブルでは、最大電流値が制限されるため、通信エラーの影響を受けにくくなり、安定した充電が可能となる可能性がある。これは、充電速度よりも充電の安定性を優先した選択肢として理解できる。
ソフトウェアアップデートの影響と今後の展開
今回の充電問題に対処するため、Samsungはソフトウェアアップデートの提供を開始している。このアップデートには「充電の最適化」が含まれているが、具体的にどのような修正が行われたのかは明記されていない。そのため、すべてのユーザーにとって問題が解消されるかどうかは未知数であり、状況を注視する必要がある。
一般的に、充電関連の問題は、デバイスのファームウェアや電源管理ソフトウェアの更新によって改善されることが多い。特に、USB Power Delivery（USB PD）の規格に準拠したデバイスでは、ソフトウェアの制御によって最大電流値の調整や充電プロトコルの修正が可能である。そのため、今後のアップデートでより抜本的な解決が図られる可能性がある。
ただし、ユーザーとしては、アップデートを適用した後も問題が発生するかどうかを確認し、必要であれば引き続き3Aケーブルの使用や「超高速充電」機能の無効化を試みることが重要である。これに加え、Samsungが今後のアップデートでさらなる改善を行うかどうかも重要なポイントとなる。
S25 UltraとS25 Plusに影響が及んだ理由と標準モデルとの違い
今回の充電問題は、Galaxy S25 UltraおよびS25 Plusで発生しているが、標準モデルのGalaxy S25では確認されていない。その理由として考えられるのは、充電仕様の違いによる影響だ。
Galaxy S25 UltraとS25 Plusは、最大45Wの急速充電に対応しているが、標準モデルのS25は最大25Wに制限されている。これにより、標準モデルではそもそも高電流が必要とされず、5Aケーブルの影響を受けにくくなっている可能性がある。また、25W充電は技術的に安定しやすく、電力管理の複雑さが軽減されるため、問題が発生しにくいと考えられる。
この違いから、S25 UltraおよびS25 Plusのユーザーは特に注意が必要であり、ソフトウェアアップデートの適用後も問題が続く場合は、Samsungの正式なアナウンスを待つことが望ましい。今後の追加アップデートで根本的な修正が施される可能性があるため、ユーザーは定期的に最新情報をチェックしながら、最適な充電環境を維持することが求められる。
Source：TechRadar