ASUSが新たに発表した「ZenBook 14 Air Snapdragon Edition」が、2月14日に正式発売される。本体重量はわずか960gと軽量で、22時間のバッテリー駆動を誇る点が大きな特徴だ。Snapdragon Xプロセッサを搭載し、32GB RAMと1TB SSDを内蔵することで、高速な処理能力を実現している。
さらに、14インチ2.8K OLEDディスプレイは120Hzのリフレッシュレートに対応し、鮮やかな映像体験を提供する。薄型軽量ながらも、セラミックアルミニウム素材を採用することで、剛性と質感を両立。ディスプレイにはTUV認証の低ブルーライト技術を搭載し、目の疲れを軽減する仕様となっている。
加えて、USB4やHDMI 2.1などの多彩なポートにより、拡張性も確保されている。さらにAI機能を活用し、文書要約や画像認識などの生産性向上をサポートする。
このモデルは、昨年登場したIntel Core Ultra 7搭載版とは異なるプラットフォームを採用し、より長時間の駆動と高い効率性を追求している。予約販売はすでに中国のJD.comで開始されており、価格は割引適用で5,999元となっている。ASUSの最新ノートPCは、携帯性とパフォーマンスを兼ね備えた一台として、注目を集めそうだ。
Snapdragon Xプロセッサがもたらす新時代のモバイルPC体験
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ZenBook 14 Air Snapdragon版に搭載されるSnapdragon Xプロセッサは、従来のノートPC向けチップとは異なるアプローチを採用している。4nmプロセス技術を基盤にした8コアCPUは、消費電力を抑えながらもパフォーマンスを最大化する設計となっており、これにより22時間という長時間駆動を実現している。
加えて、45TOPSのNPU AIエンジンを内蔵することで、画像処理やAIを活用したアシスト機能が向上している。このプロセッサの強みは、モバイルデバイスのようなスムーズな操作性を提供する点にある。従来のx86系プロセッサと異なり、ARMベースのアーキテクチャを採用しているため、発熱が少なく、ファンレス設計でも安定した動作が可能になる。
これにより、静音性の向上とバッテリー消費の最適化が期待される。さらに、アプリの最適化が進めば、より多くのソフトウェアで快適な動作が実現するだろう。一方で、従来のWindows環境と比較すると、x86アプリとの互換性が課題となる可能性もある。
MicrosoftはWindows on ARMの最適化を進めているものの、すべてのアプリがネイティブ動作するわけではないため、エミュレーションの影響を受けるケースも考えられる。ただ、Snapdragon XシリーズがPC市場に広がることで、今後の対応が進み、より多くのユーザーが恩恵を受けることになるだろう。
高精細OLEDディスプレイが映像体験を一新する
ZenBook 14 Air Snapdragon版に搭載される14インチ2.8K OLEDディスプレイは、単なる高解像度パネルではなく、最新の映像技術を詰め込んだ仕様となっている。解像度2880×1800ピクセルに加え、120Hzのリフレッシュレートに対応することで、スクロールやアニメーションの滑らかさが向上している。
さらに、100% DCI-P3の広色域と最大600ニットの輝度を備え、映像編集や写真加工などにも適した品質を提供する。このOLEDパネルは、TUV認証を取得した低ブルーライト技術を採用しており、目の負担を軽減しながら長時間の使用が可能になる。
特に、リモートワークやオンライン学習の増加により、ディスプレイを見る時間が長くなっている現代では、目に優しい設計が求められる。加えて、Dolby Atmos対応のスピーカーと組み合わせることで、映画や動画コンテンツの視聴時に臨場感あふれる体験が実現する。
また、ベゼル上部には1080P+赤外線デュアルカメラが搭載され、顔認証によるログインが可能になっている。暗い環境でも認識精度が向上するため、スムーズなロック解除が期待できる。加えて、周囲光センサーが搭載されており、環境に応じて画面の明るさや色温度を自動調整する機能も備えている。これにより、長時間の作業でも快適な視聴環境を維持できるのは、大きな利点といえる。
進化するAI機能と豊富なインターフェースがもたらす利便性
ZenBook 14 Air Snapdragon版は、AI技術の進化を最大限に活用し、作業効率を向上させる機能を搭載している。内蔵のNPU AIエンジンを活用することで、文書の自動要約、画像認識、さらにはAIによる描画支援などが可能になっている。これにより、クリエイティブな作業や情報整理がスムーズに行えるようになり、ユーザーの作業負担を軽減する設計となっている。
また、接続性に関しても充実しており、デュアルUSB4(40Gbps)、USB-A 10Gbps、HDMI 2.1、3.5mmオーディオポートなどが搭載されている。特にUSB4の高速転送は、外部ストレージや拡張ディスプレイとの接続において、高いデータ転送速度を実現し、より快適な作業環境を提供する。
HDMI 2.1の搭載により、4K 120Hz出力にも対応し、高解像度の外部モニターでの作業やゲームプレイもスムーズに行える。AI機能と充実したポート群の組み合わせにより、ZenBook 14 Air Snapdragon版は、モバイルPCの新たな可能性を提示するモデルといえる。
特に、長時間バッテリー駆動と軽量設計に加えて、これらの機能が搭載されていることで、外出先でも快適に作業を続けられる点が大きな魅力となる。これからのノートPCは、単なる性能向上だけでなく、AIの活用や拡張性の向上が鍵を握る時代へと進化していくことが予想される。
Source:Gizmochina