Bloombergによれば、待望の「iPhone SE 4」が、2月11日に発表される可能性が高まっている。これはAppleの公式イベントではなく、公式サイト上での発表となる見込みだ。発売日は明言されていないが、2月中に市場投入される可能性がある。

iPhone SE 4で期待される主な機能や特徴

今回のiPhone SE 4は、これまでのシリーズとは大きく異なり、iPhone 14に近いモダンなデザインを採用する。ホームボタンを廃止し、Face IDを搭載することで、ついにフルスクリーンディスプレイを実現するという。

また、AppleはiPhone SE 4で初めて独自開発の5Gモデムを搭載し、Qualcomm製モデムからの転換を図る。このモデムが成功すれば、2025年のiPhone 17シリーズ全モデルにも採用される可能性がある。チップセットには、最新のA18チップ(3nmプロセス)が搭載され、RAMは最低8GBとなる見込みだ。

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iPhone SE 4が採用する「Apple独自5Gモデム」は何が変わるのか

AppleがiPhone SE 4で初めて採用するとされる「Apple独自開発の5Gモデム」は、大きな注目を集めている。これまでのiPhoneは、Qualcomm製のSnapdragon 5Gモデムを搭載してきたが、Appleは独自のモデム開発を進めてきた。今回のiPhone SE 4がその初搭載モデルになる可能性が高い。

Appleが独自モデムを開発する最大の理由は、コスト削減と最適化にある。Qualcommの5Gモデムは高性能だが、Appleはそのライセンス料を支払う必要があり、製造コストに影響を与えてきた。自社開発の5Gモデムを搭載すれば、将来的にコストを抑えながら、自社のハードウェアとソフトウェアに最適化された通信性能を提供できる。

また、バッテリー消費の最適化も期待される。現在の5Gモデムは、通信速度が速い反面、バッテリーの消費が激しい問題がある。Appleが設計するモデムは、iPhoneの電力管理システムにより適した仕様になり、消費電力の削減が可能になるかもしれない。ただし、初代モデルでは通信品質や接続安定性に課題が出る可能性も否定できず、今後の動向が注目される。

もしApple独自の5Gモデムが成功すれば、2025年に登場するiPhone 17シリーズでは全モデルに採用されると予測されている。これにより、iPhoneの通信技術はApple主導で進化し、競争力をさらに強化する可能性がある。


iPhone SE 4のデザイン刷新で「廉価モデル」の概念が変わる

これまでのiPhone SEシリーズは、古いデザインを流用しつつ最新のチップを搭載することで、コストを抑えながら性能を確保するというコンセプトだった。しかし、iPhone SE 4ではiPhone 14ベースのデザインを採用し、初めてフルスクリーン化されることになる。

従来のSEシリーズは、iPhone 5やiPhone 8のデザインを踏襲し、ホームボタンとTouch IDを残してきた。しかし、iPhone SE 4ではついにTouch IDを廃止し、Face IDと6.1インチの全面ディスプレイを搭載することで、近年のiPhoneと同じ操作感を実現する見込みだ。これは、SEシリーズの存在意義が変わる可能性を示している。

iPhone SEは、長年「廉価モデル」として認識されてきたが、デザインの刷新によってその立ち位置が変化する可能性がある。特に、これまでのSEシリーズは旧型の筐体を流用することで価格を抑えてきたが、iPhone SE 4が新しいデザインを採用することで、価格が上昇する可能性が指摘されている。

また、バッテリー容量が3,279mAhへと増加し、IP68等級の防塵・防水性能も向上するなど、従来のSEシリーズと比べて明らかにスペックが強化されている。これにより、従来のSEシリーズを求めていたユーザー層だけでなく、スタンダードモデルのiPhoneを検討していた層にも訴求できるモデルになるかもしれない。


PowerBeats Pro 2の登場でAirPodsの進化にも期待

iPhone SE 4と同時に発表される可能性がある「PowerBeats Pro 2」にも注目が集まっている。このイヤホンは、Appleブランドとして初めて心拍数モニターを搭載すると噂されており、ヘルスケア機能の強化が期待される。

Appleはこれまで、Apple Watchを中心に健康管理機能を強化してきた。しかし、ワイヤレスイヤホンにも心拍数モニターを搭載することで、運動時の健康データをリアルタイムで取得できる可能性がある。特に、ランニングやジムトレーニングを行うユーザーにとっては、Apple Watchなしでも心拍数を測定できることは大きなメリットとなる。

また、この機能がPowerBeats Pro 2に搭載されることで、将来的にAirPodsシリーズにも導入される可能性が指摘されている。Appleは、AirPods Proの新モデルに温度測定機能や聴覚データの分析機能を追加する計画があると報じられており、今後のイヤホンは単なるオーディオ機器ではなく、健康管理デバイスとしての役割も果たすようになるかもしれない。

一方で、心拍数モニターを搭載したワイヤレスイヤホンは、他社製品でも登場しているが、その精度には課題がある。Appleがどのようにこの技術を進化させるのか、そしてAirPodsシリーズにどのような影響を与えるのか、今後の発表に注目したい。

Source:BloombergPhoneArena