重量わずか906gで、業界最軽量の堅牢タブレット「Getac ZX10」が登場した。この10インチデバイスは、-29°Cから63°Cの極限環境に対応し、IP66とMIL-STD-810Hの認証を取得。豪雨下でも使用可能な防水設計を持つ。

搭載するQualcommプロセッサーはAI処理に対応し、最新のAndroid 13で長期間のセキュリティ更新も保証される。特に公共安全や物流、ユーティリティ分野での利用を想定した設計で、高性能と耐久性を両立した一台として注目される。

堅牢性と軽量設計がもたらす現場での信頼性

Getac ZX10は、過酷な環境での利用を念頭に設計された10インチタブレットである。特筆すべきはMIL-STD-810HとIP66の認証を取得した点で、落下、粉塵、さらには豪雨の中でも動作する堅牢性を備える。このタブレットは-29°Cから63°Cという極限の温度環境に対応し、906gという軽量設計と相まって、フィールドワークでの携行性を高めている。

これにより、公共安全や物流など、多様な現場での運用が想定されるが、最大の強みは信頼性である。従来のタブレットでは、耐久性が弱点となり使用が限定される場面が多かったが、Getac ZX10はその課題を克服しているといえる。

堅牢設計の中でも特に豪雨対応という特徴は、物流の現場やインフラ保守作業において貴重な価値を発揮するだろう。この堅牢性が生産性を向上させ、緊急対応力の強化に寄与する可能性を秘めている。

高性能プロセッサーと直感的な操作性が生む新たな価値

このタブレットの中心に位置するのはQualcomm QCS6490プロセッサーである。このプロセッサーは、NPU(ニューラルネットワークプロセッシングユニット)を搭載し、AI関連の処理を効率化する設計が特徴的だ。

また、8GBのLPDDR5メモリと最大256GBのストレージが組み合わされ、高いパフォーマンスと電力効率を両立している。さらに、LumiBond技術を採用した1,000ニットのディスプレイは、日光の下でも明瞭な視認性を確保し、雨中や手袋を着用した状態でも操作可能である。

オプションとして用意されるスタイラスペンは、精密な入力作業を必要とする業務に適しており、タブレット操作の幅を広げている。これらの仕様は、デバイスの操作性を向上させ、ユーザー体験の質を大きく高めるものだ。これにより、作業効率の向上が期待され、特にAI処理を要する業務でその効果を発揮するだろう。

長時間使用と運用効率を支える柔軟な電源設計

Getac ZX10は、交換可能なデュアルバッテリーを搭載している点でも際立っている。稼働中にバッテリーを交換できる設計は、ダウンタイムを最小限に抑えるために不可欠であり、さらに車載用途向けの単一バッテリー構成や高容量バッテリーにも対応する。

この柔軟性は、業務の特性に応じた最適な電源管理を可能にするものである。また、最新のAndroid 13を搭載し、5年間のセキュリティ更新と3回のOSアップグレードが保証される点も注目に値する。これは、長期にわたる安全性と最新技術の維持を約束するものであり、ITインフラの効率的な管理を支援する。

Getac Technology CorporationのJames Hwang氏も、この特長を生産性向上の鍵として強調している。このように、長時間の使用を可能にする設計は、従来のタブレットが抱えていた電力問題を大きく改善し、現場での活用性を高めている。

Source:TechRadar