iPadの購入やアップグレードを検討する際、ストレージだけでなく、RAM(メモリ)容量も重要な要素である。RAMは、アプリの同時実行やデバイス全体のパフォーマンスに影響を与え、用途に応じた適切な選択が求められる。
最新のiPad Pro(M4)は、ストレージ容量に応じて最大16GBのRAMを搭載し、AIや大規模言語モデルのスムーズな動作を実現する。iPad Air(M2)はすべてのモデルで8GBのRAMが標準搭載され、Apple Intelligenceにも対応可能だ。
エントリーレベルのiPad(第10世代)は4GBのRAMを持ち、基本的な使用には十分だが、上位モデルに比べて機能は制限される。iPad miniは8GBのRAMを搭載し、最新モデルの中でもバランスの取れた選択肢となる。
選ぶべきiPadは、個々の用途と必要なパフォーマンスに応じて異なるため、購入前にモデルごとの特性を把握しておくことが不可欠だ。
iPad ProとiPad AirのRAM容量が性能に与える影響
iPad Pro(M4)は、Appleが展開するタブレットの中で最も強力なモデルである。特に256GBおよび512GBのモデルには8GBのRAMが、1TBおよび2TBのモデルには16GBのRAMが搭載されており、この違いが性能に大きな影響を与える。
RAMが多いほどデータ処理が高速かつ効率的になり、マルチタスク性能が向上するため、16GBのRAMを持つiPad Proは、クリエイティブな作業や高度なAIモデルを使用するユーザーにとって最適である。iPad Air(M2)は、すべてのモデルに8GBのRAMが搭載されているが、プロフェッショナルな用途に特化したiPad Proと比較すると、メモリ容量の選択肢が限定的である。
Trusted Reviewsによると、iPad Airは一般的な利用に十分なRAM容量を持ち、Apple Intelligenceとも互換性があるため、エントリーレベルのユーザーや基本的な創作活動には十分対応できる。iPad Proの性能は優れているが、iPad Airの8GB RAM構成は日常的な作業や軽度なクリエイティブ活動にとって合理的な選択であるといえよう。
エントリーモデルiPadの位置付けとRAMの限界
エントリーモデルであるiPad(第10世代)は、64GBと256GBのストレージに4GBのRAMを備えており、基本的な利用に焦点を当てたデザインとなっている。4GBのRAMは、主にブラウジングやメール、軽いアプリの使用には適しているが、iPad ProやiPad Airに搭載されている大容量RAMには及ばないため、マルチタスクや高度なアプリケーションの利用には限界がある。
特にApple IntelligenceといったAI関連のアプリケーションには対応しておらず、高度な処理が必要な場面では性能の差が顕著に現れる。このiPad(第10世代)は、軽量な用途に適したモデルであり、RAM容量が少ないことから、他のモデルと比較すると性能が劣ると感じる場面が増える可能性がある。
ただし、教育用やエンターテインメント利用など、基本的な利用シーンでは十分に対応できるため、予算を重視しつつシンプルな用途に限定するユーザーにとっては有力な選択肢であるといえる。
iPad miniのRAM容量と多様な用途への対応
iPad miniは小型ながらも8GBのRAMを搭載し、128GB、256GB、512GBのストレージオプションが用意されている点が特徴である。このモデルは、持ち運びの利便性と基本性能を両立し、他のiPadシリーズと比較しても高い汎用性を持つ。
RAMが8GBであることで、複数のアプリを同時に起動してもスムーズな動作が期待でき、Apple Intelligenceにも対応しているため、AIアプリケーションも利用可能である。iPad miniは、特にモバイル環境での使用を重視するユーザーや、手軽にクリエイティブな作業を行いたい層にとって理想的なデバイスといえる。
RAMが8GBであることから、他のエントリーモデルよりも高性能である一方、iPad Proのような高度なデータ処理には限界があると考えられるため、用途に合わせた選択が重要となる。