iOS 18.2の開発者向けベータ版が公開され、新たな機能が次々と明らかになっている。多くの注目を集めているApple Intelligenceの進化に加え、あまり知られていない便利な追加機能も数多く含まれている。本記事では、iPhoneユーザーが見逃しがちな5つの新機能を紹介し、それぞれの活用方法について解説する。最新のアップデートを試す際の参考にしてほしい。
新しいデフォルトアプリ設定機能の登場
iOS 18.2では、デフォルトアプリを自由に設定できる新しい機能が追加された。従来はAppleが指定したメッセージングやメール、通話のアプリを使用する必要があったが、今回のアップデートにより、ユーザーはウェブブラウジングや通話、メッセージングアプリなど複数のカテゴリーでデフォルトアプリを変更できるようになった。
この新機能は、設定アプリ内の「デフォルトアプリ」セクションから簡単にアクセス可能であり、数回のタップでデフォルトアプリの変更が完了する。特に注目すべきは、これまで変更が制限されていた通話やメッセージングアプリのデフォルト設定が解放された点だ。
これにより、ユーザーは自分の使い慣れたアプリをメインに据えることができる。さらに、この機能はEU限定ではなく、全世界のユーザーが利用できるのも大きなポイントである。
Appleアプリの削除と隠し機能
iOS 18.2では、Appleの標準アプリを削除することが可能となった。ただし、地域によって異なり、EUユーザーはApp StoreやSafari、カメラ、写真アプリを削除できる一方で、米国ではこれらのアプリを「非表示」にする形で対処する必要がある。
削除できないアプリは「設定」と「電話」アプリに限られるが、それ以外のアプリは再インストールが可能である。この新機能は、システムリソースの管理やホーム画面の整理に役立ち、不要なアプリを削除することでストレージの節約にもつながる。
Appleがこれまで制限していたアプリの削除を許可したことは、多くのユーザーにとって自由度を増すアップデートといえるだろう。
SiriとChatGPTの連携が進化
iOS 18.2では、SiriとChatGPTの連携が一段と進化している。Apple Intelligenceの一部として、Siriに対して「ChatGPTに聞いて」と話しかけるだけで、ChatGPTを経由した回答が得られる仕組みが導入された。これにより、Siriの音声アシスタント機能がさらに強化され、ユーザーのニーズに応じた応答が可能となった。
また、ChatGPTを使った画像生成リクエストも可能であり、「SiriにChatGPTで画像を作成して」と指示することで、従来のImage Playground機能を経由せずに画像を作成できる。さらに、Siriの許可を求めるプロンプトをオフにすることで、よりスムーズな操作が実現される点も注目である。
Genmojiの新たな使い方
Genmojiは、iOS 18.2のアップデートで新たな進化を遂げた。この機能は、自分自身のAIによるオリジナル絵文字を作成するものであり、Apple Intelligenceに対応したデバイスが必要だが、受信する側のデバイスは対応していなくても問題なく表示できる。つまり、AI対応デバイスを持たないユーザーでも、他のユーザーが作成したGenmojiを利用することが可能である。
さらに、受信したGenmojiを自分の絵文字ライブラリに保存し、メッセージなどで自由に使うことができる点が特徴的だ。これにより、AIの恩恵を幅広いユーザーが享受できるようになり、従来の絵文字とは異なる、より個性的な表現が可能となった。