Windows 11の最新アップデート「24H2」で、一部ユーザーがカーソル(マウスポインター)の消失バグに悩まされていることが報告されている。主にGoogle ChromeやMicrosoft Edgeなど、Chromiumベースのアプリでこの問題が発生しているという。このバグは特定の入力フィールドで文字を打ち込む際にカーソルが消える現象だが、すでに簡単な修正方法が見つかっている。

Windows 11 24H2アップデートの概要と新機能

Windows 11の24H2アップデートは、最新の機能と改善をもたらす大規模なアップデートである。このバージョンでは、パフォーマンスやセキュリティの向上が図られ、特にAIを活用した新機能「Recap」が追加された点が注目される。Recapは、ユーザーの操作履歴や活動を分析し、重要な情報をまとめて提示する機能であり、生産性の向上を目指している。

この24H2アップデートは、Windows 11の前バージョンである22H2や23H2を実行している多くのPCに提供されており、特にCopilot+に対応したPC向けに展開されている。ユーザーインターフェースの向上も含まれており、より直感的な操作が可能となる変更が加えられている点も特徴的だ。

ただし、これらの新機能と改善に加えて、今回のアップデートでは予期せぬバグも発生している。特に、一部のアプリケーションでカーソルが消失する問題が報告されており、ユーザーの間で混乱を招いている。これについては次のセクションで詳述する。

Chromium系アプリで発生するカーソル消失バグの詳細

Windows 11の24H2アップデートを適用したユーザーの一部で、カーソルが突然消える現象が報告されている。この問題は特にChromiumベースのアプリケーション、具体的にはGoogle ChromeやMicrosoft Edge、Slack、Spotifyといったアプリで発生している。このバグは、テキスト入力フィールドに文字を入力しようとした際に発生し、カーソルが表示されなくなるというものである。

例えば、Chromeのアドレスバーで検索を試みた際や、Spotifyで楽曲を検索する際に、カーソルが突然消失する。この現象は頻繁に起こるわけではないものの、一部のユーザーにとっては非常に厄介な問題となっている。特に、テキスト入力が中心となる作業を頻繁に行うユーザーにとっては、作業効率に支障をきたす可能性がある。

現時点では、このバグに対する公式な修正パッチはリリースされていない。しかし、幸いなことに、比較的簡単な方法でこの問題を解決できる手順が存在している。

現在の対応状況:Microsoftの公式反応は?

現時点で、Microsoftからはこのカーソル消失バグに対する正式な発表や修正パッチの提供は行われていない。Windows 11 24H2アップデートの中で発生しているこのバグは、一部のユーザーに限定されているため、大規模な影響には至っていないと考えられる。

Microsoftがバグを認識していないか、修正に向けた対応を進めているのかは不明であるが、過去の事例から考えると、比較的早期に修正パッチが提供される可能性が高い。特にWindowsの大規模アップデートに伴うバグは、通常は数週間以内に公式対応が行われることが多い。

ただし、現段階で公式な解決策が提示されていないため、ユーザーは自身で手動修正を行う必要がある。この問題に遭遇したユーザーは、次に述べる簡単な手順でカーソルを復元することができる。

カーソルバグの簡単な修正手順

このカーソル消失問題は、比較的簡単な手順で修正可能である。まず、Windowsの検索機能を使用して「main.cpl」と入力し、結果に表示される「マウスのプロパティ」を開く必要がある。次に、画面上部の「ポインター」タブを選択し、「カスタマイズ」のセクションで「テキスト選択」をクリックする。

その後、「参照」ボタンをクリックし、ポインターのスタイル一覧から「beam_r」という名前のポインターを選択して適用する。この手順を完了すれば、カーソルが再び表示されるようになる。この修正方法は多くのユーザーにとって効果的であり、特にChromium系アプリケーションで問題が発生している場合には推奨される。

このバグが解消されるまでの暫定的な対策として、この手動修正は非常に有効であるが、最終的な解決にはMicrosoftからの正式な修正が必要であると考えられる。