「最近、Galaxy S23のホーム画面がなんだか重い」「アプリから戻ると一瞬カクつく」そんな違和感を覚えていませんか。

2026年現在、Android 16ベースのOne UI 8へアップデートしたことで、動作のラグやバッテリーの減りが早くなったと感じるユーザーの声が国内外で増えています。Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy搭載の高性能モデルであるにもかかわらず、なぜ“重さ”が出るのでしょうか。

本記事では、ウィジェット・壁紙・テーマ・Good Lockといったホーム画面カスタマイズがパフォーマンスに与える影響を技術的背景とともにわかりやすく整理します。さらに、AI機能「Personal Data Intelligence」やメモリ管理の変化、Geekbenchスコアの傾向など具体的なデータも交えながら、今すぐできる改善策を徹底解説します。

設定を少し見直すだけで、体感は大きく変わる可能性があります。2026年もGalaxy S23を快適に使い続けるためのヒントを、ぜひ最後までチェックしてください。

2026年のGalaxy S23は本当にスペック不足?Snapdragon 8 Gen 2の現在地

2026年、Galaxy S23は発売から3年が経過しました。「さすがにもうスペック不足では?」と感じている方も多いかもしれません。ですが結論から言えば、Snapdragon 8 Gen 2自体が致命的に遅いわけではありません

まずは現在地を、客観的な数値で整理してみます。

項目 Galaxy S23(2026年時点) 評価
SoC Snapdragon 8 Gen 2 for Galaxy(最大3.36GHz) 元ハイエンド
Geekbench 6(Single) 約2,000前後 日常用途は十分
Geekbench 6(Multi) 約5,000前後 ミドル上位相当
RAM 8GB やや余裕は減少傾向

Notebookcheckによれば、Snapdragon 8 Gen 2は今でも多くのミドルレンジ機種を上回る性能を維持しています。実際、SNS閲覧、動画視聴、キャッシュレス決済、軽めのゲームといったライトユーザーの日常使いでは、処理性能がボトルネックになる場面は多くありません。

ではなぜ「重い」と感じるのでしょうか。ポイントはチップの絶対性能よりも、OS側の要求水準が上がったことです。

Galaxy S23はAndroid 13で登場し、現在はAndroid 16ベースのOne UI 8へ進化しています。メジャーアップデートを3回重ねたことで、システム常駐プロセスやAI関連機能が増加しました。特にOne UI 8ではオンデバイスAI処理が強化され、バックグラウンド負荷が高まっています。

海外コミュニティやRedditの報告では、One UI 7時代よりもGeekbenchスコアにばらつきが出ているケースが指摘されています。これはピーク性能の低下というより、バックグラウンド処理の影響でベンチマーク中にリソースが分散している可能性を示唆しています。

つまり、ハードの老朽化というより「ソフトの進化に追いつきにくくなっている状態」と考えるほうが実態に近いです。

さらに2026年の最新フラッグシップでは、より高性能なNPUや3nm世代チップが登場しています。AI処理効率や電力効率では世代差が明確になりつつありますが、それは「最先端と比べれば」という話です。

ライトユーザーの視点で見ると、Galaxy S23は今でも十分高速な部類に入ります。体感の差が出やすいのは、高度なAI機能を多用する場合や、常に複数の重いアプリを同時起動するケースです。

2026年のGalaxy S23は“性能不足の端末”ではなく、“最新OSの負荷が増えた端末”というのが実情に近い評価です。スペックだけを見ると、まだ戦えるポテンシャルはしっかり残っています。

One UI 8で何が変わった?Android 16移行によるメモリ管理とAI強化の影響

One UI 8で何が変わった?Android 16移行によるメモリ管理とAI強化の影響 のイメージ

One UI 8では、見た目以上に“中身”が大きく変わっています。最大のポイントは、Android 16への移行によるメモリ管理の再設計と、常時動作するオンデバイスAIの本格強化です。

これにより、体感速度やバッテリー持ちにまで影響が及ぶケースが出てきました。とくにGalaxy S23のような8GB RAMモデルでは、その変化が顕著に表れています。

項目 One UI 7 One UI 8
OSベース Android 15 Android 16
メモリ管理 従来仕様 ART・割り当て方式を更新
AI処理 限定的 Personal Data Intelligence常時稼働
空きRAM目安 約3.5〜4.5GB 約2.8〜3.8GB

まずAndroid 16では、アプリ実行環境であるARTやメモリアロケータが更新され、理論上は効率が向上しています。一方で、システムがあらかじめ確保する領域が増えたことで、ユーザーが使える空きRAMは減少傾向にあります。

実際にSamsungコミュニティやReddit上の報告でも、アップデート後に空きメモリが5〜10%ほど減ったという声が見られます。空きが減ると、ストレージを仮想メモリとして使うZRAMへのアクセスが増え、ホーム復帰時の再描画が発生しやすくなります。

もう一つの大きな変化が、Personal Data Intelligence(PDI)の導入です。Samsung公式ニュースルームによれば、これはユーザーの利用傾向を学習し、最適な提案やバッテリー制御を行う中核AIです。

理想的にはNPUで効率よく処理されますが、実際にはCPU負荷やウェイクロック増加が報告されており、バックグラウンドでの常時学習がリソースを圧迫するケースがあります。

One UI 8は「軽さ優先」から「賢さ優先」へ設計思想がシフトしたことが、体感差の本質です。

さらにベンチマーク面でも変化が見られます。ユーザー報告ベースでは、Geekbench 6のマルチコアスコアがOne UI 7時代の約5,300点前後から、4,800〜5,100点へとばらつきが大きくなっています。

これはピーク性能が落ちたというより、バックグラウンドAI処理やサーマル制御の影響で、安定してフルパワーを発揮しにくくなっている可能性を示唆します。

つまりOne UI 8では、単なるデザイン刷新ではなく、メモリの使い方とAIの常時稼働という“基礎体質”が変わったことが最大の違いです。ライトユーザーでも、ホーム画面の一瞬のもたつきやバッテリー減りの早さとして、その影響を感じやすくなっています。

便利さと引き換えに、端末側にはより高い持久力が求められる――それがAndroid 16世代のリアルな進化と言えます。

ホーム画面が重くなる正体:フレームドロップと再描画ラグの仕組み

ホーム画面が「重い」と感じる正体は、気のせいではありません。技術的にはフレームドロップ(描画の失敗)再描画ラグ(リドロー遅延)という2つの現象が関係しています。

Galaxy S23は最大120Hz表示に対応しており、理想的には1秒間に120枚の画像を滑らかに描き続けます。しかし、その処理が一瞬でも間に合わないと「カクッ」とした違和感が生まれます。

Androidの描画処理は、CPU・GPU・メモリが連携するパイプライン構造です。どこかで詰まると、目に見えるラグになります。

フレームドロップとは何が起きているのか

フレームドロップは、本来表示すべき新しい画面が間に合わず、同じフレームを繰り返し表示してしまう状態です。Android開発者向け資料でも、これを「Jank」と呼び、UI品質低下の代表例としています。

One UI 8ではアニメーションエンジンが刷新され、より自然な動きを実現する設計になりました。しかし一部ユーザー報告によれば、S23ではアニメーション中にカクつきが増えたという声があります。

特にアプリ終了後にホームへ戻る瞬間や、通知パネルを開く動作で発生しやすいです。これはGPUが120Hzのリフレッシュレートに描画を間に合わせられないためです。

状態 理想 フレームドロップ時
表示回数 毎秒60〜120枚 同一フレームを複数回表示
体感 滑らか 一瞬のカクつき
原因 処理が間に合う GPU/CPU負荷過多

バックグラウンドでAI処理やメモリ管理が走っていると、描画処理が後回しになることがあります。これが競合の正体です。

再描画ラグはなぜ起きるのか

もうひとつ厄介なのが再描画ラグです。ホームに戻った瞬間、ウィジェットが一瞬空白になる現象を見たことはありませんか。

Android 16ではメモリ管理仕様が変更され、システムが使用する予約メモリが増えています。ユーザー報告でも、空きRAMがOne UI 7時代より減少したとの声があります。

空きメモリが不足すると、OSは一部のアプリやウィジェットをメモリから解放します。そして再表示時に読み込み直すため、その間が「待ち時間」になります。

フレームドロップは「描画が間に合わない」現象、再描画ラグは「いったん消えたものを読み直している」現象です。

ストレージを仮想メモリとして使うZRAMが頻繁に動くと、物理RAMより遅いため体感遅延が発生します。UFS 4.0は高速ですが、それでもRAMよりは遅いです。

結果として、ホーム画面に戻るたびにアイコンやウィジェットが順番に表示される「ワンテンポ遅れ」が生じます。

つまりホームが重いと感じる本質は、端末が壊れたのではなく、描画処理とメモリ再読み込みが同時に発生していることにあります。この仕組みを理解すると、どこに負荷がかかっているのかが見えてきます。

Geekbenchスコアと実使用のズレから見るパフォーマンス低下の実態

Geekbenchスコアと実使用のズレから見るパフォーマンス低下の実態 のイメージ

ベンチマークでは高得点なのに、実際に触ると「なんだか重い」。そんな違和感を抱いている方も多いのではないでしょうか。Galaxy S23はGeekbench 6でシングルコア約2,000点、マルチコア約5,000点前後という、今でも十分に高いスコアを記録します。

ところがOne UI 8環境では、同じ個体でもマルチコアが4,800〜5,100点あたりまで落ち込んだり、テストごとにスコアが大きくブレたりする報告が出ています。Reddit上のユーザー検証でも「以前より安定しない」という声が目立ちます。

ポイントは「最大性能」ではなく「安定して出し続けられる性能」です。 体感の重さはここで決まります。

状況を整理すると、次のような違いがあります。

項目 One UI 7 One UI 8
Geekbench 6(Multi) 約5,300前後 約4,800〜5,100(ばらつき大)
スコア安定性 比較的安定 実行ごとの差が大きい
体感 概ね滑らか 条件次第でカクつき

なぜこのズレが起きるのでしょうか。Geekbenchは短時間でCPUに集中的な負荷をかけるテストです。一方、日常操作ではバックグラウンドで動くAIサービスやウィジェット更新、メモリ管理処理などが同時進行します。

One UI 8では「Personal Data Intelligence」のような常時学習型AIが動作しており、Samsungの公式解説でもオンデバイス処理を前提にしていると説明されています。これがCPUやNPUのリソースを断続的に使用し、ベンチマーク中にも干渉する可能性があります。

さらに発熱が加わると、SoCは自動的にクロックを下げるサーマルスロットリングに入ります。するとベンチマーク中でも本来の最大性能を維持できず、スコアが落ちたり不安定になったりします。

重要なのは、Geekbenchの数値が大きく変わっていなくても、バックグラウンド負荷と熱の影響で「瞬間的な引っかかり」が増えることがあるという点です。ホーム画面に戻った瞬間のワンテンポの遅れや、ウィジェットの表示待ちこそが体感差を生みます。

つまり、Galaxy S23の性能が急激に劣化したわけではありません。スコアと実使用のギャップは、AI常駐化とメモリ・熱設計のバランス変化によって生まれているのです。この構造を理解することが、正しい対策への第一歩になります。

ウィジェットは便利だけど重い?スタック機能とAI連携の落とし穴

ウィジェットは一目で情報を確認できる便利な機能ですが、One UI 8環境のGalaxy S23では、その便利さが“重さ”と引き換えになっているケースがあります。特にスタック機能やAI連携を多用している場合、ホーム画面のラグやバッテリー消費増加につながりやすいです。

実際、海外コミュニティでは「ウィジェットを減らしたらバッテリー持ちが改善した」という報告も複数見られます。Samsung公式もGalaxy AIが常時学習型であることを説明しており、設計上バックグラウンド処理が発生するのは事実です。

情報量を増やすほど、裏側ではCPU・メモリ・AIエンジンが常に動き続けているという点が見落とされがちです。

特に注意したいのがスタックウィジェットです。見た目は1つでも、内部では複数のウィジェットが待機しています。自動ローテーションをオンにしていると、表示していないウィジェットも定期的に更新・描画準備が行われるため、メモリ使用量が積み上がります。

機能 便利な点 負荷の傾向
単体ウィジェット 情報を即確認 更新頻度に比例してCPU使用増
スタック(手動切替) 省スペース 複数分のメモリ確保
スタック(自動回転) 自動表示切替 定期再描画で負荷増大
AI連携型 状況に応じた提案 バックグラウンド常時学習

さらにOne UI 8では、スマートサジェストや天気・カレンダーなどがPersonal Data Intelligenceと連携しています。ユーザー行動を学習し表示内容を変える仕組みですが、NPUやCPUへの断続的な処理要求が発生します。

Android 16ではメモリ管理仕様も変わり、空きRAMが減少傾向にあるとコミュニティで指摘されています。空き容量が逼迫すると、ウィジェットがメモリから一時的に解放され、ホーム復帰時に再読み込みが発生します。これがグレーアウトや一瞬の引っかかりの正体です。

ライトユーザーの方は、まずスタックの自動回転をオフにする常時更新系ウィジェットを1〜2個に絞るだけでも体感が変わる可能性があります。

「便利だから全部置く」ではなく、「本当に毎日見る情報だけを残す」という引き算の発想が、今のOne UI 8では特に重要です。ウィジェットは賢く使えば快適ですが、詰め込みすぎると端末の余力を静かに削っていきます。

ライブ壁紙とカラーパレットは負荷大?GPU使用率と描画処理の関係

ライブ壁紙やカラーパレットは見た目を一気に華やかにしてくれますが、その裏側ではGPUと描画エンジンに確実な負荷がかかっています。特にOne UI 8環境では、アニメーションエンジンが刷新されたことで、壁紙レイヤーの処理コストが以前より目立ちやすくなっています。

ポイントは「常時描画が発生しているかどうか」です。静止画とライブ壁紙では、GPUの働き方がまったく違います。

項目 静止画壁紙 ライブ壁紙
描画回数 基本1回のみ 最大120回/秒(画面に同期)
GPU負荷 低い 継続的に発生
アニメーション競合 ほぼなし 発生しやすい

Galaxy S23は最大120Hz表示に対応しています。ライブ壁紙を設定すると、理論上は1秒間に最大120回のフレーム更新が発生します。つまり、ホーム画面で何もしていなくてもGPUが動き続ける状態になります。

SamMobileでも、ライブ壁紙使用時にホーム画面のフレームレート低下が報告されており、特にアンロック直後のアニメーションでスタッターが出やすいと指摘されています。ロック解除アニメーション、ウィジェット描画、壁紙の動きが同時に走るため、GPUの描画キューが混雑するのです。

さらに見落とされがちなのがカラーパレット機能です。壁紙の色からシステム全体のアクセントカラーを生成する仕組みですが、壁紙変更時やライト/ダークモード切り替え時には、UI全体の色を再計算し再描画します。

Android 12以降のMaterial You設計では、システムUIの多くが動的カラーに依存しています。One UI 8ではウィジェットや通知パネルのデザイン変更も重なり、色変更=UI全体の再レンダリングという処理負荷が一時的に発生します。Reddit上でも、カラーパレットを無効にしたらラグが軽減したという報告が複数見られます。

ライブ壁紙+カラーパレット+高リフレッシュレートの組み合わせは、見た目は魅力的ですがGPU使用率を押し上げやすい構成です。

特にS23はコンパクト筐体のため、発熱が進むとサーマルスロットリングが働きます。GPUクロックが抑制されると、壁紙描画とホームUI描画の両立が難しくなり、結果としてカクつきが発生します。

もしホーム画面の動きが重いと感じるなら、まずは静止画に変更し、カラーパレットをデフォルトカラーに戻してみてください。GPU負荷を減らすだけで、描画処理の余裕が生まれ、体感レスポンスが改善するケースは少なくありません。

見た目の楽しさとパフォーマンスはトレードオフになりやすい部分です。普段使いの快適さを優先するなら、描画が「動き続ける」設定かどうかを一度チェックしてみる価値があります。

Good LockとHome Upは諸刃の剣:カスタマイズがラグを生む理由

Good LockやHome Upは、Galaxyの楽しさを一段引き上げてくれる存在です。
グリッド数を増やしたり、フォルダの開き方を変えたり、自分だけのホーム画面を作れるのは大きな魅力です。
しかしOne UI 8環境のGalaxy S23では、その自由度の高さがパフォーマンス低下の引き金になるケースが増えています。

特に影響が大きいのが、Home Upのアニメーション制御やページループ機能です。
Redditなどのユーザー報告では、One UI 8アップデート後にHome Upを有効化した状態でフォルダ展開やアプリ履歴表示を行うと、フレームスキップが発生する事例が複数挙がっています。
これはOne UI 8で刷新された新アニメーションエンジンと、Home Up側の制御処理が競合している可能性が高いと指摘されています。

カスタマイズ項目 仕組み S23で起きやすい現象
グリッド拡張(例:7×7) 描画アイコン数の増加 スクロール時のカクつき
カスタムアニメーション 標準モーションへ割り込み フォルダ展開時の遅延
ページループ 無限スクロール処理追加 ホーム復帰時の一瞬の停止

Galaxy S23はSnapdragon 8 Gen 2を搭載し、基本性能は今でも十分です。
しかしOne UI 8では、Personal Data Intelligenceなどの常時バックグラウンドAI処理が追加されています。
そこにHome Upの描画介入が重なると、CPUとGPUのリソースが分散し、結果としてUI描画が後回しになることがあります。

さらに見落とされがちなのが、テーマストアの古いテーマです。
Android 16ベースのOne UI 8では内部リソース構造が更新されており、最適化されていないテーマではアイコン描画時に余計なマスク処理が発生することがあります。
Samsungコミュニティでも、テーマを標準に戻しただけで滑らかさが改善したという声が確認できます。

カスタマイズを重ねるほど、One UI Homeは“標準設計外の処理”を抱えることになります。これがラグの温床になります。

重要なのは、Good Lock自体が悪いわけではないという点です。
PhoneArenaが報じているように、One UI 8.5ではGood Lock全体の最適化が進められています。
つまり現状は過渡期であり、アップデート直後ほど不安定になりやすいという構造的な問題なのです。

もしホーム画面が重いと感じたら、まずHome Upを一時的にオフにして動作を確認してみてください。
それだけでフレームレートが安定するケースも珍しくありません。
自由度と快適さはトレードオフになりやすい――それが今のS23におけるGood Lockのリアルな立ち位置です。

バッテリー急減と発熱の関係:Personal Data Intelligenceの影響とは

One UI 8にアップデートしてから「バッテリーの減りが異常に早い」「本体がじんわり熱い」と感じているなら、その裏で動いているPersonal Data Intelligence(PDI)の影響を疑う価値があります。

実際、RedditやSamsung Communityでは、画面オン時間が7〜8時間から3〜5時間に落ち込んだという報告が相次いでいます。単なる経年劣化ではなく、バックグラウンド処理の増加が共通点として挙げられています。

バッテリー急減と発熱、そして動作のカクつきは、別々の問題ではなく連鎖して起きている可能性が高いです。

現象 内部で起きていること 体感への影響
バッテリー急減 PDIの常時学習・解析でCPU/NPUが稼働 待機中でも電力消費が増加
本体の発熱 バックグラウンド処理の長時間継続 手に持ってわかる温度上昇
操作のラグ サーマルスロットリング発動 ホーム画面がカクつく

PDIはユーザーの使用傾向や位置情報、アプリ利用履歴などを学習し、提案機能やバッテリー最適化に活用する仕組みです。Samsung Newsroomでも、オンデバイスAIによる個別最適化が強化されていると説明されています。

しかしS23では、この常時処理が想定よりも高いCPU使用率やウェイクロックを発生させているとのユーザー報告があります。ウェイクロックが増えると、端末は深いスリープ状態に入れず、結果として待機中でも電力を消費し続けます。

さらに重要なのが発熱との関係です。S23はコンパクト設計のため、長時間のバックグラウンド処理が続くとSoC温度が上昇しやすい傾向があります。

温度が一定ラインを超えると、システム保護のためにサーマルスロットリングが作動します。これはCPUやGPUのクロックを意図的に下げる仕組みです。

つまり「バッテリーが減る→熱くなる→性能が落ちる→操作が重くなる」という流れが成立します。

GeekbenchスコアがOne UI 7時代より不安定になったという報告もあり、これはピーク性能の低下というより、バックグラウンド処理や温度制御の影響を受けている可能性が高いと考えられます。

ライトユーザーの場合、SNSやブラウジング中心でもこの影響は無関係ではありません。むしろ軽作業中でも裏でAI処理が走るため、「何もしていないのに減る」という感覚になりやすいです。

バッテリー急減と発熱はハードの寿命ではなく、ソフトウェアとAI処理の設計バランスが崩れているサインといえます。

現時点では、PDIをオフにしたことで待機時消費が改善したというユーザー事例も報告されています。AI提案機能は減りますが、安定性を優先するなら一つの現実的な選択肢です。

「最近やけに熱い」「充電の減りが早い」と感じたら、それは単なる気のせいではなく、AIバックグラウンド処理と熱制御の連鎖反応かもしれません。

今すぐできる高速化設定7選:キャッシュ削除からRAM Plus見直しまで

「最近なんだかホーム画面が重い…」と感じたら、まずは今すぐできる設定の見直しから始めましょう。One UI 8ではAIやメモリ管理の仕様変更により、従来よりもバックグラウンド負荷が増えています。体感速度を取り戻すには、原因をピンポイントで断つことが重要です。

とくに効果が高い7つの対策を、影響度とあわせて整理しました。

設定項目 主な効果 即効性
キャッシュパーティション削除 旧OS残骸の除去
Galaxy App Booster実行 アプリ再最適化 中〜高
Personal Data Intelligenceオフ CPU負荷軽減 非常に高
RAM Plus見直し スワップ抑制
ライブ壁紙停止 GPU負荷軽減
ウィジェット削減 再描画防止
Home Up無効化 アニメ競合回避

まず最優先はキャッシュパーティションの削除です。メジャーアップデート後は古いARTキャッシュが残りやすく、描画遅延の原因になります。リカバリーモードから実行するだけで、動作が安定したという報告がReddit上でも多数見られます。

次にGalaxy App Boosterの実行です。Samsung公式のGood Guardians内ツールで、全アプリを現行OS向けに再コンパイルします。SamMobileによれば、アップデート直後の最適化不足を補う目的でも推奨されています。

体感差が最も大きいのはPersonal Data Intelligenceをオフにすることです。常時学習型AIがCPUとNPUを断続的に使用するため、これを停止するとアイドル時の安定性が向上します。バッテリー消費が改善したというユーザー報告も複数確認されています。

さらに見落としがちなのがRAM Plusの設定です。ストレージを仮想メモリとして使う仕組みですが、UFS 4.0搭載とはいえ物理RAMより遅いのは事実です。ホーム画面での細かなカクつきが気になる場合は、思い切ってオフにして挙動を比較してみてください。

視覚系の負荷も侮れません。ライブ壁紙は最大120Hzで描画更新されるためGPUを常時使用します。静止画に戻すだけでスクロールが滑らかになるケースがあります。

また、スタックウィジェットや常時更新型ウィジェットは再描画の温床です。数を減らすだけでホーム復帰時のグレー表示が減ります。

最後にGood LockのHome Upです。One UI 8ではアニメーションエンジンが刷新されており、互換性問題が報告されています。ラグが出る場合は一時的に無効化して確認してみてください。

まずは「キャッシュ削除」と「PDIオフ」から試すのが最短ルートです。5分の作業で体感が大きく変わる可能性があります。

難しい操作は必要ありません。設定を少し見直すだけで、Galaxy S23はまだ十分に快適さを取り戻せます。

One UI 8.5で改善する?今後のアップデートと買い替え判断の目安

One UI 8で指摘されているホーム画面のラグやバッテリー消費は、今後のOne UI 8.5で改善する可能性があります。実際、海外メディアSamMobileやPhoneArenaによれば、8.5ではウィジェット描画やGood Lock関連の最適化が進められていると報じられています。

特に注目されているのが、バックグラウンド通信を賢く制御する「Network Battery Saver」の追加です。AndroidHeadlinesによれば、この機能は不要な通信を自動で抑制し、バッテリー持ちと発熱の改善を狙うものとされています。

One UI 8.5は“新機能追加”というよりも、One UI 8の不安定さを整える安定化アップデートという位置づけが強いです。

現時点で見えている改善ポイントを整理すると、次のようになります。

項目 One UI 8 One UI 8.5(予測)
ウィジェット描画 再描画ラグの報告あり レンダリング最適化
Good Lock Home Upの不具合報告 正式対応・安定化
バッテリー ドレイン報告あり 通信制御で改善期待

では、買い替えは待つべきでしょうか。

ライトユーザーであれば、まず8.5を待つ価値は十分あります。Galaxy S23のSnapdragon 8 Gen 2は、Geekbench 6でマルチ約5,000点前後と、日常利用には今も十分な性能水準です。問題の多くはハード性能不足というより、ソフトウェア最適化の課題と考えられます。

一方で、次のような状態なら買い替えも検討ラインに入ります。

バッテリーが半日も持たない
発熱で処理性能が明らかに落ちる
AI機能を常時使いたいが動作が不安定

2026年世代のチップはNPU性能が大幅に向上しているとTom’s Guideなどが伝えています。AI前提の設計が進む中、将来性を重視するなら新世代機は魅力的です。

ただし、現実的にはOne UI 8.5でどこまで安定するかが最終判断材料になります。ソフト更新で改善するなら、あと1年は十分戦えます。改善しない場合は、ハード世代交代のサインと考えるのが賢い判断です。

参考文献