Samsungの折りたたみスマートフォンがついにAndroid 15(One UI 7)のベータ版を受け取った。ただし、これは正式リリースではなく、2025年4月までは完全なアップデートにはならない。今回のアップデート対象にはGalaxy Z Fold 6やGalaxy Z Flip 6が含まれており、現在ベータプログラムが利用可能な国はインド、韓国、イギリス、アメリカの4カ国となっている。
Samsungは近年アップデートの提供スピードを向上させているが、GoogleのPixelシリーズが2024年10月にAndroid 15へ移行したことを考えると、やや遅れを取っている印象だ。
正式リリースは2025年4月で、Galaxy S24シリーズやZ Fold 6、Z Flip 6が最初に対応する見込み。その後、Galaxy S23シリーズや過去のZ Fold/Z Flipモデル、Aシリーズへと順次展開される予定だ。ただし、正式リリースの日程は変更の可能性があり、最新情報の確認が必要となる。
SamsungのAndroid 15アップデートはなぜ遅れたのか

SamsungのAndroid 15(One UI 7)の提供は、GoogleのPixelシリーズと比較して大幅に遅れている。Googleは2024年10月にPixelスマートフォン向けにAndroid 15を正式リリースしたが、SamsungのOne UI 7の正式版は2025年4月となっている。この遅れには複数の要因が考えられる。
まず、Samsungのデバイスは独自のOne UIを搭載しているため、単純なOSアップデートではなく、Samsung独自の機能やデザインとの統合が必要になる。特に折りたたみスマートフォンのGalaxy Z FoldシリーズやZ Flipシリーズは、デュアルスクリーンやFlexモードなど独自の機能を持っており、最適化に時間がかかると考えられる。
さらに、Samsungは多くのデバイスにアップデートを提供するため、アップデートの品質テストに時間を要する。Galaxy Sシリーズ、Zシリーズ、Aシリーズ、さらにはGalaxy Tabシリーズまで対象となるため、一度にすべてのモデルへ展開するのは難しい。特に、Galaxy Z Fold 6やZ Flip 6などの最新機種は新機能が多く、それらがAndroid 15と適切に動作するように調整しなければならない。
こうした理由から、SamsungのOne UI 7は、まずベータ版として提供され、バグの修正や最適化を進めながら、2025年4月の正式リリースに向けて調整されることになる。これは、安定したソフトウェアを提供するための慎重なプロセスといえるだろう。
One UI 7の新機能とベータ版の現状
One UI 7はAndroid 15をベースにした最新のSamsung独自インターフェースであり、新機能やデザインの変更が加えられている。ベータ版の時点ではすべての機能が確定しているわけではないが、現時点で判明しているポイントを整理する。
まず、Android 15自体の新機能として、バッテリー管理の強化や通知制御の改善がある。One UI 7では、これらの機能に加えて、Samsung独自のカスタマイズが施されており、特に折りたたみスマートフォン向けの操作性が向上している可能性がある。Galaxy Z Fold 6とZ Flip 6では、マルチタスクの快適さを高めるための改良が加えられると考えられる。
ベータ版の提供が開始された地域は、インド、韓国、イギリス、アメリカの4カ国であり、これらの地域のユーザーはSamsung Membersアプリを通じて試験的に利用できる。しかし、ベータ版のため、バグや不具合が発生する可能性があり、メインのスマートフォンにインストールするのは慎重に検討すべきだろう。
また、SamsungはGalaxy S24シリーズと同時に、Galaxy S23シリーズやGalaxy Tab S10にもベータ版の提供を計画している。最終的にどの機種がどのタイミングで正式版を受け取るのかは今後の情報次第となるが、2025年4月には主要デバイスにアップデートが提供される見込みである。
Samsungユーザーはアップデートを待つべきか?
SamsungのOne UI 7の正式リリースは2025年4月とされているが、ベータ版が既に提供されているため、一部のユーザーは早く新機能を試したいと考えるかもしれない。しかし、ベータ版をインストールすることには注意点もある。
まず、ベータ版は開発段階のソフトウェアであるため、安定性に欠ける可能性がある。特定のアプリが正常に動作しなかったり、バッテリー消費が増えたりするケースも考えられる。特に仕事や日常生活で使用しているデバイスでは、予期せぬ問題が発生するリスクを理解しておく必要がある。
一方で、ベータ版を利用することで、新しい機能をいち早く体験し、Samsungにフィードバックを送ることができる。Samsungは近年、ユーザーの意見を積極的に取り入れており、ベータテストのフィードバックが正式版の完成度を高める一助となる。もし不具合が許容範囲内であれば、試してみるのも一つの選択肢といえるだろう。
正式版のリリースを待つ場合、2025年4月までには安定したOne UI 7が提供されると予想される。Galaxy S24シリーズやZ Fold 6などの最新モデルは最初にアップデートを受ける見込みで、それ以外のデバイスも数週間以内に順次対応される可能性がある。安定した環境での利用を優先するなら、正式リリースを待つのが賢明だろう。
Source:T3