Windows 11のシンプルなデザインに物足りなさを感じる人に朗報だ。新たに登場したMod「Windows Vista 2025 Edition」を使えば、最新のPCをWindows Vista風にカスタマイズできる。このModは、Windowsの外観を変更できるオープンソースプラットフォーム「Windhawk」を活用することで実現。

タスクバーやスタートメニューなどのUIをVista風に変更しつつ、Windows 11の最新機能やセキュリティを維持できるのが特徴だ。ただし、導入にはいくつかの手順が必要で、システム変更に伴うリスクも考慮する必要がある。とはいえ、ノスタルジックなデザインを楽しみたいユーザーにとっては魅力的な選択肢となるだろう。

Windhawkと「Windows Vista 2025 Edition」テーマとは?

Windows 11のUIをWindows Vista風に変える新Mod「Windows Vista 2025 Edition」が登場した。このModは、Windhawkというプラットフォームを活用しており、タスクバーやスタートメニュー、アイコンのデザインをVista風に変更できる。デザインの再現度は高く、懐かしいガラス調のエフェクトや丸みを帯びたウィンドウなどが特徴的だ。

Windhawkは、Windowsのカスタマイズを目的としたオープンソースのプラットフォームで、さまざまなModを適用できる。例えば、タスクバーのサイズ変更やスタートメニューのデザイン調整、通知センターのカスタマイズなど、多くの機能を拡張することが可能だ。今回のVista風Modも、このWindhawkの仕組みを利用して作られており、簡単な手順で導入できるようになっている。

Windows Vistaは2006年に登場し、当時は美しいエアロデザインが話題になった。しかし、システム要件の高さやパフォーマンスの問題も指摘され、賛否が分かれたOSだった。それでも、時間が経つにつれて、デザイン面では高い評価を受けるようになり、今でもその外観を懐かしむ声がある。今回のModは、そうしたデザインの魅力を現代のWindows 11で再現するためのものだ。

導入手順と注意点 Windhawkでのカスタマイズ方法

「Windows Vista 2025 Edition」テーマを適用するには、いくつかの手順を踏む必要がある。まず、Windhawkをインストールし、その後、必要なModをダウンロードする。さらに、Google Driveなどに保存されているファイルを入手し、各Modの設定を調整することでVista風の見た目に変更できる。導入自体は比較的簡単だが、細かい設定を詰めるには多少の手間がかかる。

ただし、Windhawkのようなシステムを改変するツールには一定のリスクが伴う。例えば、一部のアンチウイルスソフトがWindhawkを疑わしいプログラムとして検出することがある。また、Windowsのシステムファイルに影響を与える可能性があるため、事前にバックアップを取ることが推奨される。万が一、不具合が発生した場合に元の環境へ戻せるようにしておくことが重要だ。

さらに、Windhawkを利用することで、特定のPCゲームと互換性の問題が発生する可能性もある。一部のゲームは、システムの改変を検出すると起動しなくなることがあるため、頻繁にゲームをプレイするユーザーは慎重に導入を検討する必要がある。カスタマイズの自由度は高いが、安定した環境を維持するためには適切な準備が求められる。

Windowsのデザインはなぜ懐かしさを呼ぶのか

WindowsのUIは世代ごとに進化し、新しいデザインが導入されてきた。しかし、過去のバージョンの見た目を懐かしむ声は少なくない。これは、Windowsが世界中の多くのユーザーに使われ続けているOSだからこそ起こる現象だ。

Vistaのエアロデザインは当時のPC性能では負担が大きかったものの、視覚的な美しさは際立っていた。そのため、年月が経つにつれて、そのデザインを再評価する動きが生まれたのかもしれない。こうしたノスタルジーはWindows Vistaだけでなく、Windows XPやWindows 7にも見られる。

例えば、Windows XPのクラシックテーマを再現するModや、Windows 7風のスタートメニューを追加するツールなども人気がある。こうした動きは、最新のWindowsがシンプルなデザインへと進化する一方で、過去のデザインの個性を懐かしむ人が一定数いることを示している。

デザインの変化はOSの進化の一部であり、新しいUIが導入されるたびに賛否が分かれるものだ。だが、過去のデザインを好むユーザーがカスタマイズできる選択肢があることは、Windowsの柔軟性の高さを示している。今回の「Windows Vista 2025 Edition」も、そうしたユーザーのニーズに応えるModの一つとして注目を集めているのではないだろうか。

Source:Windows Central