Appleは、LightningモデルのAirPods Max向けに新ファームウェア「6F25」をリリースした。これは、昨年10月以来のアップデートとなり、主にバグ修正とパフォーマンス向上が目的とみられる。
Appleは今回のリリースノートを公開していないが、過去のファームウェア更新と同様にアクティブノイズキャンセリング(ANC)の調整などが含まれている可能性がある。ただし、新機能の追加は期待薄で、次期iOS 18.4の正式リリース前に提供されたマイナーアップデートと考えられる。
AirPods Maxのファームウェアは自動更新されるが、最新バージョンに確実にアップデートするためには、デバイスのBluetooth接続を維持しつつ充電状態にすることが推奨される。ファームウェア更新後の変化にも注目したい。
AirPods Maxのファームウェア6F25がもたらす可能性のある変更点
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Appleは今回のファームウェアアップデート「6F25」のリリースノートを公表していないが、これまでの傾向からバグ修正やパフォーマンスの最適化が中心と考えられる。しかし、Appleがアップデートの詳細を明らかにしない場合でも、一部のユーザーから報告される変化によって、内部的な改良が推測できることがある。
過去のアップデートでは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)の動作に細かな調整が加えられたケースがあった。ANCは、周囲の騒音を抑える重要な機能であるため、ソフトウェアの最適化によってその効果が変化する可能性がある。また、Bluetooth接続の安定性や音質の微調整が行われることもある。特に、長時間の使用時に接続が途切れる問題や、特定のデバイスとの相性に関する修正が含まれることが多い。
Appleは通常、こうした細かな改善を明記しないが、ユーザーの体感によって違いが認識されることがある。今回のアップデートでも、ANCの効き具合や音のバランスに変化が生じていないか、実際の使用感を確認することが重要になるだろう。
AirPods Maxのファームウェア更新の仕組みと注意点
AirPodsシリーズのファームウェアは、一般的なiOSのアップデートとは異なり、ユーザーが手動でインストールすることはできない。ファームウェアは、AirPodsがiPhoneやiPad、Macとペアリングされ、充電状態にあるときに自動的に適用される仕組みだ。しかし、アップデートがすぐに適用されるとは限らず、数日間待たなければならない場合もある。
ファームウェアの更新状況を確認するには、iPhoneの「設定」アプリから「Bluetooth」を開き、接続済みのAirPods Maxの情報を表示することで、現在のバージョンを確認できる。もし最新の「6F25」に更新されていなければ、AirPods MaxをLightningケーブルで充電しつつ、iPhoneやMacと接続した状態でしばらく待つのが推奨される。
稀に、ファームウェアが正常に更新されないことがある。その場合は、AirPods Maxをリセットし、再ペアリングを行うことで、アップデートが適用される可能性がある。AirPods Maxのリセットは、デジタルクラウンとノイズコントロールボタンを長押しすることで実行できる。こうした手順を知っておくことで、アップデートの適用をスムーズに進めることができるだろう。
AirPods Maxの今後のアップデートに期待するポイント
AirPods Maxは2020年の発売以来、ハードウェアのアップデートが行われていないが、ソフトウェアの改良によって機能向上が図られてきた。Appleは、新機能を含む大規模なアップデートを行う際、通常はiOSやmacOSの大型アップデートと連携させる傾向がある。しかし、今回の「6F25」は、そうした大規模アップデートではなく、主にバグ修正にとどまる可能性が高い。
とはいえ、AirPodsシリーズのファームウェア更新が音質やANCの改善をもたらした前例もあるため、今回のアップデート後の変化を注視する必要がある。特に、ユーザーから評価の高い空間オーディオ機能や、低遅延モードの最適化が進められるかどうかがポイントとなる。
また、今後のアップデートでは、Apple Musicのロスレスオーディオ再生に関する対応が期待される。現在のAirPods MaxはBluetooth接続の制限により、ロスレス音源をフルクオリティで再生することができない。もし将来的にAirPods Maxのハードウェアに変更がなくとも、ファームウェアの改良によって圧縮技術の最適化が進めば、より高品質な音楽体験が可能になるかもしれない。今後のAppleの動向に注目していきたい。
Source:9to5Mac