Samsungの最新フラッグシップモデルGalaxy S25シリーズに、新たなAI機能「AI Drawing Assist」が搭載された。この機能を使うと、簡単なスケッチや落書きをAIが美しく整え、アート作品に変換できる。
AI Drawing AssistはGalaxy AIを活用し、Samsung NotesやSamsung Galleryなど複数のアプリで利用可能。特にEdgeパネルの「Smart Select」機能を使えば、どこからでもスムーズにアクセスできる。Galaxy S25 UltraのSペンを活用すれば、より精密な描写も可能だが、従来の「Air Command」機能には対応していない点は要注意。
さらに、Galaxy S25では「写真+スケッチ」や「写真+テキスト」の組み合わせが可能となり、より自由度の高いAI生成アートが実現。手軽にクリエイティブな作品を作れるこの新機能は、多くのユーザーにとって魅力的なツールとなるだろう。
AI Drawing Assistの対応アプリと活用シーン
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AI Drawing Assistは、SamsungのOne UI 7を搭載するGalaxyデバイスで利用可能だ。Galaxy S25シリーズをはじめ、Galaxy S24、S23、S22の各シリーズや、Galaxy Z Fold・Flipの複数世代、Galaxy Tab S10・S9シリーズなど、多くの機種が対応している。ただし、Galaxy Tab S9 FEでは利用できない点には注意が必要だ。
対応アプリはSamsung NotesとSamsung Galleryの2つが基本だが、Edgeパネルの「AI Smart Select」や「Drawing Assist」機能を使うことで、どこでも呼び出すことができる。特に、Sペンを活用できるGalaxy S25 Ultraでは、より精細なスケッチが可能となる。ただし、従来のSペン搭載モデルにあった「Air Command」には非対応のため、以前の操作に慣れたユーザーは調整が必要になるだろう。
この機能が活きる場面は多岐にわたる。例えば、Samsung Galleryでは撮影した写真にスケッチを加えてデザインを変更したり、Samsung Notesでは手描きメモをアート風に加工したりできる。AIが補正することで、絵を描くのが苦手な人でも簡単に美しい仕上がりを実現できる点が大きな魅力だ。
Smart Selectを活用したスムーズな編集体験
AI Drawing Assistを最も手軽に使う方法として、Edgeパネルの「Smart Select」機能がある。この機能を利用すれば、One UI上のどこからでもAIアシストによるスケッチ変換を即座に行うことができる。
具体的な手順はシンプルだ。まずEdgeパネルを開き、「AI Select」または「Smart Select」を選択する。その後、変換したい画像を選び、「Sketch to Image」または「Drawing Assist」をタップすると、スケッチ編集画面が表示される。あとはスケッチを描くか、テキストを入力してAIに指示を出すだけで、AIが自動でスタイルを適用してくれる。
特に注目したいのは、6種類のスタイルが用意されている点だ。シンプルな線画からリアルなアート風の仕上がりまで、用途に応じたデザインが選べる。作成した画像はすぐにコピー、共有、ダウンロードが可能なため、SNS投稿やプレゼン資料作成にも活用しやすい。Smart Selectを使えば、アプリを開く手間なく即座に画像を加工できるため、手軽にクリエイティブな作業ができる環境が整ったと言えるだろう。
Galaxy S25で進化したAIの可能性
AI Drawing Assistは、これまでのGalaxyデバイスにも搭載されていた「Sketch to Image」機能の進化版とも言える。しかし、Galaxy S25では新たに複数の要素を組み合わせられるようになり、より高度な画像編集が可能となった。
従来のAIスケッチ変換は、単純な線画を補正して清書するのが主な機能だった。しかし、Galaxy S25では「写真+スケッチ」や「写真+テキスト」の組み合わせが可能になり、より自由度の高いデザインが作れるようになった。例えば、撮影した写真に手書きのアイコンを加えたり、AIに指示を出して背景を変更したりといった編集が容易に行える。
この進化の背景には、Galaxy S25に搭載されたSnapdragon 8 Elite for GalaxyのAI処理能力の向上がある。デバイス上でのAI処理が強化されたことで、クラウドに依存せず、高速かつオフライン環境でもスムーズな動作が可能になった。これにより、AIを活用したクリエイティブな作業が、より身近なものへと変わりつつある。今後、SamsungがAI機能をさらに発展させれば、スマートフォン1台で高度なデザイン作業を行う未来も近いのかもしれない。
Source:Android Central