サムスン電子が、2025年のComputexに13年ぶりに復帰する可能性が浮上している。Computexは世界最大級のテクノロジー見本市の一つであり、近年はAIソリューションや半導体技術の発表の場としても注目を集めている。

サムスンはこれまでCESやIFA、独自のUnpackedイベントに注力してきたが、AI技術の急速な進化を背景にComputexへの関心を再び強めているとみられる。韓国メディアによると、サムスンはAI関連技術や高帯域幅メモリ(HBM)などの新技術を展示する可能性がある。

同イベントには、サムスンの競合であるSKハイニックスも参加し、次世代HBM4メモリを発表する見込みだ。ComputexのテーマもAIにシフトしており、2025年5月の開催に向けて、各社の発表内容に注目が集まっている。

サムスンがComputex 2025で披露する可能性のあるAI関連技術とは

サムスンがComputex 2025に復帰する可能性が報じられる中、同社が発表する技術にも注目が集まっている。韓国のBusiness Koreaの報道によると、サムスンはAI関連技術や半導体ソリューション、さらに高帯域幅メモリ(HBM)を披露する可能性があるという。

これまでサムスンは、CESやIFA、Unpackedイベントでスマートフォンやウェアラブルデバイスを中心に展示してきたが、Computexではより高度なAI計算向けのハードウェアが主役となると考えられる。

特に、HBM技術はAIの進化において欠かせない存在となっている。AIモデルの計算能力を高めるためには、高速かつ大容量のメモリが不可欠であり、HBMはその課題を解決する鍵とされている。サムスンはHBMの開発に積極的であり、Computex 2025で次世代のHBMを発表する可能性もある。

また、AIを活用した半導体ソリューションも見どころの一つになるだろう。最近のテクノロジートレンドとして、AI推論や生成AIの処理を効率化するチップが求められており、サムスンもこの分野に力を入れている。ComputexはPC向けのハードウェア展示が多いイベントであるため、サムスンがデータセンターやエッジデバイス向けのAIプロセッサーを発表する可能性も考えられる。

ComputexのAIシフトとサムスンの参入が持つ意味

Computexはかつて、PCパーツや周辺機器を中心とした見本市として知られていた。しかし、近年のAI技術の発展とともに、そのテーマが変化してきている。特に、AI処理を支えるハードウェアや半導体技術が注目されており、各メーカーが次世代のAI対応製品を発表する場へと変わりつつある。

この流れの中で、サムスンがComputexに復帰することには大きな意味がある。サムスンはこれまでAI技術に関して独自のイベントで発表することが多かったが、Computexという国際的な場に参加することで、業界全体の動向に直接関与し、新たなパートナーシップを築く機会を得ることになるだろう。

また、サムスンの競合であるSKハイニックスもComputex 2025に参加し、HBM4を発表すると報じられている。これにより、次世代メモリ技術を巡る競争が一層激化する可能性がある。特にAIの進化においてメモリの性能向上が不可欠であるため、各社がComputexを利用して自社の技術力をアピールする場になることは間違いない。

一方で、ComputexにおけるAI関連の展示が増えることで、イベント自体の役割も変わりつつある。これまでPC向けのコンポーネントを求めていた来場者にとって、AI技術の展示が主流になることは大きな変化となる。サムスンがこの流れにどう適応し、どのようなAIソリューションを打ち出すのかが、今後の焦点となりそうだ。

Source:SamMobile