出荷マニフェストのリークにより、AsusがIntel製CPUを採用せず、AMD Ryzen AI Max+ 395を搭載した新型NUCミニゲーミングPCを開発している可能性があることが明らかになった。NUC(Next Unit of Computing)は元々Intelが手掛けたミニPCシリーズだったが、昨年Asusがその事業を引き継ぎ、独自の進化を遂げている。
これまでのROG NUCシリーズでは一貫してIntelのCPUが採用されてきたが、今回のリーク情報が正しければ、Asusは初めてAMD製プロセッサを搭載することになる。この情報は、著名なリーカー「olrak29_」が公開した出荷マニフェストから判明したもので、新型NUCの型番は「NUC14LNS」とされる。
プロセッサにはAMDの「Strix Halo」アーキテクチャを採用し、統合型GPUとしてAMD Radeon 8060Sを搭載する見込みだ。加えて、インドの電子機器認証機関BISによるテストを受けていることが示されており、製品化が進行中である可能性が高い。
AMD Ryzen AI Max+ 395は、Nvidia GeForce RTX 4070に匹敵する性能を持つとされ、Cyberpunk 2077やCounter-Strike 2などの高負荷ゲームにおいても安定したフレームレートを実現すると報じられている。これが事実であれば、新型NUCは小型ながらもハイエンドゲーミングPCに匹敵するパフォーマンスを備えることになりそうだ。
AsusがこのAMD搭載NUCをROGシリーズとして展開するかは不明だが、同社は今年中に「RTX 5080 ROG NUC」を発表するとの情報もある。ミニゲーミングPC市場に新たな波を起こす可能性があり、今後の動向に注目が集まる。
AsusがAMDに移行する背景とその影響
Asusが新型NUCミニゲーミングPCでIntel製CPUの採用を見送り、AMD Ryzen AI Max+ 395を搭載する可能性が浮上している。この決定には、技術的な進化や市場のトレンドが深く関わっている。これまでNUCシリーズはIntelが主導してきたが、Asusが事業を引き継いでからは独自の最適化が進んでいる。
特に、AMDの新世代CPUは「Strix Halo」アーキテクチャを採用し、従来のNUCに搭載されていたIntel製CPUと比較しても、パフォーマンス面で大きな進歩を遂げている。CPU統合型のRadeon 8060S GPUを活用することで、専用グラフィックスカードがなくても高いゲーム性能を発揮できる点も注目される。
また、近年のPC市場では消費電力と発熱の抑制が求められており、AMDの最新アーキテクチャがこれに対応していることも重要な要素だ。特に、ミニゲーミングPCでは冷却効率が製品選びの大きなポイントとなるため、省電力で高性能なAMD製チップへの移行は合理的な判断といえる。
さらに、ゲーマー向けのミニPC市場は近年競争が激化しており、Asusがより高性能な選択肢を求めるのも当然だ。今後の正式発表により、IntelからAMDへの移行がどのような形で実現するのかが明らかになるだろう。
AMD Ryzen AI Max+ 395の実力とゲーミング性能への影響
今回のリーク情報では、Asusの新型NUCがAMD Ryzen AI Max+ 395を搭載するとされている。このチップの実力はどの程度なのか、最新の情報をもとに詳しく見ていく。Ryzen AI Max+ 395は、「Strix Halo」アーキテクチャを採用した次世代プロセッサで、統合型のRadeon 8060S GPUを搭載している。
AMDによるベンチマーク結果では、Cyberpunk 2077やCounter-Strike 2といった高負荷なゲームでも安定したフレームレートを維持できることが示唆されている。特に、専用の外付けGPUなしでNvidia GeForce RTX 4070に匹敵するパフォーマンスを発揮するとされており、省スペースなミニPCでも十分なゲーミング性能を期待できる。
また、AMDの最新アーキテクチャではAI処理能力も強化されており、ゲームプレイだけでなく動画編集やAIベースのタスクにも適した性能を持つ。これにより、ゲーミングPCとしてだけでなく、クリエイティブ用途にも活用できる可能性がある。
ただし、これらのベンチマークデータはAMDの内部測定に基づくものであり、実際の使用環境では異なる結果となる可能性がある。実機テストが公開されるまでは慎重に見極める必要があるが、少なくともAsusの新型NUCが従来のIntelベースのモデルとは一線を画す性能を備える可能性は高い。
ミニゲーミングPC市場の変化とAsusの戦略
AsusがIntel製CPUを採用せず、AMDへの移行を進めている背景には、ミニゲーミングPC市場の変化も関係している。この分野では、性能と省電力性を兼ね備えたプロセッサの需要が高まりつつある。近年、Steam DeckやROG Allyなど、ポータブルゲーミングPCの人気が高まり、コンパクトなゲーミングデバイスに対する関心が強まっている。
これに伴い、据え置き型のミニPCもより高性能で小型化が進むことが求められている。AMDの新世代プロセッサは、統合型GPUの強化により、専用グラフィックスカードなしでも高いパフォーマンスを発揮できる点が特徴だ。これにより、ミニPCの限られたスペース内で冷却や電力効率を維持しながら、ゲーミング性能を向上させることが可能になる。
さらに、Asusは今年中に「RTX 5080 ROG NUC」を発表するとされており、ハイエンド志向のゲーマー向けにラインナップを強化している。AMD搭載モデルが新たに加わることで、ミニゲーミングPC市場の選択肢が一層広がることになるだろう。
Asusの動向は、IntelとAMDの競争だけでなく、ゲーミングPC市場全体のトレンドを反映している。今後も新たな技術の導入や性能向上が続くことで、ミニゲーミングPCの可能性がさらに広がっていくことが期待される。
Source:PCGamesN