Nvidiaの次世代GPU「RTX 5090」に関する新たな噂が浮上。中国のフォーラム情報によれば、同GPUは600Wの電力を消費し、従来モデルを大幅に超える騒音を伴うとされる。しかし、CESでのデモでは静音性が強調されており、矛盾した報告が存在する。

設計面では新素材やスリム化が導入されており、冷却性能の向上が期待される。推奨電源ユニットが1000Wとなる可能性もあり、購入者はさらなるコスト負担を覚悟する必要があるだろう。

RTX 5090の消費電力と静音性の矛盾する報告が示す課題

RTX 5090に関する最新の噂では、600Wの電力消費と「騒がしさ」が注目されている。中国のフォーラム「Chiphell」では、テスト時に編集者が電流増加による騒音を指摘したと報告されている。一方、CESで行われた公式デモでは、Cyberpunk 2077の最大設定で動作中も「非常に静か」であると紹介された。

この二つの異なる報告は、翻訳や文脈解釈のズレ、または試作段階の性能差によるものと考えられる。特に注目すべきは、設計面での進化である。RTX 5090はスリムなデュアルスロットデザインを採用し、新たな液体金属サーマルインターフェースや3ピースPCBを採用して冷却性能を高めた。

この進化は消費電力増加への対策と見られるが、それが十分に機能するかはまだ不明である。真の静音性と冷却性能は、公式レビューや市場投入後に明らかになるだろう。

電源ユニットの要件が示唆するさらなるコスト負担

RTX 5090は性能向上の代償として、高い電力要件を伴う可能性がある。噂によれば、推奨される電源ユニットは1000W以上となり、これが事実であれば、多くのユーザーが新たな電源ユニット購入を検討する必要に迫られるだろう。Corsairの推奨情報もこれを裏付ける。

電力消費が600Wに達する場合、特にハイエンドCPUを搭載したゲーミングPCでは、安定した動作を維持するためにより強力なPSUが必要となる。既存のRTX 4090でも450Wの消費電力が課題視されていたが、さらに負荷が増える新モデルは、電力供給の安定性だけでなく、環境負荷や発熱対策も重要な論点となる。

これらを考慮すると、ユーザーにとっては単なるGPU価格だけでなく、システム全体のコスト増加が避けられない現実が見えてくる。

新GPUの需要と投資価値をめぐる議論

RTX 5090は性能が30%向上するとされ、ハイエンドユーザーには魅力的な選択肢となる。しかし、その高価格や電力要件から、多くのゲーマーにとっては過剰なスペックとなる可能性も否定できない。RTX 4090ですら「オーバースペック」とする声があり、RTX 5090が最大限に活用されるシナリオは限られている。

ただし、新技術の採用や冷却性能の向上は、今後のGPU設計における重要な進展を示している。これは、ゲーミングだけでなく、AIやクリエイティブワークといった分野でも有用である可能性が高い。

一方で、購入者は新GPUが本当に必要か、現在の環境でどれほどのメリットを得られるのかを慎重に見極める必要がある。技術的進化は評価されるべきだが、それがすぐに普及するかどうかは、価格と実用性次第であるといえる。

Source:TechRadar