CES 2025でASUSは、新しいAIO液冷クーラーシリーズを発表した。最新モデルであるROG Ryuo IV SLC 360 ARGBは、優れた冷却性能とサイバーパンク風のライティングを備え、PCビルダーやクリエイターの高い要求に応える設計となっている。特に注目すべきは、6.67インチのAMOLEDディスプレイを搭載し、システムモニタリング情報や3Dメディアを鮮明に表示可能な点である。

このモデルはAMDおよびIntelの最新プラットフォームに対応し、専用ソフトウェアを用いたRGBライティング同期やファンスピード制御など、システム全体の統合を強化する機能を備える。さらに、再設計されたポンプとラジエーターにより、冷却効率とケーブル管理が最適化されており、性能と美しさの両立を実現している。

ASUSの冷却ソリューションが追求する未来的デザインと機能性

ASUSがCES 2025で発表したROG Ryuo IV SLC 360 ARGBは、未来志向のデザインと高い機能性が際立つモデルである。このクーラーの特筆すべき点は、カーブした6.67インチAMOLEDディスプレイだ。このディスプレイは、従来の温度やパフォーマンスの情報表示に加え、3Dメディアの再生を可能とする。

ユーザーは個々のビルドに合ったカスタマイズを行えるため、単なるハードウェア以上の付加価値が提供されている。さらに、ライティングシステムにはサイバーパンクを彷彿とさせるスタイルが採用されており、デイジーチェーン対応による配線の簡易化も実現している。

これにより、ビジュアル面だけでなく組み立てやすさも強化されている点は、多くのビルダーにとって魅力的な特徴である。こうしたデザインと機能の融合は、冷却性能だけでなく、PC全体の完成度を引き上げるものといえる。

ASUSのこのアプローチは、見た目にこだわるユーザー層だけでなく、機能性を重視するクリエイターやエンスージアストのニーズにも応えるものだ。ROGブランドがこれまで築き上げてきた信頼性に加え、未来的なデザインは競争の激しい市場において大きな差別化要因となるだろう。


Armory Crateによる統合的なコントロールがもたらすメリット

ROG Ryuo IV SLC 360 ARGBは、専用ソフトウェアArmory Crateを通じたシステム統合が強みの一つである。このソフトウェアは、RGBライティング同期、ファンスピード調整、CPUモニタリングなど、PC全体の管理を一元化する機能を提供する。特に、ASUS製マザーボードとのシームレスな連携は、他社製品にはない大きな利点となる。

例えば、リアルタイムでCPUのパフォーマンスを視覚化しながら、ライティング効果を瞬時に変更することが可能である。これにより、ユーザーは作業や用途に応じた最適な設定を手軽に選択できる。ビルド全体が一体化して動作する感覚は、他の冷却ソリューションにはない特別な体験をもたらす。

しかし、こうした機能は、ASUSマザーボードを使用する場合に最大限活用できる点も留意すべきである。他社製マザーボードでは一部機能が制限される可能性があり、製品選びには慎重さが求められる。とはいえ、PCビルダーにとって統合管理の利便性は、全体的な作業効率と満足度を大幅に向上させる要素である。


AMDおよびIntelの最新プロセッサとの組み合わせによる冷却性能

ROG Ryuo IV SLC 360 ARGBは、AMD Ryzen 7 9800X3DやIntel Core Ultra 9といった最新世代の高性能プロセッサに対応している。これにより、エンスージアストやプロフェッショナルが求める厳しい冷却要件を満たす設計となっている。特に、高負荷作業時における安定性と熱効率の改善が期待される。

再設計されたポンプとラジエーターシステムは、熱を迅速に排出し、PC全体のパフォーマンスを最大化する役割を果たしている。この結果、高解像度の動画編集やグラフィック処理といったプロフェッショナルユースにも耐えうる冷却能力が実現されている。また、最新のIntel 800シリーズやAMDのチップセットに対応しているため、互換性の心配が少ない点もメリットといえる。

ただし、この製品の真価を引き出すには、適切なシステム構成が必要となる。冷却性能とビジュアルを重視するユーザーにとって、ROG Ryuo IV SLC 360 ARGBは単なるクーラーではなく、ハードウェアの完成度をさらに高める重要なパーツとなるだろう。