CES 2025でサムスンは、最新のGalaxy Book 5シリーズを発表した。このシリーズには「Galaxy Book 5 Pro」と「Galaxy Book 5 360」が含まれ、それぞれ先進的なインテルCore Ultra Series 2プロセッサと新しいAIツールを搭載している。
Galaxy Book 5 Proは14インチと16インチの高精細な120Hz AMOLEDディスプレイを採用し、視認性を向上させる「Vision Booster」や画像を鮮明化する「Photo Remaster」といった機能を備える。
一方、Galaxy Book 5 360は15.6インチの2-in-1コンバーチブル型として、コストパフォーマンスを重視した設計が特徴だ。大容量バッテリーにより最大31時間の動作が可能で、長時間の利用に適している。新モデルは2025年2月に出荷開始予定で、価格帯は前世代モデルと同水準になると見られる。
サムスンのAIツールがもたらす新しいユーザー体験
Galaxy Book 5シリーズでは、AIを活用した新機能が大きな注目を集めている。その中でも「AI Select」は、簡単な操作で高度な検索を実現するツールとして注目される。画面上の特定エリアを囲むだけで検索が可能となり、スマートフォンでおなじみの「Circle to Search」の利便性をPC環境にもたらしている。
さらに「Photo Remaster」機能では、AIアップスケーリングによって画像をより鮮明に調整でき、ビジュアルコンテンツ制作の効率向上が期待される。これらのツールは、単なる付加価値にとどまらず、日常的なPC作業の中核を担う可能性がある。
特に画像処理の精度向上や検索の迅速化は、デジタルコンテンツの作成や情報収集を求められる現代社会において重要性を増している。サムスンの新しいAIツールは、単なるPCの付属機能ではなく、次世代のデバイス活用法を形作る一歩といえるだろう。
Core Ultra Series 2プロセッサがもたらすパフォーマンスの進化
Galaxy Book 5シリーズの中核に位置するのが、インテルCore Ultra Series 2プロセッサの搭載である。この新しいプロセッサは、AI処理能力を大幅に向上させ、Core Ultra 5と7ではそれぞれ40TOPSおよび47TOPSの計算能力を備える。これにより、複雑なタスクを高速で処理しながら、効率的なバッテリーマネジメントも実現している。
従来のプロセッサと比較すると、特にマルチタスクや高負荷の作業における性能差が顕著であり、ユーザーにスムーズな操作性を提供する。これにより、エンターテインメント用途だけでなく、ビジネスやクリエイティブワークにも十分対応可能となる。サムスンが選択したこのプロセッサは、最新デバイスとしての競争力を維持する鍵であり、今後の市場動向に影響を与えることが予測される。
新旧モデル比較で見る進化の方向性
Galaxy Book 5 Proと5 360は、前世代モデルの設計思想を引き継ぎつつ、内部仕様の進化に重点を置いている。たとえば、5 Proは外観デザインを大幅に変更せず、既存の洗練された筐体を維持しながら、120Hz AMOLEDディスプレイや新プロセッサの導入で性能を底上げしている。
一方、5 360はディスプレイ解像度やリフレッシュレートを抑えた設計だが、長時間駆動が可能なバッテリー性能を実現している。このような進化の方向性は、ユーザーの多様なニーズに応えるためのバランスの取れたアプローチといえる。
高性能モデルを求める層にはGalaxy Book 5 Proが、コストパフォーマンスを重視する層には5 360が適しており、それぞれのターゲット層に明確に対応している。サムスンはこの戦略を通じて、幅広い市場でのシェア拡大を目指していると考えられる。