ASRockは、企業向けに設計された超小型フォームファクターのMini-PC「Mars RPL」を発表した。このPCはインテル第13世代Raptor Lake-Uプロセッサを搭載し、容量はわずか0.7リットルというコンパクトさが特徴である。

最大96GBのDDR5メモリや最新のUSB 4.0、Thunderbolt 4ポートなどを装備する一方、D-Subアナログ映像出力にも対応している。この設計により、古いモニターを活用しつつ最新システムへのアップグレードが可能となる。

さらに、Mars RPLはPCIe Gen4対応のM.2 SSDスロットやSDカードリーダーを備え、高速なストレージ環境も提供する。用途を限定せず、最新技術とレガシーシステムを融合した設計が、このMini-PCのユニークな価値を形成している。ASRockは今後、具体的な価格や販売時期についての詳細を公開する予定である。

ASRock Mars RPLが提供する「レガシー」と「最新技術」の融合

ASRockのMars RPL Mini-PCは、古いシステムと最新技術の架け橋となる設計が特徴である。このPCはD-Subアナログ映像出力をサポートし、企業で長年使用されている古いディスプレイを継続利用可能とする。

一方、USB 4.0やThunderbolt 4といった最新の接続規格にも対応しており、旧式機器とモダンな周辺機器の両方を接続可能である。こうした設計は、企業のITインフラ更新のハードルを下げるだけでなく、廃棄物削減の観点からも評価されるべき点だ。

このような製品の背景には、企業が新旧の資産を最大限に活用するニーズがあると考えられる。D-Sub対応はあえて「時代遅れ」と見なされる仕様を取り入れたものだが、ビジネス向け市場ではむしろ有用な選択肢である。ASRockはこれを明確にターゲットに据え、プラグアンドプレイの容易さを提供することで、競争が激しいMini-PC市場で差別化を図っている。

実用性を高める多様なストレージオプションの利点

Mars RPLが搭載するストレージ機能も、注目すべきポイントである。このMini-PCは、PCIe Gen4に対応するHyper M.2スロットと、PCIe Gen3およびSATAに対応するUltra M.2スロットの2種類を備えている。

これにより、高速性が求められる業務用途から、手頃な価格のストレージを活用する用途まで幅広い選択肢が用意されている。さらにSDカードリーダーを搭載している点も、小型デバイスとしての利便性を高める重要な要素である。

これらの仕様は、特に多様なデータ処理や管理が求められる環境において有利に働く。たとえば、日常的に大容量データを扱うクリエイティブワークやエンジニアリング用途において、PCIe Gen4 SSDの転送速度は大きなメリットとなる。一方で、SDカードリーダーの搭載は、現場でのデータ取り込み作業を効率化するツールとして役立つ。

Raptor Lake-Uが示すMini-PCの性能進化

Mars RPLに搭載されるRaptor Lake-Uプロセッサは、小型PC市場における性能進化を象徴する存在だ。特に、10コア/12スレッドのCore i5-1335Uは、モバイルプロセッサでありながら、マルチタスク処理やエネルギー効率の面で優れた性能を発揮する。一方で、エントリーレベル向けにはCeleron 7305が用意され、選択肢の幅広さも特徴となっている。

これらのプロセッサは、単なるコンパクトさだけではなく、性能と消費電力のバランスが重要なビジネス用途において力を発揮するだろう。ASRockがこれらの仕様を選定した背景には、企業が求めるスピードと安定性、そして長期的な運用コスト削減のニーズがあると推測される。

こうした点から、Mars RPLは単なる小型PCではなく、未来のオフィス環境を構築するための鍵となる可能性を秘めているといえる。