Astrolabe Gamesと独立開発者Ino Kinwenは、2.5Dピクセルアートを用いた新作アドベンチャーゲーム『Rusty Winter』をPC向けに発表した。このゲームでは、2016年の産業都市「Ge’shan」を舞台に、影の多い路地や忘れ去られた街角を探偵として巡り、失踪事件や都市伝説を追う。

プレイヤーは過去の栄光と衰退が交錯する都市で、不気味な謎と遭遇し、現実と超常現象が絡む手がかりを手に物語を進める。暗いトーンと超現実的な要素を織り交ぜ、プレイヤーは異世界のような雰囲気に包まれた都市を探索しながら、複雑な失踪事件を追う。

プレイヤーは謎の宇宙存在アヌンナキと「地底の国」の神話が絡む手がかりに導かれ、Ge’shanに秘められた秘密へと挑む。

産業都市の陰影を再現したピクセルアートとストーリーテリングの融合

『Rusty Winter』は、Astrolabe GamesとIno Kinwenによる独自のピクセルアートと物語性の融合により、冷たい産業都市Ge’shanの複雑な雰囲気を映し出す。舞台となるGe’shan市は、かつての工業都市としての栄光を残しつつも衰退した風景が特徴であり、その陰影を描き出すために細部まで緻密なピクセルアートが施されている。

プレイヤーは、路地裏や錆びれた建物に隠れた物語に触れ、都市が抱える過去の闇や希望を感じ取ることができる。このアートスタイルに加え、場面ごとに異なるオリジナル音楽が効果的に取り入れられ、都市の無機質な冷たさや謎めいた雰囲気を際立たせている。

こうした視覚と聴覚の演出により、『Rusty Winter』は現実と非現実の境界が曖昧になるゲーム体験を可能にしている。事実として、公式発表では「影の多い路地や忘れ去られた街角」が緻密に表現されると伝えられており、プレイヤーを深く引き込む仕掛けが用意されているのだろう。

複雑な失踪事件と都市伝説「地底の国」の謎解き

本作の物語の中核を成すのが、一連の失踪事件とそれに関連する都市伝説「地底の国」である。Ge’shan市では、古代の天体存在「アヌンナキ」に関する伝説が長年語り継がれ、彼らが遺したとされる「地底の国」は別世界への入り口として信じられている。

プレイヤーは、失踪事件の謎を追う過程で、アヌンナキと地底の国にまつわる神話的な要素に出会うことになる。Ge’shan市で発生する現象の一部が都市伝説とリンクしていることは、単なる犯罪捜査に終始せず、探偵として現実と超常の間で真実を探り当てるプレイ体験を提供するための工夫であろう。

Gematsuの報道では、この伝説がストーリーの進行に影響を及ぼすとされており、プレイヤーは失踪事件の裏に隠された謎や、都市伝説が示す真実にたどり着くことが求められるようだ。

多様なキャラクターたちとの出会いが物語に深みを与える

『Rusty Winter』は、単に主人公の探偵役を追うだけではなく、さまざまな背景を持つ個性的なキャラクターとの交流が物語に深みを与える。Ge’shan市に住む人々は、産業の衰退や失踪事件が引き起こす混乱の中でそれぞれの思いを抱えている。

プレイヤーは、都市に残る希望や痛み、変化の兆しをキャラクターとの会話や交流を通して感じることができる仕組みとなっている。このようなキャラクターの多様性は、ゲームの物語の深みを増すだけでなく、プレイヤーが探偵として事件に取り組む際の判断や解釈に影響を与える要素ともなっているだろう。

また、公式の発表では、「時が止まったような瞬間」や「記憶がよみがえる場面」といった演出が盛り込まれると伝えられており、単なるゲームプレイの枠を超え、心に響く物語として体験できることが期待される。