AMD Ryzen CPUが搭載する新機能「Turbo Game Mode」は、ASUS製AM5マザーボードのユーザーに、より高いゲームパフォーマンスを提供するために開発された。通常の使用では多くの用途に応用可能なRyzen CPUだが、このモードによりデスクトップPCはゲーミング専用に最適化される。
Turbo Game Modeは、2つのCore Complex Dies(CCD)のうち1つを無効化し、また同時マルチスレッディング(SMT)を停止することで、CPUの動作をより効率化。これにより、多くのPCゲームにおいて、動作速度と応答性の向上が期待できる。
特に、2つのCCDを持つRyzenユーザーはその効果を大いに享受できるだろう。モードの有効化には、最新ファームウェアを適用したASUSマザーボードが必要で、手順はEZ FlashやUSB BIOS FlashBack™などで容易に行える。
Ryzen CPUに最適化された新たなBIOS設定 Turbo Game Modeの仕組み
AMD Ryzen CPUは、ゲームからクリエイティブ作業まで幅広い用途で活躍するプロセッサだが、ASUSはゲーミングパフォーマンスを最大限に引き出すために新機能「Turbo Game Mode」を発表した。このBIOS設定は、特にデスクトップゲーミングPCで性能を追求するユーザー向けに設計されており、AMD Ryzenの2つのCore Complex Dies(CCD)のうち1つを無効化する機能を備えている。
この調整によって、マルチスレッド性能を重視しつつ、PCゲームにおいても効率的にCPUを活用することが可能となる。
さらに、Turbo Game Modeは同時マルチスレッディング(SMT)も無効化し、CPUコアが単一命令セットをより迅速に処理することに専念する。これにより、ゲーム時のフレームレートやレスポンスが改善し、特にグラフィック設定が高いゲームや、低遅延が求められる競技的なプレイにおいて、安定したパフォーマンスを実現する。
ASUS Edge Upによると、これはAM5マザーボードに対応しており、最新のBIOSアップデートで利用可能となる。Turbo Game Modeの設定はシンプルであり、PCユーザーにとって手軽に高いパフォーマンスを享受する方法として注目されている。
Turbo Game Modeの導入がもたらす新たな選択肢とその利点
Turbo Game Modeは、AMD Ryzen CPUの全リソースを必要としないゲーム向けに、効率的にプロセッサを運用する方法を提供している。2つのCCDを持つRyzen CPUは、通常は膨大な数のコアとスレッドで複数のタスクを同時処理するよう設計されているが、ゲーム用途では必ずしもすべてのリソースを必要としない場合が多い。
そのため、Turbo Game Modeによる1つのCCD無効化は、リソースの集中と最適化をもたらし、PCの熱管理や消費電力の効率も向上させる可能性がある。
また、SMTの無効化は、負荷のかかる処理のシンプル化を図るもので、特に動作スピードが要求される場面において有利に働く。このモードは、高負荷のゲームタイトルを快適に楽しみたいユーザーにとって、安定したパフォーマンスの恩恵を受ける一方で、同時に負荷の分散が求められる生産性アプリケーションには影響を及ぼす可能性もある。
したがって、ASUSが公式に推奨するように、用途に応じて適切に切り替えることが求められる。この選択的な使用が、現代のハイエンドゲーミングPCに新たな可能性をもたらしていると言えるだろう。
最新BIOSアップデートとTurbo Game Modeの利用手順
Turbo Game Modeの活用には、対応するASUS AM5マザーボードでのBIOSアップデートが不可欠である。この機能はX870E/X870、X670E/X670、B650E/B650などのASUS製マザーボードに提供されており、最新のファームウェアを導入することで使用可能となる。
BIOSアップデートの手順は、BIOS内でのEZ Flash 3ユーティリティの利用や、USB BIOS FlashBack™による簡単な更新方法が用意されており、複雑な知識を必要とせず手軽に実行できる。
アップデート後は、PCを再起動しBIOSインターフェースにアクセス、「Advanced Mode」から「Extreme Tweaker」メニューに進むことでTurbo Game Modeの有効化設定を行う。これにより、ユーザーはゲームに適した設定をワンクリックで導入できるため、ゲーミングPCの構築や最適化がより一層容易になると期待される。
公式ガイドやEdge Upの詳細情報を参考にすることで、すべての手順を確実に実行でき、ゲーミングに特化したPC環境が整うだろう。