Vivoが昨年リリースしたクラムシェル型折りたたみスマホ「X Flip」の後継モデルが登場しない可能性が浮上した。最新のリーク情報によれば、2025年には少なくとも次世代モデルの計画は見送られるという。これは、HuaweiやXiaomiなど競合企業が次々に製品を投入するなかでの戦略的な決定であるとされており、OPPOも同様の路線を取る可能性がある。

Vivoの「X Flip」後継モデルが登場しない可能性

Vivoは2023年にクラムシェル型の折りたたみスマートフォン「X Flip」を初めて市場に投入し、Samsung Galaxy Z Flip5などのハイエンド競合製品と対抗する形で注目を集めた。しかし、最新のリーク情報によれば、この「X Flip」シリーズの後継モデルは2025年に予定されていたアップデートが行われない可能性が高いという。これは、Vivoが折りたたみスマホ市場での存在感を強めるという当初の期待に反し、戦略の見直しを余儀なくされたことを示唆している。

今回の決定には、中国市場での競争激化と、折りたたみスマホの価格帯に対する消費者の需要変化が影響していると考えられる。HuaweiやXiaomiといった国内メーカーはもちろん、SamsungやMotorolaなどの世界的ブランドがクラムシェル型折りたたみスマホ市場に次々と製品を投入している。一方、Vivoは他の戦略的製品ラインにリソースを集中させる動きも見られるため、「X Flip」シリーズの次世代モデルは今後しばらく姿を見せない可能性が高いとされる。

これにより、Vivoの折りたたみスマホ市場における立ち位置が再考されることになり、従来のスマートフォン市場での優位性を保ちながら、将来的により収益性の高いカテゴリーへのシフトを目指す意図があるとみられる。

中国国内外でのクラムシェル型折りたたみスマホの競争状況

中国国内外でクラムシェル型折りたたみスマートフォンの市場競争が加速している。Vivoが2023年に「X Flip」を投入した際、SamsungやMotorolaなどのブランドがすでに同カテゴリで優位性を確立していたが、それでも一定の市場シェアを狙えると期待された。しかし、同社が2025年の次世代モデル投入を見送る決断をした背景には、競争激化が一因であると考えられる。

Xiaomiの「Mix Flip」シリーズやHuaweiの「Pocket」シリーズが中国市場で一定の成功を収めており、これに加えて他ブランドからも手頃な価格帯の折りたたみスマホが増えてきている。このような新規参入により、Vivoはクラムシェル型市場でのポジション確保が難しいと判断した可能性がある。

さらに、クラムシェル型折りたたみスマホは先進的な技術と価格が相まってハイエンド市場向けとされてきたが、より幅広い層に訴求するには価格のハードルが高い。Vivoが市場での競争力を高めるには、こうした状況を踏まえて差別化戦略や製品ラインの再編が必要とされることがうかがえる。

他社も続く?OPPOの動向と代替機種の投入計画

Vivoが「X Flip」の後継モデルを見送る可能性が浮上する中、OPPOも同様の動きが報じられている。OPPOはかつてクラムシェル型折りたたみスマホ「Find N3 Flip」を発表し、独自のデザインと技術で注目を集めたが、現在は次世代モデルの開発が停止していると噂される。

業界内では、OPPOもVivoと同様に従来のスマートフォンのラインナップを強化する方向にシフトする可能性が高いと考えられている。具体的には、「Find X8」などの新たなコンパクトサイズのスマートフォンが同社の次なる主力製品になるとの見方が強まっている。この動きは、クラムシェル型折りたたみスマホが特定の層には支持される一方で、主流市場での成長が期待ほど見込めない現状を反映していると言える。

OPPOとVivoはともに、斬新な製品開発を進める一方で、収益性や需要を冷静に見極めながらリソースを再配分する姿勢がうかがえる。両社が今後どのような製品戦略を展開するかが注目される。

コンパクトスマホ市場へのシフトとその背景

VivoとOPPOがクラムシェル型折りたたみスマホ市場から一歩退き、代わりにコンパクトなスマートフォン市場へと注力を移す動きが見られる。特にVivoの「X200 Pro Mini」やOPPOの「Find X8」といった新モデルが、それぞれのメーカーの新たなフラッグシップとなる見通しである。

このシフトの背景には、消費者の求める携帯性と価格のバランスが大きく影響している。折りたたみスマホは、技術的には魅力的だが、価格が高く、大量生産にはコストと時間がかかる。これに対し、従来の直型スマートフォンは低価格帯でも市場に受け入れられやすく、コンパクトなサイズが人気を集めている。HuaweiやSamsungも同様にコンパクトサイズのスマホ開発に力を入れており、ユーザーに手頃な選択肢を提供している。

このように、VivoとOPPOは技術の革新とユーザーの利便性を重視しつつ、今後はコンパクトで高性能なスマートフォンを展開することで競争力を強化しようとしている。