Microsoftは、AIアシスタント「Copilot」の対応範囲を拡大し、OneNoteアプリでiPadおよびMacでも利用できるようにした。今回の新機能は、Microsoft 365 Insiderに登録している商用ユーザー向けに提供される。
ユーザーは、最新バージョンのOneNoteを通じて、会議メモの要約作成やイベントのトピックリスト生成など、さまざまなタスクを効率的にこなすことが可能となる。Copilotは、日常的に使用する他のMicrosoft 365アプリとも連携しており、生産性の向上や創造性の発揮に役立つツールとして位置付けられている。
Copilotの対応範囲が拡大、iPadとMacで利用可能に
Microsoftは、AIアシスタントであるCopilotの対応範囲を拡大し、これまでのWindows版に加えてiPadとMacのOneNoteでも利用できるようにした。今回のアップデートにより、Microsoft 365 Insiderに登録している商用ユーザーは、最新バージョンのOneNoteを通じてCopilotを使用することができる。
この新機能は、バージョン16.90(Build 24101387)以降のMac版、またはバージョン16.90(Build 24100817)以降のiPad版で提供されている。CopilotはAIを活用したタスク支援ツールであり、ユーザーの作業を効率化するために、日常的に利用するアプリケーションの中に深く統合されている。
OneNoteでの対応により、ユーザーはノート作成のプロセスをより簡単に、かつ迅速に進めることが可能となった。これにより、デバイスを問わず、一貫した作業体験が得られることが期待されている。
Microsoft 365 Insider商用ユーザー向けに提供される新機能
今回のCopilotの拡張は、Microsoft 365 Insiderプログラムに参加している商用ユーザー限定での提供となっている。Insiderプログラムは、通常のリリース前に新機能を試用できるユーザー向けのものであり、商用環境での活用を想定したテストケースを通じて、製品の品質向上に貢献することを目的としている。
ユーザーは、OneNoteのホームタブに表示されるCopilotボタンを通じてAIアシスタント機能を起動し、会議の要約作成やアイデア出しなどのタスクに活用することができる。Microsoftは、この段階で得られたフィードバックをもとに、さらに機能を磨き上げ、将来的な一般リリースを目指している。現在のところ、商用ユーザーのニーズに特化した機能強化が進められている。
OneNoteでのCopilotの活用例と現在の制約
OneNoteにおけるCopilotの機能は多岐にわたる。具体的には、会議メモの要約や、イベントや会議のトピックリスト作成、新規プロジェクトやスタートアップの名前提案などが可能だ。これにより、ユーザーは煩雑なタスクをAIに任せることで、よりクリエイティブな業務に集中できるようになる。
ただし、現時点ではいくつかの制約が存在する。たとえば、iPad版では音声入力機能がまだ利用できず、今後のアップデートで対応予定とされている。また、現段階でのCopilotはOneNote内のセクションやページの情報のみを参照でき、ノートブック全体の文脈に基づいたサポートは今後追加される見通しである。
今後の対応予定と一般提供の見込み
Microsoftは、今回のCopilot対応を皮切りに、さらなる機能拡充を計画している。現在はMicrosoft 365 Insiderの商用ユーザーに限定しているが、今後は一般ユーザーにも提供を広げる予定である。特に、消費者向けのCopilot Pro版でも同様の機能を追加することが検討されている。
一般リリースに先駆け、ユーザーからのフィードバックを積極的に収集し、製品の完成度を高めることが目指されている。Microsoftは、AIを活用した作業の効率化とクリエイティブな支援を通じて、ユーザーがより生産性を高められる環境の提供を目指している。今後のアップデートがさらに多くのデバイスと機能に対応することが期待される。