Android 15が2024年10月にリリースされたが、注目の新機能「プライベートスペース」によってPixel 6が動作不能になる事例が報告されている。この機能はアプリを生体認証で隠すものだが、複数のRedditユーザーがこの機能を使用後、端末が完全に動作しなくなったという。現時点では、修正方法はなく、Pixel 6ユーザーはアップデートを控えるか、既にインストールしている場合は機能の使用を避けるべきである。

Android 15の新機能「プライベートスペース」の危険性

Android 15には多くの新機能が含まれているが、その中でも「プライベートスペース」という機能が大きな注目を集めている。この機能は、アプリを隠し、利用者のプライバシーを強化することを目的としており、生体認証によるセキュリティを提供する。しかし、この「プライベートスペース」によって、一部のPixel 6ユーザーが深刻な問題に直面している。具体的には、この機能を有効にした後、スマートフォンが完全に使用不能となるケースが報告されているのだ。

Redditをはじめとする複数のフォーラムでは、ユーザーが「プライベートスペース」を設定し、アプリを開いた瞬間にPixel 6が「ブリック状態」となり、再起動や電源のオンオフもできなくなったという報告が相次いでいる。特に、アプリをインストールしてそのプライベートスペース内で使用する行為が、デバイスに致命的なエラーを引き起こす可能性があるとされる。この事態を受けて、Android 15をアップデートしたユーザーの中には、慎重にこの機能を利用するよう呼びかける声が広がっている。

Pixel 6や6 Proを使用しているユーザーにとっては、特に注意が必要である。現在のところ、Googleからの公式な対応や修正は発表されていないが、これ以上の被害を防ぐためにも、アップデート後の使用には十分な警戒が必要だと言える。

Redditユーザーからの報告続出

この「プライベートスペース」に関する問題は、主にReddit上で報告されている。複数のユーザーがPixel 6やPixel 6 Proで機能を有効にした後、端末が突然動作しなくなったと主張している。Redditの投稿によると、特定のアプリを「プライベートスペース」に格納し、そのアプリを起動しようとすると、デバイスが完全に動作不能になり、いかなる操作も受け付けなくなるという現象が発生している。

特に深刻なのは、これらのデバイスが再起動やリカバリーモードへのアクセスさえもできなくなることである。あるユーザーは、Googleが提供する再起動方法を試したものの、端末が完全に反応しなくなったと述べている。この問題は、主にPixel 6シリーズに限られているようだが、Pixel 6 Proでも同様の現象が確認されている。

Googleからの公式なコメントはまだ出ていないが、Reddit上で問題を報告したユーザーの多くは、現在のところ修正方法が見つかっておらず、デバイスの修理や交換を余儀なくされる可能性があると述べている。これにより、Android 15のアップデートに対して不安を感じるユーザーが増加しており、特にPixel 6シリーズの所有者にとっては、アップデートを控えるよう警告する声が広がっている。

Pixel 6シリーズへの影響と注意点

Pixel 6およびPixel 6 Proユーザーにとって、Android 15の「プライベートスペース」機能は、現時点では非常に危険なものである。この機能を使用することでデバイスが完全に使用不能になるリスクが存在するため、アップデートを行った場合は特に慎重に対応する必要がある。

過去の例を見ても、Googleのアップデートには時折問題が発生することがある。たとえば、Android 14のアップデートではPixel 6やPixel 7、Pixel 8など複数のモデルでローカルストレージに関連するバグが発生し、デバイスがブートループに陥る問題があった。このとき、多くのユーザーがデバイスを工場出荷時の状態にリセットする必要があり、データを失うケースも少なくなかった。

このような事例からもわかるように、新しいアップデートには予期せぬバグやトラブルが付き物であり、Pixel 6ユーザーは特に注意を払うべきだ。Googleがこの問題に対してどのような対応をするかは未定であるが、修正パッチが提供されるまでの間、「プライベートスペース」機能を使用することは避けるべきであろう。

他のAndroid端末への波及と今後の対応

Pixel 6以外のデバイスに対しても、Android 15のアップデートに伴う問題が発生する可能性がある。実際、Pixel 8 Proユーザーの中には、ジェスチャー操作に関するトラブルが発生したという報告もあり、Googleの最新アップデートには全体的に不具合が見られるようだ。このことからも、他のAndroidデバイスが影響を受けるリスクは無視できない。

さらに、Google以外のデバイスでも、アップデートに関連する問題は頻発している。たとえば、Samsungの2024年10月のアップデートでは、Galaxy S10やNote 10といったモデルでブートループが発生し、工場出荷時のリセットが必要になるケースが相次いだ。このように、アップデートがもたらすリスクはAndroid全体に波及する可能性があるため、各メーカーやGoogleの対応が注目されている。

今後、GoogleはPixel 6の問題に対して迅速な修正を行うことが期待されるが、公式な対応が遅れる場合、ユーザーにとっては依然としてリスクが残る状況である。Pixelシリーズ以外の端末を使用しているユーザーも、自身のデバイスが影響を受けないか、慎重に確認する必要がある。