Appleは、3年ぶりとなる新型iPad mini「第7世代」を正式に発表した。注目すべきは、iPhone 15 Proと同じA17 Proチップの搭載により、処理性能とAI機能が大幅に強化されている点である。新しいApple Pencil Proへの対応や128GBのストレージ増量など、多くの点で従来モデルから進化している。

待望の第7世代iPad mini登場

Appleは、長らく噂されていた第7世代iPad miniをついに発表した。第6世代から3年が経過しており、今回のモデルチェンジを待ち望んでいたユーザーは少なくない。外観こそ従来のデザインを踏襲しているものの、内部の性能は大幅に向上している。

特に、A17 Proチップの搭載により、前モデルと比較して処理能力が大幅に向上している点が特徴的だ。これにより、AI機能やマルチタスク処理がスムーズに行えるようになり、iPad miniのポータブルさと性能を両立したデバイスとして注目を集めている。

さらに、Appleは新型iPad miniの発売に際し、カラーバリエーションにも変更を加えている。従来のスペースグレイやスターライトに加え、新たにブルーとライトパープルが追加され、より多彩な選択肢が提供されている。

A17 Proチップでパフォーマンス大幅向上

第7世代iPad miniの最大の特徴は、新たに搭載されたA17 Proチップである。これはiPhone 15 Proにも採用されているプロセッサで、前モデルに搭載されていたA15 Bionicと比べ、CPU性能が30%、グラフィック性能が25%向上している。

加えて、A17 Proには新しいニューラルエンジンが搭載されており、これによりAI処理能力が大幅に強化されている。このエンジンは、iPadOS 18.1で提供されるAI機能や通知のサマリー、AIを活用した文章作成ツールなど、さまざまな新機能をサポートしている。

A17 Proの導入により、iPad mini 7は従来の用途に加えて、AIやAR(拡張現実)といった高度な技術を利用するためのツールとしても一層進化している。これにより、エンターテインメントからビジネスまで、幅広いシーンでの活躍が期待される。

Apple Pencil Pro対応、新たなクリエイティビティを実現

新型iPad miniは、Appleの最新スタイラスである「Apple Pencil Pro」にも対応している。このApple Pencil Proは、従来のモデルに比べてさまざまな新機能を備えており、特にクリエイティブな作業においてその真価を発揮する。

Apple Pencil Proには圧力センサーが搭載されており、ペンを握るだけでツールパレットを呼び出すことができる。さらに、新たに搭載されたハプティクス機能により、タッチ操作の際に物理的なフィードバックが得られる点も特徴的である。

また、Apple Pencil Proは「Find My」に対応しており、紛失しても簡単に位置を特定することが可能だ。このような機能強化により、Apple Pencil Proを使用することで、デジタルでのクリエイティブ作業が一層効率的かつ直感的なものとなっている。

ストレージ倍増と接続性の向上

第7世代iPad miniでは、基本ストレージ容量が64GBから128GBに倍増している。このアップグレードにより、ユーザーはより多くのデータやアプリを保存でき、クラウドストレージへの依存を減らすことができる。また、従来モデルの「ジャギースクロール問題」に関しては、解決されたかどうかはまだ不明である。

接続性に関しても、Wi-Fi 6EとBluetooth 5.3が新たにサポートされている。これにより、従来のWi-Fi 6と比べてデータ転送速度が最大2倍に向上し、より安定したワイヤレス接続が可能となっている。また、USB-Cポートの転送速度も向上しており、最大10Gbpsの高速転送が可能である。

これらの改良により、新型iPad miniはエンターテインメントやビジネスでの利用はもちろん、大量のデータを扱うプロフェッショナルにも最適なデバイスとなっている。