AMDの新型CPU、Ryzen 7 9800X3Dが新たにリークされたベンチマーク結果で現行モデルを大きく上回る性能を示した。
Far Cry 6などのゲームテストでは、同社のRyzen 7 7800X3Dよりも最大13%のフレームレート向上を記録している。
さらに、Cinebenchのマルチコアテストでは28%もの大幅な性能向上を達成しており、次世代ゲーミングCPUとしての期待が高まっている。

9800X3Dが示す圧倒的なパフォーマンス

AMD Ryzen 7 9800X3Dは、同社の既存モデルである7800X3Dを大幅に上回る性能を見せつけている。最新のリーク情報によると、Far Cry 6のゲームテストでは9800X3Dが190fpsを記録しており、これは7800X3Dの168fpsに対して13%の向上を示している。この結果は、Nvidia GeForce RTX 4090と最新のWindows 11 24H2アップデートを使用したものであり、現行の最先端ハードウェアと組み合わせることで、圧倒的なゲーミング性能を発揮することが確認されている。

一方、他のゲームタイトルでは性能差はやや縮小するが、それでも7800X3Dを上回っている。例えば、Shadow of the Tomb RaiderおよびBlack Myth: Wukongでは約2%のフレームレート向上が見られた。これらのゲームではGPUが主要な役割を果たすため、CPUの影響は限定的であるが、9800X3Dの新しいZen 5アーキテクチャとクロックスピードの向上がパフォーマンス向上の要因と考えられる。

これらの結果から、9800X3Dは既存のRyzen 7シリーズを超える新たなスタンダードとなる可能性が高い。特に高性能なゲーミング環境を求めるユーザーにとって、9800X3Dは最良の選択肢となるだろう。

ゲームベンチマークにおけるRyzen 7 9800X3Dの強み

AMD Ryzen 7 9800X3Dのゲームベンチマークにおける強みは、その高速なクロックスピードと大容量の3D V-cacheによるものだとされている。特にFar Cry 6での結果が注目されており、9800X3Dは他の多くのタイトルでも優れたパフォーマンスを見せている。Nvidia GeForce RTX 4090と組み合わせた際、Far Cry 6では190fpsという高フレームレートを記録しており、これはゲームプレイの滑らかさに大きな影響を与える。

ただし、他のゲームではパフォーマンスの差がそれほど顕著ではない。Shadow of the Tomb RaiderやBlack Myth: Wukongでは2%程度のフレームレート向上に留まっているが、依然として7800X3Dを凌駕している。これは、これらのゲームにおいてはCPUの役割が限定的であり、GPUの性能が重要視されるためである。

ゲームによってはCPUの性能がパフォーマンスに大きな影響を与えるものもあれば、影響が少ない場合もあるが、9800X3Dの性能向上はどのシナリオでもプラスに働く。特に、クロックスピードの向上とV-cacheの効果が、システム全体のパフォーマンスに寄与していると言える。

Cinebenchでの大幅な性能向上

Ryzen 7 9800X3Dはゲームだけでなく、Cinebenchのベンチマークテストでもその圧倒的な性能を発揮している。最新のリークデータによると、Cinebench R23のマルチコアテストにおいて、9800X3Dは23,317ポイントを記録し、これは7800X3Dの18,243ポイントと比較して28%の性能向上を示している。この数値は、クロックスピードの向上とAMDの新アーキテクチャであるZen 5の効果を示すものとされている。

シングルコアのテストでも9800X3Dは優れた結果を見せており、2,145ポイントを記録している。これは7800X3Dの1,822ポイントに対して18%の向上であり、シングルスレッド性能が求められるアプリケーションやゲームにおいても、9800X3Dが有利であることが確認されている。特に、クロックスピードがパフォーマンスに直結するテストでは、9800X3Dの高いクロック周波数が明らかな優位性を示している。

これらの結果は、9800X3Dがゲーム用途のみならず、クリエイティブな作業やマルチタスクでもその実力を発揮することを示しており、次世代CPUとして多方面での活躍が期待されている。

AMDとIntelの次世代CPU対決の行方

AMD Ryzen 7 9800X3Dのベンチマーク結果が流出したことで、Intelとの次世代CPU対決がますます注目されるようになった。特に、Intelが次期リリースを予定しているCore Ultra 9 285Kとの比較が焦点となっている。Intel自身も9800X3Dが285Kを凌駕することを認めており、今後のハイエンドゲーミングCPU市場におけるAMDの優位性が強調されている。

AMDは新しいZen 5アーキテクチャを採用したことで、従来のRyzenシリーズを超える性能を実現しているが、Intelもまた新アーキテクチャ「Arrow Lake」で応戦する構えだ。特にゲーミングにおいては、どちらのCPUが最終的に優位に立つかは、さらなる実測値が公開されるまで不明である。

このような状況において、ゲーマーやパワーユーザーにとっては、AMDとIntelの新世代CPU対決が今後のPC市場を大きく左右する要因となるだろう。どちらが最終的に市場の覇権を握るのか、引き続き注目していきたい。