Samsungは、待望の「One UI 7」を2025年に正式リリースすることを発表した。今回のアップデートは、デザイン面でiOSの強い影響を受けていることが注目されている。特に通知とクイック設定の分離や、ぼかし効果の全体的な適用など、インターフェースに大幅な変更が加えられた。

今後のユーザーの反応が注目されている。

One UI 7がついに公開、2025年に正式リリース予定

Samsungは2025年に「One UI 7」を正式にリリースする予定である。新しいOne UIは、Galaxy S25シリーズと共に提供される予定であり、同社のデベロッパーカンファレンスにおいてその姿が初めて披露された。特に注目されるのは、今回のアップデートがUI(ユーザーインターフェース)において大幅な変更をもたらす点である。従来のOne UIは、AndroidをベースにしたSamsung独自のデザインと操作性を誇っていたが、今回のOne UI 7ではiOSから多くのインスピレーションを受けたデザインが採用されている。

カンファレンスの初日では、リリース時期の確認こそあったが、具体的なデザインの詳細は明らかにされなかった。しかし、2日目に入って初めてOne UI 7の動作する様子が公開され、そのデザインや操作感に対する注目が一気に高まった。新しいUIには、システム全体にわたる視覚的な変更が加えられ、これまでのSamsungデザインからの脱却を強く感じさせる内容となっている。

また、One UI 7は新しい視覚効果や、使い勝手の改善にも注力している。2025年のリリースを控え、ユーザーや開発者の間で多くの議論が巻き起こっているが、最終的なユーザーの反応がどのようなものになるか注目が集まる。

通知とクイック設定の新しい分離パネル:iOSからのインスピレーション

One UI 7では、従来の通知とクイック設定を1つのパネルにまとめて表示するスタイルから脱却し、iOSにインスパイアされた新しい「分離パネル」を採用している。これにより、通知パネルとクイック設定パネルが2つの異なる領域に分割され、それぞれ独立して操作できるようになった。この変更により、ユーザーは画面の左側をスワイプすることで通知を、右側をスワイプすることでクイック設定を呼び出すことができる。

Androidの標準UIでは、通知とクイック設定は一体化されており、2回のスワイプで両方を確認できる仕組みになっていた。これに対して、One UI 7では操作の直感性と使いやすさを考慮したiOSライクなデザインが採用されており、特定の操作によりすばやくアクセスできる点が特徴的である。しかし、これまでの一体型パネルに慣れたユーザーにとっては、最初は戸惑いを感じることも予想される。

XiaomiのMIUIではすでにこの分離方式を採用しており、横スワイプでパネル間を切り替える便利な機能も搭載されているが、現時点ではOne UI 7に同様の機能があるかは明らかにされていない。最終的なリリースにおいて、この新しいUIがどのように進化するのか、今後の動向が期待される。

クイック設定のカスタマイズ機能とiOS風のぼかし効果

One UI 7では、クイック設定パネルのカスタマイズ機能が強化されている。これにより、ユーザーはパネル上のクイック設定項目を自由に配置し、自分の使いやすい形にカスタマイズすることが可能になった。このデザイン変更は、iOSの操作感に非常に近く、Appleユーザーには馴染みやすいものとなっている。

さらに、今回のアップデートでは、システム全体に「ぼかし効果」が取り入れられている。特に通知パネルやクイック設定、マルチタスキング画面などの各種パネルに、ガウスぼかしが適用されており、視覚的な一貫性を持たせると同時に、高級感を演出している。このぼかし効果は、AppleがiOSで採用しているデザインと類似しており、シンプルで洗練された見た目を実現している。

Samsungは以前、アイコンデザインやUI要素に対してユーザーから寄せられた批判を受け、デザインの変更を行ってきたが、今回のOne UI 7ではさらにiOSに近づいた形でのアップデートが行われている。これらの変更が、Samsungユーザーにどのように受け入れられるかは、今後のリリース後の評価次第である。

iOSからの影響に対するユーザーの反応は?

One UI 7の発表以降、Samsungファンの間では大きな議論が巻き起こっている。その主な原因は、iOSからの強い影響を受けたデザイン変更である。特に、通知パネルやクイック設定の操作性、アイコンデザインの変更などが、iOSに似通っていることが指摘されている。この変更は、長年Androidを使い続けてきたユーザーにとっては、歓迎されない可能性もある。

一方で、iOS風のインターフェースは多くのユーザーにとって視覚的に洗練されたものであり、特に新規ユーザーや、Apple製品を使用してきた人々には好評を得る可能性が高い。また、Samsungが採用したぼかし効果やスタックカード型の視覚表現は、より高級感を感じさせるものであり、これらの変更をポジティブに受け取る層も一定数存在するだろう。

ただし、今回のデザイン変更がもたらす長期的な影響については、まだ予測が難しい。最終的な評価は、2025年に予定されている正式リリース後のユーザーの反応次第である。SamsungがiOS風のデザインをどのように取り入れていくか、そしてそれがブランドの独自性にどう影響を与えるのか、今後も注目が集まる。