Samsung Galaxy S25 UltraのベンチマークスコアがGeekbench上に登場し、注目を集めている。搭載されているのは最新のSnapdragon 8 Gen 4 for Galaxyで、12GBのRAMとAndroid 15を採用している。

シングルコアスコアは3011、マルチコアスコアは9706であり、最近発表されたOnePlus 13のスコアにはわずかに及ばない。しかし、リーカーIce Universeによれば、これらのスコアはまだ最終結果ではないという。

Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyは2つのプライムコアと6つのパフォーマンスコアを搭載し、Qualcommが初めて自社開発したNuvia CPUアーキテクチャを採用している点が特徴だ。

Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyの性能概要

Samsung Galaxy S25 Ultraには、Qualcommの最新プロセッサであるSnapdragon 8 Gen 4 for Galaxyが搭載されている。このプロセッサは、プライムコアが2つ、パフォーマンスコアが6つという構成であり、クロック速度はプライムコアが4.47GHz、パフォーマンスコアが3.53GHzとなっている。標準のSnapdragon 8 Gen 4と比べてプライムコアの動作周波数が0.15GHz高く、より高速な処理能力を備えている。

さらに、Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyは、Qualcommが初めて自社開発したNuvia CPUアーキテクチャを採用している。これにより、従来のアーキテクチャと比べて大幅な性能向上が期待される。また、GPUにはAdreno 830を搭載し、最大1250MHzで動作する。TSMCの3nmプロセスで製造されており、消費電力の効率も向上している。

メモリについては、現在のところ12GB RAMモデルが確認されているが、16GB RAMを搭載した上位モデルの登場も予定されている。このような最新のハードウェア仕様により、Samsung Galaxy S25 Ultraは従来モデルを大きく上回るパフォーマンスを発揮する見込みである。

競合モデルとの比較

Snapdragon 8 Gen 4を搭載した他社製スマートフォンとの比較は、Galaxy S25 Ultraの性能を評価するうえで重要である。特に、同じくSnapdragon 8 Gen 4を搭載するOnePlus 13は、すでにGeekbenchのベンチマークスコアが公開されている。OnePlus 13のシングルコアスコアがS25 Ultraより高いという点は注目すべきだが、Ice Universeによれば、S25 Ultraのスコアはまだ最終的なものではないという。

Galaxy S25 Ultraのシングルコアスコアは3011、マルチコアスコアは9706であり、これは最新のスマートフォンとして非常に高い性能を示している。対するOnePlus 13のスコアは、シングルコアで若干の優位性を持つものの、マルチコアに関してはまだ正式な数値が出ていない。したがって、最終的な性能比較は発売後の実機検証に委ねられることになる。

また、Galaxy S25 Ultraの独自アーキテクチャであるNuviaの効果も注目されており、単純な数値以上の実用的なパフォーマンスが期待される。実際の使用環境でどの程度の違いが出るか、他のモデルとの比較が興味深い。

新たなCPUアーキテクチャ「Nuvia」とは

Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyで採用されたNuvia CPUアーキテクチャは、Qualcommにとって初の自社開発アーキテクチャであり、スマートフォン向けプロセッサの革新を目指すものである。Nuviaは高効率と高性能を両立することを目的に設計されており、従来のCPUアーキテクチャと比較して、処理速度やエネルギー効率において大幅な向上が期待される。

このNuviaアーキテクチャの採用により、Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyは、より多くの処理を高速かつ効率的に行えるようになる。たとえば、複雑なAIタスクやゲームのレンダリングなど、高負荷の処理でも滑らかな動作が可能である。また、消費電力が抑えられることで、バッテリーの持続時間にも好影響を与えるとされている。

こうしたNuviaの特性は、Snapdragon 8 Gen 4 for Galaxyにとどまらず、今後のQualcomm製プロセッサにも採用される見込みである。スマートフォン業界におけるCPUアーキテクチャのトレンドを変える可能性が高く、Nuviaの実力が注目される。

発売時期と他メーカーの動向

Galaxy S25シリーズの発売は来年が予定されているが、Snapdragon 8 Gen 4を最初に搭載するのはXiaomi 15およびXiaomi 15 Proと見られている。この2機種は、2024年10月21日に開催されるSnapdragon Summit 2024でのチップ発表後、早期に市場に登場する予定である。

Samsungにとっては、先行してチップを搭載するXiaomiといかに差別化を図るかが課題となるだろう。また、他のメーカーもSnapdragon 8 Gen 4の搭載を検討しているとされ、市場は激しい競争が予想される。一方で、SamsungはS25 Ultraに搭載される独自仕様のSnapdragon 8 Gen 4 for Galaxyを武器に、他社との差別化を図る戦略とみられる。

今後、各メーカーの動向やSnapdragon 8 Gen 4搭載機種の性能比較が、スマートフォン市場に大きな影響を与えることは間違いない。Galaxy S25 Ultraの発売によって、2024年はスマートフォン業界が大きく動く年になるだろう。