Appleは最新の廃止リストを更新し、2015年から2016年にかけて発売された複数のMacBook AirおよびProモデルを公式に廃止した。これにより、Touch Barを搭載した初期のMacBookも歴史の一部となった。また、2015年モデルのiMacもリストに加わり、4Kディスプレイ導入当時の革新的な機種が「レトロ製品」として扱われるようになった。
Apple製品の廃止リストは、発売から約7年が経過した製品が対象となるが、一部製品は依然としてユーザーに愛用されている。
2015年と2016年モデルのMacBookが廃止リスト入り
Appleは、2015年と2016年に発売されたMacBook AirおよびMacBook Proを公式に廃止製品リストに追加した。これにより、Touch Barを搭載した最初期のMacBookも歴史の幕を閉じることとなった。廃止リストに含まれるモデルには、12インチRetinaディスプレイを搭載した2016年のMacBookや、13インチおよび15インチのMacBook Proが含まれている。このうち、Thunderbolt 3ポートを持つ機種もリストに加わっている。Touch Barは、登場当初から評価が割れた機能であったが、これらの製品が公式にサポート終了となることで、その評価にも終止符が打たれる。
これらのモデルは、当時としては先進的な技術を搭載していたが、現在のMacBookシリーズと比較すると、性能やデザイン面での進化は著しい。特に、M1チップ搭載のMacBookが登場して以来、Intelベースのモデルは徐々にその地位を失いつつある。ユーザーにとっては、これらの古いモデルが公式に修理対象外となることは、買い替えを促す大きな要因となるだろう。今後、Appleはさらに多くの製品を廃止リストに追加していくことが予想される。
iMacの「レトロ化」がAppleファンに与える影響
今回のAppleの更新では、2015年モデルのiMacも廃止リストに加えられた。このモデルは、21.5インチの4K Retinaディスプレイを初めて採用したことで、Appleのデスクトップコンピュータに革新をもたらした重要な製品である。特に、27インチの5Kディスプレイモデルは、当時としては圧倒的な解像度とビジュアル体験を提供した。このため、Appleファンの中には、今でもこれらのモデルを愛用しているユーザーが多い。
しかし、こうした「レトロ製品」が公式に修理対象外となることで、ユーザーにとっては大きな影響がある。特に、ビジュアルクリエイターやデザイナーにとって、iMacのディスプレイ品質は他の製品に代替し難いものがあり、買い替えの決断を迫られる可能性が高い。現行モデルではM3チップが搭載されており、性能面では大幅な進化が見られるが、デザインや画面サイズに大きな変更はなく、ユーザーはどのタイミングで新しいモデルに移行するかを慎重に考えることになる。
Appleの「ビンテージ製品」と「廃止製品」の違い
Appleは、自社製品を「ビンテージ」と「廃止」の2つに分類している。ビンテージ製品とは、販売終了後5年以上7年未満経過した製品で、修理は可能であるが部品の在庫が限られているため、完全なサポートが受けられない。一方、廃止製品は、販売終了から7年以上が経過し、修理や交換が一切不可能となる。今回追加された2015年と2016年のMacBookやiMacは、正式に廃止製品となり、サポートが終了した。
ビンテージ製品リストには、2017年から2018年に発売された13インチのMacBook AirやProが追加されている。これらの製品は、まだ修理が可能だが、いずれは廃止製品リストに移行することが確実である。ビンテージ製品の所有者は、修理が必要な場合、早めに対応することが推奨される。廃止製品のユーザーにとっては、修理の選択肢がなくなるため、使用中のデバイスにトラブルが発生した場合、新しいモデルへの買い替えが必須となる。
次に廃止対象となるMacBookは?
Appleの廃止製品リストは、年々拡大を続けており、次に廃止対象となるMacBookシリーズも注目を集めている。特に、2018年に発売されたMacBook Proは、Intelの第8世代CPUを搭載し、多数のポートを備えた強力なモデルであったが、その冷却システムに問題があったことから、競合他社の製品に比べて性能が劣るとされていた。このモデルもいずれ廃止リストに追加されることが予想されている。
Appleの製品ライフサイクルは、約7年でサポートが終了するというパターンを持つ。これに基づけば、M1チップを搭載した2020年のMacBookシリーズも、いずれ廃止製品リストに加えられることになるだろう。現在、M1 MacBookは性能面で高い評価を受けており、多くのユーザーが愛用しているが、今後の技術進化に伴い、これらの製品も廃止対象となる日が訪れるだろう。