2024年6月のWWDCで発表されたiPadOS 18は、多くのiPadユーザーが待ち望んでいた機能を搭載している。新バージョンでは、iOS 18の主要な変更点に加え、Apple独自のAI機能や新しいSiriの操作方法、改良された写真アプリやパスワード管理アプリなどが含まれる。対応デバイスの一覧も公開され、一部の古いiPadモデルでは、iPadOS 17が最後のアップデートになることが確認された。
iPadOS 18の新機能と進化
iPadOS 18は、iPadユーザーの体験をさらに高めるための重要なアップデートとなっている。iOS 18の変更点を引き継ぎながらも、iPad独自の機能強化が図られている点が注目される。特にAI機能の進化が顕著で、オンデバイスAIとクラウドAIの両方を活用することで、より賢く、直感的な操作が可能になった。Siriの操作性が大幅に向上し、音声アシスタントがこれまで以上にユーザーのニーズに応える形で進化しているのもポイントだ。
新たに搭載されたパスワード管理アプリは、セキュリティ面での利便性を向上させている。これにより、複数のパスワードを簡単かつ安全に管理できるようになった。また、長らく待ち望まれていた標準の計算機アプリがついにiPadに搭載されるなど、細かな改善も見逃せない。写真アプリのデザインも一新され、編集機能の充実と使いやすさが向上した。iPadOS 18は、これらの新機能を通じて、iPadの魅力をさらに引き出すアップデートとなっている。
対応デバイス一覧と制限事項
iPadOS 18に対応するデバイスのリストが公開され、Mシリーズチップを搭載した最新モデルを中心に、多くのiPadがアップデート対象となっている。対応デバイスには、iPad ProのM4やM2、M1チップ搭載モデルのほか、iPad AirやiPad miniの最新モデルも含まれる。一方で、Aシリーズチップを搭載した旧モデルも一部対応するが、機能制限がある点には注意が必要だ。
Mシリーズチップ搭載モデルに比べ、AシリーズチップのiPadでは、一部のAI機能が制限される可能性がある。特に、M1チップ未満のデバイスでは、オンデバイスAIの機能がフルには発揮されないため、新機能を存分に活用するには最新モデルへのアップグレードが推奨される。iPadOS 18の登場によって、これまで以上にデバイス選びの重要性が増していることがわかる。
iPadOS 18のリリース日と今後の展望
iPadOS 18は、2024年6月10日のWWDC基調講演後すぐに開発者向けベータ版がリリースされた。正式なリリース日は2024年9月16日で、iOS 18やmacOS Sequoia 15と同時に公開される予定だ。このリリースにより、ユーザーは新しいiPadOSの機能をいち早く体験できることになる。特に、最新のAI機能やユーザーインターフェースの改良によって、日々の利用シーンが大きく変わることが期待されている。
リリース後は、新機能の実用性や互換性についてのフィードバックが注目されるだろう。開発者たちは今後もiPadOSの改良を続け、ユーザー体験のさらなる向上を目指すとみられる。また、Appleの次なるアップデートがどのように進化していくのか、今後の動向にも注目が集まる。iPadOS 18は、iPadの可能性をさらに広げる大きな一歩であり、その評価は今後のアップデートに大きな影響を与えるだろう。
iPadOS 17が最終アップデートとなるモデル
iPadOS 18の対応デバイスから外れたモデルについても注目すべき点がある。2018年モデルのiPadや2017年モデルのiPad Proなど、一部の旧モデルでは、iPadOS 17が最後のメジャーアップデートとなる。これらのデバイスは最新の機能を享受できないが、現在のiPadOS 17で提供されている機能は今後もしばらく利用可能であるため、すぐに利用価値が失われるわけではない。
ただし、セキュリティ更新や新機能の追加が制限されることから、旧モデルを使用するユーザーは徐々に不便を感じる可能性が高い。Appleは最新デバイスへの移行を促進するため、旧モデルのサポートを段階的に縮小しているが、これがユーザーのアップグレード意欲を高める一因ともなっている。iPadOS 17が最終アップデートとなるデバイスを使用しているユーザーは、今後の利用方針について慎重に検討する必要があるだろう。