AMDは最新のRadeon RX 9000シリーズGPUで、UEFIモードの使用を正式に必須とした。これにより、従来のレガシーBIOSやCSM(互換性サポートモジュール)を有効にしたPCでは動作しない可能性がある。これはWindows 11のUEFI/Secure Boot要件とも一致しており、セキュリティの向上や高速起動、ReSizable BARの最適化などのメリットを提供するための措置とされる。

この変更により、古いハードウェアを使用しているユーザーはアップグレードを検討する必要がある。特に、Windows 11をレガシーモードで運用している場合、新しいRadeon RX 9000シリーズを導入すると互換性の問題が発生する可能性が高い。現在のシステムがUEFIに対応しているか確認するには、TechPowerUpのGPU-Zツールが有効だ。

AMDがRadeon RX 9000シリーズでUEFI必須化 旧環境では動作不可

AMDは新たに発表したRadeon RX 9000シリーズで、レガシーBIOSのサポートを完全に廃止し、UEFI環境での動作を必須とした。これにより、互換性サポートモジュール(CSM)を有効にしたPCでは、新しいグラフィックカードが正常に動作しない可能性がある。これはWindows 11の要件とも一致しており、セキュリティ向上やパフォーマンス最適化のための重要な変更とされる。

UEFIの導入によって得られるメリットとして、Windows Secure Bootによるマルウェア対策、NVMe SSDの完全サポート、ReSizable BAR機能によるCPUとGPU間のデータ転送最適化が挙げられる。これにより、ゲームやAI処理などの分野でのパフォーマンス向上が期待される。AMDの新しいアーキテクチャであるRDNA 4が、この変更とともにどのような影響をもたらすのかが注目される。

Radeon RX 9000シリーズのパフォーマンスと新技術

AMDは、RX 9000シリーズを発表し、ライバルであるNvidiaのRTX 5070/Tiシリーズと競合する製品を投入した。特に、RX 9070シリーズはRTX 5070 Tiと同等の性能を持つとされており、ハイエンド市場での競争を加速させる可能性がある。価格設定はRTX 5070よりやや高めに設定されているが、ゲームプレイやAI/機械学習処理、メディアエンコードにおいて大幅な向上が見込まれる。

このシリーズでは、新たに最適化されたReSizable BAR技術が搭載され、CPUがGPUメモリに直接アクセスできることでパフォーマンス向上が図られている。特に、ゲームにおいてはフレームレートの安定性や遅延の改善が期待されており、より快適なプレイ環境が提供される。

また、新しいメモリ構造や省電力技術が導入されている可能性もあり、発熱や消費電力の最適化も進められているようだ。このような技術進化により、AMDは単なる性能競争だけでなく、よりユーザーにとって使いやすい環境を整備する方向へとシフトしていると考えられる。新GPUが市場に投入されることで、競争の激化による価格調整や新たなアップデートの展開にも期待が集まる。

UEFI必須化による影響と既存環境の対応策

AMDがRadeon RX 9000シリーズでUEFIを必須としたことで、古いPC環境ではグラフィックカードの動作に影響が出る可能性がある。特に、レガシーBIOSを使用しているシステムや、CSMが有効になっているPCでは、互換性の問題が発生する恐れがある。Windows 11もセキュリティ強化の一環としてUEFIを必須としているため、この変更は今後のPC環境全体に大きな影響を与える可能性が高い。

既存のPCがUEFI対応かどうかを確認する方法としては、TechPowerUpのGPU-Zを使用するのが有効だ。このツールでは、グラフィックカードのvBIOSがUEFIに対応しているかどうかを簡単にチェックできる。もしUEFI未対応のシステムで新しいGPUを使用したい場合、BIOSのアップデートやマザーボードの交換が必要になる可能性がある。

今回の変更は、セキュリティとパフォーマンス向上を目的としたものであり、特に最新のPC環境ではメリットが大きい。一方で、古いハードウェアを使用している場合、追加のコストや設定変更が求められるため、導入前に環境を十分にチェックすることが重要となる。

Source:Neowin