サムスンの新型スマートフォン「Galaxy A56」と「Galaxy A36」が、同社の「Super Fast Charging 2.0」に対応し、45Wの急速充電を実現する。これにより、5,000mAhのバッテリーを搭載しながらも、充電時間が大幅に短縮された。公式発表によれば、わずか68分でフル充電が可能で、30分の充電で65%以上のバッテリーを確保できるという。

また、新チップセットの採用により、前モデルよりもバッテリー持続時間が若干向上。動画再生は最大29時間、音楽再生はA56が88時間、A36が84時間となる。なお、充電器は別売となっており、最大充電速度を活かすには、サムスンの公式45W充電アダプターか互換性のある製品の購入が必要となる。

45W急速充電でGalaxy Aシリーズの利便性が大幅向上

Galaxy A56とA36は、サムスンの「Super Fast Charging 2.0」に対応し、ミッドレンジモデルとしては珍しく45W急速充電を実現している。この充電技術により、バッテリー残量がゼロの状態から約68分でフル充電が可能となる。また、30分の充電でA56は65%、A36は66%まで充電できるため、短時間での充電が求められる場面でも十分なバッテリーを確保できる。

これまでGalaxy Aシリーズの充電性能は控えめだったが、今回のアップグレードにより、日常使用の快適さが向上している。特に、長時間の外出や移動が多い人にとっては、限られた時間で効率的に充電できる点が大きなメリットとなる。バッテリーの充電速度が向上したことで、電池切れのストレスも軽減されるだろう。

一方で、サムスンの公式発表では、急速充電を最大限活用するためには、45Wに対応した充電アダプターと専用のケーブルが必要とされている。これらのアクセサリーは別売のため、既存の充電器では最大速度を発揮できない可能性がある。この点を考慮すると、新しいGalaxy Aシリーズを手に入れるユーザーは、対応する充電アクセサリーも合わせて準備する必要があるだろう。

バッテリー持続時間も改善 省電力設計が鍵に

Galaxy A56とA36は、どちらも5,000mAhのバッテリーを搭載しており、前モデルと容量自体に変化はない。しかし、チップセットのアップグレードにより、省電力性能が向上し、バッテリーの持続時間が若干ながら改善されている。具体的には、動画再生時間は最大29時間と、前世代より1時間延びている。また、音楽再生時間についても、A56が88時間、A36が84時間と長時間の使用が可能だ。

このバッテリー効率の向上は、単なるバッテリー容量の増加ではなく、消費電力の最適化によるものと考えられる。新型のチップセットは、パフォーマンスを維持しつつ消費電力を抑える設計になっているため、結果的にバッテリーの持ちが向上しているのだ。特に、ストリーミング動画を頻繁に視聴するユーザーや、長時間音楽を楽しむ人にとって、このバッテリーの進化は利便性の向上につながるだろう。

ただし、バッテリーの持続時間が向上しているとはいえ、45W急速充電を多用するとバッテリーの劣化速度が早まる可能性もある。急速充電は確かに便利だが、日常的な使用では適度に活用し、必要に応じて低速充電を併用することで、長期間バッテリーを良好な状態で維持できるだろう。

充電器同梱なしの方針は継続 追加コストが発生

今回のGalaxy A56とA36には、充電アダプターが同梱されていない。これは近年のサムスンの方針を踏襲したもので、ユーザーがすでに充電器を持っていることを前提としている。しかし、最大45Wの充電速度を活かすには、サムスン純正の45W充電アダプター、または互換性のある充電器を別途購入する必要がある。

サムスンの公式アダプターには、専用の充電ケーブルが付属しており、A56やA36に同梱されているUSBケーブルも高速充電に対応しているとされる。ただし、古い充電器や低出力のアダプターでは、最大の充電速度を実現できない可能性があるため、適切なアクセサリーを選ぶことが重要になる。

この充電器非同梱の方針は、環境負荷の軽減やコスト削減といった目的があるとされるが、ユーザーにとっては追加の出費が必要となる点がデメリットとなる。特に、これまでのGalaxy Aシリーズを使用していたユーザーが、新モデルの充電性能をフルに活かすためには、45W対応のアダプターを新たに購入しなければならない。このように、急速充電の恩恵を受けるためには、端末本体だけでなく、適切な充電アクセサリーの準備も重要なポイントとなる。

Source:SamMobile